28.《ネタバレ》 最初に、メメントに似ていると思いました。認知症は若いときの強烈な記憶をもきれいさっぱり消してしまうのか、うそをつきすぎてそれを本当と信じてしまったのか、はたまた操っていたじいさんの催眠術がすばらしいのか。。。手紙は処分させたのか、など多少気になるところは出てきますが、全体的にはうまく緊張感も保たれて、プラマー氏の存在感(わざとよぼよぼな歩き方をしていたに違いない)などが相まってよかったと思います。90分、あっという間でした。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 7点(2017-03-27 15:21:08) (良:2票) |
27.《ネタバレ》 おじいさん、お気の毒ですが奥さんのルースは亡くなったんですよ。 ああ、おじいさん。だからあなたの妻ルースは亡くなったんです。 かわいそうに。寝るたびに妻ルースが死んだ事実を忘れてしまうんですね。だから毎日目が覚めるたびに愛する人が死んだ事実を告げられる。なかなか酷な話です。認知症というのは結構残酷です。 そんな認知症のおじいさんがある目的をもって旅に出る。でも寝るたびに記憶をなくすからさあ大変。目覚めるたびに『ルース、ルース』『ここはどこだ』の繰り返し。手に書いた『手紙を読め』の指示に従い、その都度自分の役割を確認する。 なんか応援したくなっちゃいます。目的は復讐という物騒な内容ですが、それでもなんか応援したくなります。 そもそも寝るたびに記憶を失っちゃう認知症で、更に90歳は超えているおじいさんが復讐なんてできるのか。 きっとこの物語の着地点は別にあるんだろう。ほら、遂に最後の目的地だ。 あら、とても親切そうなおばさんが出てきましたよ。若いおじょうさんもいますよ。こんなところじゃやっぱ復讐はできそうにないですね。 ・・・え?ええ?どえええええええー!超サスペンスじゃねーかー! すごい脚本です。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-11-09 03:59:03) (良:1票) |
26.《ネタバレ》 ストーリーは気になっていてはいたが、今まで見る機会を逃していた。復讐もののはずなのに、序盤から認知症のおじいさんと旅先の人々との交流を描いたロードムービーで呆気に取られる。こんな状態で本当に目的を達成できるのか。ところが次第に違和感が浮上していき、ユーモラスに紡がれるシーンが挟まれていたからこそ、血の凍りつく顛末が何倍にも際立った。当時の記録映像や回想に頼ることなく、小道具だけで虐殺の視点を反転させる演出は見事。"ユダヤ人"として戦後生きてきた男が、実際はナチ看守だった主人公に深い絶望を与えるやり方がえげつなくて、被害者はいつまでも"憶えている"。その業と執念が強烈に焼きつく。"手紙"という脚本通りに事が進むのかは目を瞑っておくとして、クリストファー・プラマーの貫録ある熱演のお陰で高品質のサスペンスに仕上がっている。あまり予備知識を持たずに見て正解の掘り出し物。 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 8点(2018-12-02 23:42:07) (良:1票) |
25.《ネタバレ》 前提の設定が実に巧妙なんですね。「主人公は依頼を達成できるのか?」「それ以前に、認知症の主人公が無事に目標に到達できるのか?」「いやそもそも、手紙には一体何が書かれていたのか?」という三重の謎を冒頭であっという間に提示し、そのハラハラを最後まで維持させる。そして途中の見せ方も巧妙で、次々に想定外のターゲットを登場させてスリルをつなぎ、一方で認知症の表れ方も、進行を阻害しないぎりぎりのラインに抑えられている。最後は、それまでと打って変わった明るく健康的な家にたどり着き、着地寸前まで「まだここに裏があるのでは?」と思わせておいて、いったんストンと落とした上で、さらにあの二段オチ。その上で、ある登場人物の「執念」が作品の底流だったことが分かる仕掛けです。後で見返すと、いろいろなシーンが別の意味に見えてきます。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-09-28 01:47:20) (良:1票) |
