鶴八鶴次郎(1938)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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鶴八鶴次郎(1938)

[ツルハチツルジロウ]
1938年上映時間:89分
平均点:7.73 / 10(Review 15人) (点数分布表示)
公開開始日(1938-09-29)
ドラマモノクロ映画ロマンス小説の映画化
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タイトル情報更新(2024-02-26)【イニシャルK】さん
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監督成瀬巳喜男(演出)
キャスト長谷川一夫(男優)鶴次郎
山田五十鈴(女優)鶴八
藤原釜足(男優)佐平
大川平八郎(男優)松崎
三島雅夫(男優)竹野
柳谷寛(男優)喜楽亭の札売
丘寵児(男優)観客
横山運平(男優)場末の寄席の下駄番
伊藤智子(女優)三味線弾き
山田長正(男優)観客
清川玉枝(女優)弟子入の娘の母
榊田敬二(男優)観客
原作川口松太郎
脚本成瀬巳喜男
音楽飯田信夫
撮影伊藤武夫
製作森田信義
東宝
配給東宝
美術久保一雄(装置)
編集岩下広一
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【クチコミ・感想】

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1
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15.長谷川一夫と山田五十鈴、紛れもない玄人の迫力があります。近頃の学芸会に毛が生えたか生えねぇかって位の素人臭い役者とはワケが違う。芸ごとの世界が持つ緊張感やおごそかさ、艶っぽさ、或いは厳しさが作品全体を覆っていて独特の格調を醸し出しているのがいいッス。路地の映像なんかもとてもしっとりと美しい。ラストの楽屋での鶴次郎の表情、彼を捉えたアングルなんかがまた堪らなく切ない。くーーーーっ!分かるよ、アンタの気持ち。よっく分かっているよ次郎さん!み、みなまで言うねぇ・・。なので、↓【STING大好き】様ご指摘の通り、飲み屋での説明は無い方がより良かったと私も思います。
黒猫クロマティさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-05-23 15:59:01)(良:1票)
14.「鶴八鶴次郎」って一人の名前じゃなかったんですね(^^;。三味線弾きの鶴八と新内語りの鶴次郎、この二人が喧嘩したからさあ大変!…いや~、やっぱり昔の日本映画は良いですね。人情があって、味わい深くて面白くて。邦画嫌いの僕でも嬉々として観られてしまいます。そして成瀬巳喜男は素晴らしい!
かんたーたさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-05-15 20:56:02)(良:1票)
13.《ネタバレ》 芸道物語として楽しめた。溝口ほど悲惨でないのもその要因か。山田五十鈴が美しい
にけさん [映画館(邦画)] 7点(2019-01-16 12:01:49)
12.《ネタバレ》 芸道に生きる男女を鋭く描いた成瀬巳喜男の作品。

歌い手の「鶴次郎」と三味線女房「鶴八」。
二人は喧嘩するほど仲の良い鴛鴦夫婦、本当の夫婦のように幸せそうだが、あくまで二人は「芸人」としてのコンビ。
幼い頃から兄弟のように過ごしてきた二人。
鈍い鶴次郎、女として答えを待ち望む鶴八。

冒頭からサイレント映画さながらに見せる映像。
幸せそうなふたりの姿から物語は始まるが、紆余曲折を経て二人は亀裂が入り別れてしまう。

結婚して本当に女房になった鶴八、一人やせ我慢して芸道に生きる鶴次郎。

二羽あっての「鶴八鶴次郎」、一羽欠ければ魅力も半減してしまう。
打ちひしがれる鶴次郎、いつも隣にいたからこそ気付けなかった「かけがえの無い存在」・・・。

そんな鶴次郎を見かねて鶴八は戻ってくる。
喧嘩別れした二人だが、お互いに謝りすぐ打ち解けられるふたりの仲睦まじさを物語る。

だが鶴次郎も男だ。
本当の女房になって幸せそうにしている鶴八を観て、鶴次郎は辛い決意をする。

家庭での幸せを願った鶴次郎だが、果たして鶴八も同じ気持ちだったのだろうか?

