1.《ネタバレ》 ◆SFアドヴェンチャーの形式を取っているけど、本質はオバカ路線のB級コメディ映画。70年代の同名TVドラマのリメイク。ラジー賞(最低映画賞)も2部門受賞している。
◆マーシャル博士は異次元空間やタイムワープの研究をしていたが、誰も相手にしてくれない。
そこへホリーという若い女性が登場。博士の仮説は正しいと力説し、彼女が発掘した2億6千万年以上前の化石にライターの刻印があったのを見せる。それは博士のライターだった。しかも彼女はタキオンの純粋な結晶を発見したという。
翌日彼女が再訪すると博士は食べ過ぎで爆睡していた。問い質すとワープマシンは完成しているという。試す勇気がなかっただけと言う。ワープマシンはリュックサック型で何故かミュージカルの名作コーラスラインの曲"I Hope Get It"が鳴り、とてもチープな作り。二人はさっそく化石を発見した砂漠地帯へ向かう。そこは時空間の歪みがある場所だ。着くと奇妙なものばかり売っている店があり、そこの店員ウィルが案内をしてくれることに。そして三人でタイムワープする。
◆それ以降の話はあって無きが如し。帰還するために失くしたワープマシンをひたすら探し求める話。類人猿、トカゲ人間、恐竜が登場する。ホリーは動物園で働いていたので類人猿と会話が出来る。類人猿はコーラスラインの曲を歌える。トカゲ人間の一人はワープマシンとタキオン結晶を利用して宇宙を征服しようと企んでいる。T-REXは何故か博士の言葉を理解する。ウィルだけその時代に残るが、類人猿の村に着くと人間の美女が大勢いた。このように時代も設定も支離滅裂だ。パラレルワールドに紛れこんだようだ。
◆下ネタなど下品なギャグが多いのでついていけない人が多いと思う。日本人の感性と合わないのだ。コーラスラインの曲など知っている人は少ないだろう。大蟹が一瞬にして茹蟹になってしまうのはいいが、ワープしてきたアイスクリーム屋の店員が一瞬に恐竜に食べられるのはどうだろうか。感性がついてゆくだろうか。ギャグヒット率が低いのがイタイ。その原因を考えるとT-REXやトカゲ男の造詣が怖ろしいことに由来する。マンガのようにもっとかわいいキャラに仕立てて、絶対に殺されないことがわかれば、お笑い世界に没頭できただろう。