24.《ネタバレ》 え??ん???何のこと・・・久しぶりに爽快にやられましたな。まさかの展開でした。だらだら無駄に長く無くないのも〇。ヨボヨボおじいさんとバイオレンスが何とも言えない雰囲気を醸し出す本作。地元の民放FMでツ〇ヤの映画担当?の人のオススメだけありました。イヤーすごかったナ~、なので1点おまけの8点。 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-06-05 07:05:21) (良:1票) |
23.《ネタバレ》 グロック9mmは決して初心者向けではなく、ナチ党員のスキンヘッド息子を射殺するに、充分なパワーでした。もちろん自らのブレインを破壊するのにも。。。 しょっちゅう発破の爆音が轟く露天掘りの鉱山、なんともやりきれない住環境、飲みまくりのアルコホリック。 ユダヤ人がワーグナーを演奏するのは別におかしい話では無いですが、ナチ党員がワーグナー好きなのは当然のことです。 ですので、『あれっ?ユダヤ人だったのでは?だって腕に囚人番号の刺青があるのにって思ってました。 ボイジー アイダホ州 ペネロペクロストファスベンダーが待ち合わせしようとした街。 おじいさんは、ドラゴンタトゥーの女で、スウェーデン財閥の会長を演じていましたが、今回の作品の方がはまっているように思いました。 パスポートの期限切れでも、運転免許証で入国出来てしまう、カナダ・アメリカ国境って不思議ですね。 一切アウシュビッツの映像や過去の写真等を見せずに、恐ろしさを大きく語ったのは、強い演出力があったと思いました。 70年という長い年月を思うおじいさんの表情が良かったです。 【CMKll】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-11-18 22:41:19) (良:1票) |
22.途中で、このオチは気づきましたが、それでも見ごたえがあるのは、老優の皆さんの名演技によるものでしょう。8年前の映画ですが、ハアァ、鬼籍に入られた方が何と多いことか。 【代書屋】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-12-10 01:26:36) |
21.この映画ラストは確かにすごくいいと思ったんですけど、それも結局初見のインパクトだけでしかなく1回見たら満足してそれっきりになってしまうというか、深く考えれば考える程いくら認知症とはいえそうなるか?もし認知症になってなかったらどうするつもりだったんだろう?と次々疑問が湧いてきてしまいます。不自然というわけではないにしろ伏線らしい伏線もなく、今までの積み重ねがこのラストシーンをさらに盛り上げるように機能しているとも言い難いです。どちらかというとこの作品の価値は社会派というよりは認知症の老人のような一見滑稽な言動しかできないような人物を主人公にしてシリアスなドラマを語ろうとしたことの方にあるとは思いますが、扱ってる題材が重い割には人物造形が単純すぎてコミカルで笑えるようなシーンも多く、この映画自体が荒唐無稽なコメディに見えてしまい台無しになってるとも感じます。 |
20.《ネタバレ》 ゼヴを演じたクリストファー・プラマーが見事というしかない。あの歩き方、表情、バッグから物を取り出す時など、 とにかく所作の全てが認知症を患ったヨボヨボの老人を表現していると思います。 認知症というのも個人差があるんでしょうね、ピアノを弾く指や手さばきは優雅であり、銃を所持すべきではない場合も心得てる。 なにより銃を持ったら別人なんです。ナチ信奉者とその飼い犬を的確に。。。もうここでこのじーさんはタダモノじゃないとわかってしまう。 観る人によってはゼヴがピアノで弾く曲で彼の正体がわかる人もいるのでしょうね、こういった伏線もいいと思います。 記憶は薄れても体に染み着いた技は消えない?ジェイソン・ボーンもそうだったなぁ。 認知症を利用した復讐、重大な罪を忘れてしまったことが許せなかったというのもあるでしょうね。 「思い出せ」「忘れたまま死なせるものか」という執念、原題の「REMEMBER」が重く感じます。 ナチス親衛隊の残党は今もどこかで生きていて、そしてナチ裁判も続いているんですね、被告はほぼ90歳以上らしい。 永遠に終わらないことのひとつなんですね。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-12-16 16:38:56) |
