76.《ネタバレ》 うっとりとするくらいに美しい作品。こういう雰囲気好きよ。
室内の装飾品や衣装など、雰囲気作りが結構巧みだと思う。
この美しさは「(古典の)ドラキュラ」よりも、
「ヴァンパイアハンターD」や「悪魔城ドラキュラX」のような「現代的ゴシック」の(過剰なまでの装飾美の)美しさを感じました。
音楽がとても重く荘厳で美しい(サントラ欲しい)。
冒頭の毒々しい「赤い鎧」のデザインは毒々しくてかっこ良かった。
空が「真っ赤」なのが何故か印象に残っている。
この作品の「赤」は印象的だ。
ドラキュラが神を呪い、十字架に剣を突き刺す。十字架からは血がドクドクと流れる。
この場面はとても邪悪で、彼が神に背いて「呪い」を受けたという感じがとても美しく絶望的に描かれていて良い。
彼の深い悲しみや怒りがひしひしと伝わってくるようだ。
お城にいる老いたドラキュラ伯爵はダサいと思ったけど、でも怪しくて良いかも。
ジョナサンが先祖を笑ったときの、ドラキュラ伯爵の怒りようが物凄くてカッコイイ!
あと、ジョナサンに群がった「鬼女三人」を、ドラキュラ伯爵が追い払う時の呪文と仕草がカッコ良い!
ドラキュラ城のデザインは、鉄筋とかコンクリートみたいな印象を受けて、ちょっとダサいかなとも思ったけど、でも何度も観ると、いろいろな美術品やらがゴチャゴチャとしていて良かった。
若返ったドラキュラ伯爵の風貌が凄く美しい!超紳士だ!
本作ではドラキュラ伯爵の悲しい恋愛もテーマになっている。(それがダメなのかな?)
ドラキュラは「愛」を知らなかったと思うけど、最後の場面で「悪」から解放され、偉大な「愛」に包まれたんだと思う。
ミナが伯爵夫人の生まれ変わりで、(無意識に)お互いの「魂」が400年の時を超えて愛し続けたり、とても壮大でロマンチックだと思った。
(報われぬ「悲しい恋」ほどロマンチックなものは無いです)
終盤の場面で天井に描かれた壁画が「二人の悲しい恋は伝説になったんだなあ」と、
時を越えたスピリチュアル的な感動を受けた。
ひたすら美しいなあ。。。(僕って変態?)
終盤のアクションみたいのはダレるけど、、、
暗さに、「ゴッドファーザー」のような「重み」「深み」が出ていれば、もっと荘厳な感じになってもっと良かったのかも。