4.“Rock”のような強大な筋肉系アクションスター、“Wonder”に強く神々しい美女、不遇という俳優としての“Dead”を幾度も越えてきた愛すべき人気俳優、今やハリウッドにおいても最も愛されていると言ってもいい3人のスターによる三つ巴。そんな娯楽大作が面白くならないわけがない。
勿論、今年ナンバーワンの傑作!だとか、映画史に残るアクション映画!などと言うつもりはない。
アクション映画の「質」としては有り触れたものであり、新鮮味などは殆ど皆無だ。
“ベタ”で、幾つもの過去作の“トレース”と言ってしまっていいだろう。けれど、同時に、そういう娯楽映画の系譜をしっかりと踏襲した真っ当な娯楽映画であることも間違いない。
監督は、ローソン・マーシャル・サーバーなる人物。誰かと思えば、同じくドウェイン・ジョンソン主演のパニックアクション「スカイスクレイパー」の監督じゃんか。
「スカイスクレイパー」も、過去のパニックアクションの“お約束”をもれなく踏襲した隠れた傑作だったので、本作の娯楽力も納得だ。
最新のNetflix映画ではあるが、作品自体のコンセプトやアプローチは、もはや古典的で古臭いとも言える。
でも、1980年代生まれで、90年代のハリウッド映画で育ってきた映画ファンとしては、こういう映画には愛着を持たずにはいられない。
終盤唐突に発される“ヴィン・ディーゼル”ネタのジョークには笑った。