19.《ネタバレ》 設定は月並み。 ルディ・コランダーという男の住所はわかっているんだから、その男がかつて強制収容所で働いていたかどうかを確かめ、引き金を引けば終わり。 年老いた主人公からは、ナチへの復讐に対する執念はほぼ感じられない。退屈なロードムービー。 …が、しかし。 ラスト5分間の何たる衝撃。のどかなロードムービーどころではない、一級のサスペンス。 |
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18.《ネタバレ》 事前情報まったくなしで見たのが良かった。 序盤で妻を亡くしたばかりの認知症の老人が出てきたので、てっきりその老人が妻との思い出を取り戻すハートフルなヒューマンドラマかなと思ったら全然違った。 記憶喪失の男が、実は悪に手を染めていた自身の正体がわかって愕然となるような話なら見たことがあるが、認知症なので特に怪しくは思わなかった。 「シックスセンス」のようにどんでん返しがあることをCMで知ってしまえば勘づいてしまったかもしれないが、まったく予想してなかったので気持ちよく引っくり返された。 こんなにキレイにどんでん返しをされたのは久々で、それだけでもおもしろかった。 老人があまりに見事にナチの男や犬を射殺したのは不審に思ったが、これも老人の正体を考えれば腑に落ちる。 ただ、冷静に振り返ってみると、マックスの復讐の計略はかなり実現性が低い。 100%思い通りにハマってようやくターゲット二人に復讐できるのだけれど、少しでもズレると失敗するリスクが高い。 足が悪くて自分では動けないのでターゲットの一人を利用したのだろうが、認知症の老人がやってのけるレベルの仕事とも思えない。 まあ映画なので、そのあたりのことが気にならなければ別にいいのかもしれないが。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2020-11-10 21:39:53) |
17.《ネタバレ》 緊張感ある中で記憶がリセットされるのはやっぱり面白い。 ただこの作品はそこがキモな部分だと思うのだけどあまり生かされていない気がする。 手紙によってある程度の記憶を引き継げるにしても それによって起きるトラブルが最初の方だけ起きるだけな印象。 メメントはもっといろいろあったイメージがある。 ラストも予告でどんでん返し的な宣伝してたからなんとなく想像できた。 【Dry-man】さん [インターネット(吹替)] 6点(2020-10-11 01:48:18) |
16.《ネタバレ》 そりゃ私もラストシーン近くまで来て、この映画見たことあるな、と思い出したけど(笑)、さすがに自分の名前まで忘れるほど認知症が進んでいるというのに、こんな旅ができるという設定はさすがに無理があると思うぞ。 さわやかにだまされてもやっぱりやりすぎだなあ。 【woo】さん [インターネット(吹替)] 6点(2020-06-11 14:16:27) |
15.《ネタバレ》 物語半ば、ゼヴの奏でるピアノの美しい旋律。 でも、その姿は上流階級者の風格が確かにあって、かつてアウシュビッツに収容されていたユダヤ人には見えないというか、、とにかく違和感を覚えました。このあたりから、彼自身の、まさかの正体を疑ってしまったのです。だから、個人的にはどんでん返しとは言えるような驚きはなかった。 しかし、それが低評価の材料にはならないほど、本作は人間たちのドラマに感動し、心を打たれるものがありました。理由の一つとして、かつてトラップ大佐を演じてナチスに反旗を翻したクリストファー・プラマーと、まるで使命のようにヒトラーを演じたブルーノ・ガンツという、この歴史にゆかりの深い名優が演じたことが大きいと思う。 これは、最後まで生き残ったナチスの残党二人が、自らその歴史に終止符を打った、という物語。(と思いたい) 「だから彼ら (ナチスの戦犯者たち) を追うことは、もう終わりにしてほしい」 名優二人は、そんな願いを役に込めたような気がしてならない。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 8点(2020-05-31 22:44:24) |