何も語らない鶴八、涙を酒とともに飲み干す鶴次郎・・・切ない幕切れだが、とても良い映画だったと思う。
すかあふえいすさん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-20 21:19:35)
11.《ネタバレ》 鶴八と鶴次郎は一流の芸人同士だからこそ譲れない部分があり、ぶつかりあってしまう。二人の喧嘩は意外とコミカルで、振り返ると、楽しい日々として思い起こされる。浮世絵から出てきたような長谷川一夫と山田五十鈴のコンビが絶妙で、落ちぶれた鶴次郎と、松崎に嫁いだ鶴八が再び組むと決まったときは実に嬉しかった。しかし、鶴次郎は鶴八のことをよく知っているからこその苦渋の決断をする。そして佐平と呑む酒… この余韻、さすが名作だ。
リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-24 00:48:37)
10.鶴八鶴次郎で人気を博していた前半は、何でこの映画評価が高いのだろうかと思いつつ見ていたが、喧嘩別れをしてからの後半はぐっと深みを感じた。佐平の藤原釜足が良い。このときまだ30代の若さなのだが老け役がすばらしい。名脇役たるゆえんがすでに感じられる。もちろん20歳を過ぎたばかりの山田五十鈴の貫禄はもっとすばらしいが・・・。ラストのあっけなさに驚くとともに、情の深さに恐れ入る。
ESPERANZAさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-21 23:28:04)
9.しっくりいかない・どこか食い違いつつ腐れ縁が続く男女の物語ってとこは、『浮雲』にもつながる成瀬の定番だ。意地っ張りの純情、喧嘩友だち。うじうじ嫉妬に悩みながら、長谷川一夫が路地から路地へボーッと歩いていくロングの場など、成瀬のサインを見ているよう。その先に旅回りの日々のわびしさが、これまた成瀬の好きな世界。似合わない芸道ものの話でありながら、隅から隅まで成瀬の世界になっている。それと明治から大正にかけての寄席芸が見られるのも楽しい。コマから水が飛び散るのや、火のついた棒を投げるのや。山田のドタドタと体が左右に振れる歩き方が印象的だが、あれは着物着たときの自然な歩き方なのだろうか。山田五十鈴って大スターでありながら、それほど主演作を持っていない不思議な人だ。といって「名脇役」とは呼ばれないし。名脇役藤原釜足は、このころからフケをやってたんだなあ。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2010-01-04 12:04:03)
8.《ネタバレ》 録画したままで見れていない成瀬映画が幾つもある。そんな中でようやく見た。長谷川一夫と山田五十鈴の二人が互いに惹かれあいながらも芸のことについての食い違いから喧嘩してばかりいる。成瀬映画によく出てくる喧嘩のシーン、今回もこの二人の喧嘩の迫力の凄いことといったらない。それでいて、いつまでも尾を引かないのは二人が本当に相手を信頼し、愛しているからこそ伝わる喧嘩、コミカルな雰囲気が何とも楽しい。成瀬巳喜男監督らしいメロドラマの中に張りつめた緊張感もあって見応え十分の映画になっている。山田五十鈴の三味線のシーン、あの時の目線、隣でじっと構える長谷川一夫、こういう緊張感のある構図をさりげなく描くことの出来る成瀬巳喜男監督はやはり素晴らしい監督であると改めて思った次第でございます。
青観さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-04-06 21:44:32)
7.池袋・新文芸坐にて鑑賞。
成瀬巳喜男作品の鑑賞は、自身29作品目。

話としては、なかなか濃密なのだが、どうも楽しめない。
芸道ものが苦手というのもあるし、何といっても、長谷川一夫と山田五十鈴が苦手ってのがある。
だけど、二人の演技はうまい!と認めざるを得ない。
二人はまだ駆け出しの頃だと思うが、それを全く感じさせない職人芸の域に達していた。
二人の演技は、観ていて安心感さえ感じた。
にじばぶさん [映画館(邦画)] 6点(2008-09-23 08:14:53)
6.《ネタバレ》 山田五十鈴、長谷川一夫の共演。鶴八鶴次郎って、はじめ一人の名前なのかと思っていたが、三味線の鶴八と太夫の鶴次郎の男女コンビだったんですね(恥ずかしい・・・)。

驚いたのは演技力です。山田五十鈴、長谷川一夫という名前関係なく、とにかく上手いと思った。「在りきたりの台詞」をいうにも今の役者さんだと、何か不自然さを感じてしまうのだが、この二人の立ち振る舞いは自然です。

特に、山田五十鈴は21歳だと思うが、30近くの長谷川一夫に対して啖呵を切る振る舞いは、一人の大人の女性としても堂々としている。他の女優と比べても才能と経験値が抜けていたということなんでしょうか。出演が多い50年代の作品になると、円熟味を増し成熟した演技が観れるのですが、若い20代の作品を観る機会が少ない(戦争前後)のは残念です。演技力には当然「芸」も入ります。いやーお二人の三味線ユニットは素人目からも相当上手くみえる。