14.《ネタバレ》 これは手紙でいいように操られてる系だな、というのは誰しもわかるわけですが、本人がオットーバリッシュでそれを忘れてるというのはさすがに想像しませんでした。(私はマックスがオットーなんじゃないかとずっと思ってました、が、違ってましたね) そういう意味で、あぁそういうオチなのね、とラストで思ったわけですが、しかし逆に言えばそれだけ…というのが正直な感想です。 基本的に認知症の爺さんのロードムービーなわけで、序盤こそわくわくして観てられるんですが途中からどうにもこうにも退屈になってしまいます。 そりゃ認知症の爺さんがそんなアクティブなわけがないので当然なんですが。 ラストは悪くないので中盤以降もワクワクのまま観ていられるかどうか、でこの映画の評価は変わるんじゃないでしょうか。 【あばれて万歳】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-05-29 15:19:53) |
13.《ネタバレ》 なるほど!と感心してしまう終盤、なかなか面白い。 記憶が曖昧なのを利用し、手紙を使い復讐を遂げる・・・実際には成功率は低そうだが。 ワーグナーを弾ける事や、銃の扱いが(説明書を書いてもらったにも関わらず)以外にうまかった、と言った伏線も良い。 【チェブ大王】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-05-09 20:23:44) |
12.《ネタバレ》 奇をてらったどんでん返し映画が多い中での正統派のどんでん返しでしたね。「メメント」のような訳の分からない夢物語と違ってこちらはちゃんと現実的な見事な復讐劇になっています。主人公はルディ・コランダーの孫娘に銃口を向けていましたが、ナチは同様に復讐者の家族を殺してしまったのです。動機は充分理解できます。よくできた脚本です。でも身なりのいいおじいさんだと周囲の人も割と親切にしてくれるんですね。パスポートの期限が切れていても大目にみてくれるし。ナチの息子も途中までは温かく歓迎してくれてました。自分もこざっぱりした年寄りを目指そうと思います。 【イサオマン】さん [地上波(吹替)] 7点(2020-03-21 10:20:57) |
11.《ネタバレ》 社会派ロードムービーサスペンスと言う感じで、邦題は「Remember」をカタカナにしただけでもいい。 アウシュビッツの生き残りがマダラぼけの老人の記憶を操作しナチス兵士への復讐に成功する。だが、認知症患者が方々旅することが現実的に可能か疑問。 加害者の自覚がなければ復讐しても価値が薄いとマックスは思ったか。その執念たるや良し。一般的に、犯罪であれ戦争であれ加害者は忘れても被害者は忘れない。ラストのどんでん返しは面白かった。 世界の現状を見ると、「栄光への脱出」や「アイヒマン追跡作戦」等、ハリウッドのフィルターを通して観た頃の心象風景とはまるっきり違う風景になってしまった。故に、この復讐劇への共感は弱い。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2019-12-29 10:53:35) |
10.じいちゃんが銃口をじいちゃんに向ける、 と書いてしまえば荒唐無稽な感があるが、 そこにナチと収容所の思い出に関する復讐が絡み、 緊張感を終始程よく保っている。 誰に復讐すべきなのか、 じいちゃんの家族を失わせたのは誰なのか。 一人一人、可能性をつぶしていき、 最後に辿り着いた相手への詰問、 そして自己逆襲。 保たれた緊張感が、最後の悲哀で爆発する、 楽しく、そしてワクワクしながら観ることができました。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 8点(2018-06-04 17:41:01) |
9.《ネタバレ》 自分のことすら忘れている主人公の素性が明かされるクライマックスは素晴らしかったです。番号の仕掛けも巧妙。しっかり騙されました。それはいいんですが、雑な陰謀ですよね~。数あるサスペンス映画でも一番じゃないでしょうか。いくら記憶を操作しているとしても、いつ挫折するかも分からない頼りない老人を利用するなんて。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 9点(2018-06-02 19:08:41) |