二人の恋と芸の物語であり、ラストは泣けます。こういう余韻を残す終わり方は大好きですね。でも、その後の長谷川さんがお酒飲んで説明する所はいらないかな。後期の成瀬監督であれば絶対省いたと思います。
サーファローザさん [ビデオ(邦画)] 9点(2007-07-30 15:56:05)
5.《ネタバレ》 成瀬作品はついつい女の顔を凝視してしまう。微妙な心情が顔に表れるのをカメラは逃さない、てか微妙な心情を目で語るような演技をさせている。長谷川一夫に告白されるシーンの顔がいい! 最後はてっきり飲み屋の外で山田五十鈴が話の一部始終を聞いて泣いている画が飛び込んでくるもんだと思った。で、また喧嘩が始まって結局二人で芸の道をゆく、てなエンディングに。そうならなかったことをふまえるとやっぱり最後の説明は蛇足かなと私も思う。繰り返される喧嘩シーンが作品に笑いをもたらし、キャラクターに親しみやすさと深みを与え、なおかつラストの伏線にまでなるという素晴らしい構成なんですけどね。でもそれを差し引いてもじゅうぶん面白かった。
R&Aさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-27 14:24:02)
4.《ネタバレ》 ある意味、ルノワールの『黄金の馬車』の対極にある映画だと思う。この映画の主人公は、相方が芸の世界に沈み込まないことが幸せだと思って自ら身をひいてしまう。『黄金の馬車』の主人公は、芸(演技)の世界の嘘に耐え切れず、現実の世界に真実を求めて芸の世界から遠ざかろうとするが、現実世界の中に自身の居場所を見出すことが出来ず、結局、虚構の中にいることが自分のアイデンティティーなんだと認識してその世界に戻っていってしまう。世界の美しさとしては、ルノワールの世界の方に軍配をあげてしまいたいのだけど、だけど現実生活に根ざしたリアルさという点では、成瀬の方だよね。でも、どうしても、あれだけの芸を持っていた鶴八が芸を捨ててしまうことが幸せには思えないのは、芸を極めることになんて縁のない世界に生きている者の見方なんだろうなあ。
いのうえさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-03-18 23:24:10)
3.昔の映画はいろんな発見があるもので、主演の二人は当時長谷川一夫30歳、山田五十鈴21歳…。山田五十鈴の美しさにも目がいくけど、やっぱり長谷川一夫...現代劇ってのもあるんだろうけど今までのイメージとは大分違いました。戦前の映画はほとんど見る機会ないのでこういうの見れると嬉しいです。鶴八鶴次郎…変な名前だと思ったらコンビ名だったのね。ハッピーエンドではないけれど暖かい感じのラスト好きです。
バカ王子さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-12-16 23:30:23)
2.観てる間は「!」と思っていたのにラストで「?」となってその落差にアゼンとなる映画、ってのもたまにありますが、コレもそのひとつ。主人公は芸の道に生きる男女2人。今で言えばさしずめ、鳳敬助・京唄子みたいなものか。古いっての。そんな2人は仲良くケンカの毎日、この様子が、いかにも洒脱、コメディタッチと言ってもいいような軽やかさで描かれます。が、後半にいたって様子は一変、孤独な鶴次郎。空を流れる雲に孤独感は深まり、彼のポスターは子供らにビリビリ破かれて折り紙の舟にされ、川を流されていく、この哀れ。いや、コレはコレでちょっと風流かもね(笑)。というわけで、前半のユーモアと後半の寂寥感の対比に、ふむふむ、と見入っておりましたら、ラストの鶴次郎のセリフが・・・突然映画が親切になって頼んでもいない種明かしをしてくれたかのような、はたまた豪華料理のデザートにバナナが一本出てきたかのような、この見通し良すぎる終わり方。まさかこれは単なる負け惜しみのセリフ?・・・っぽくもないしなあ。でも本気で言ってるのなら、ちょっと歯が浮きますぜ。ダメな男を描いていたはずが、一発逆転、男の優しさが炸裂するハードボイルド映画になってしまいました、ポテチン。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-12 22:40:31)
1.弟子入り志願の娘(ボケぶりが笑える)を嫁に貰うという嘘を鶴次郎が言うときの鶴八の無神経な対応(内心は違っていた)や、ドサ周りで苦労したあとの鶴次郎の成長ぶりなんかは良かったですね。そして最後の喧嘩を売る場面とその理由の告白はグッと来ました。見方によっては自慢げに語っているような感じもしたけど、鶴八に対する愛を確かめているのだ、未練を断ち切るため自分へ言い聞かせているのだ、と思えば、許せますね。男を頼るしかない女ではなく、竹を割ったような性格の鶴八だから、よけい終わり方が秀逸に感じます。
パセリセージさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-09-18 00:21:25)
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【点数情報】

Review人数 15人
平均点数 7.73点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
616.67%
7640.00%
8426.67%
9426.67%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 9.00点 Review1人
5 感泣評価 9.00点 Review1人
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