62.《ネタバレ》 一言で言えば、自分(視聴者)とは関係のない誰かが突然不幸を背負って、彼女と二人三脚でがんばっている、という姿を描いた話。当人たちは死に物狂いで恐怖と戦っているのに、それが傍観者には「面白くない」「ドラマ性が薄い」としか感じられない。でも、これが恐ろしいくらいに真実をついている。あっさりこそ、リアリティそのもの。人間は、自分に関係のない人がどれほど苦しんでいようと、どこかよそごとに思えるものだ。この作品がつまらないと思える人は、身内に視覚障害者がいないのだろう。私は最初から最後まではらはらし通しだった。どのシーンで、いつ発作が起きて倒れるか。ハレーションが映る度にひやっとした。青年は発狂するほど苦しまないか、鬱に陥って発作的に自殺を計ったりしないか。もっとリアリティに、と皆さんは書かれているが、失明の苦しみをとことん追究して描いたら、とてもこんなに美しい長崎の情緒を表現する余裕はない。だからこそ、登場人物たちはアップになることが少なく、カメラを引いて撮影され、わざとある程度客観的に描かれているのだと思う。この作品には随所に、各登場人物たちの何気ないやさしさが動作に表れている。見る側は受身としてではなく、いろんなところに注意して、いろんな発見をしてもらいたいと思う作品。 【tony】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2006-04-25 00:25:31) (良:2票) |
61.《ネタバレ》 オレ的に気になったのは映画冒頭のほうにちょくちょく入るSF的な視覚描写と、想像の生徒にいじめられるシーンでした。どちらもあんまり必要性は感じず、「何のためにこんなシーンを入れたんだ??」ってずっと?状態でした。でもそれ以外はとても良い!!邦画が下手にハリウッドの真似事をしようとするとこけますが、邦画が邦画の味をきちんと出そうとすればここまで良いものが出来るんだと再確認できました。いずれのシーンも、「今時こんなことあるかよ!」って思うようなものばかりなのですが、それだけにそういったことが当たり前だった時をとてもなつかしく思います。「解夏」としては楽しめなかったかもしれませんが、郷愁を感じる映画としては最高のものだったと自信をもって言えます。恋人のためなら当然と言わんばかりに直接会いに来る陽子、それに対して自分の怒りをぶつけて追い出してしまった陽子を同じように直接捜しに行く隆之。それも目が見えないにもかかわらず。東京と長崎ほどの距離をこんなふうに当たり前に直接会いに行くこの恋人達を見ながら、ほんの5分ぐらいの距離にいる友人とメールをしたり恋人とケンカをしても電話で済ませたりしてしまう自分が少し情けなくも感じました。「自分がなりたい自分」。それを見せてくれた映画だと思います。 【TANTO】さん 9点(2005-01-01 23:37:55) (良:2票) |
60.1年を通して、じわじわと時が流れていく様に感じました・・・。私には生まれもっての病気があり、薬が無いと普通の暮らしは出来ない。数年前、医療技術が発達し、「今の激薬より楽な薬へと変えられるかもしれないが、可能性は50%しかない」という手術を受けた。手術の前日、母親が「今までの人生を不幸と思わないでね」とぽつり言った。私は「不幸だと思った事は一度も無い」と答えた。そうなんだ、生まれ持った病気は、本人には「当たり前」の事なのだ。ただ、普通の人と同じ事が出来ずに悩むくらいだ。今作に登場する主人公は「視力を失う」という「失う」病気にかかってしまう。何下に「当たり前」だったものが「そうじゃなくなる」というのは、生まれもっての病気より辛いんだと思う。失う事への恐怖と切なさの先にある「新しい世界」。失う前より行動範囲は狭まるかもしれないが、さらに狭めるか、現実を受け入れ「新しい世界」を生きるかは本人次第。誰だって、不幸にはなりたくないでしょ?。関係ないけど、終始、こんな素敵な彼女がいたらなぁ~って見てしまった・・・。 【sirou92】さん 7点(2004-08-19 21:14:12) (良:2票) |
59.余分な脚色をせず、原作に忠実に丁寧に映像化していると思います。そういう意味で好印象の持てる作品です。同時に、邦画ならではの時間の流れ、画面の美しさ。安心して観ることの出来る良作と思います。主演の二人もいいですね。ベストとは言わないまでも、原作のイメージを傷つけていません。ただ、原作の出来が良過ぎる故に、そのあらすじを辿っただけ、つまりは原作に依存し過ぎているという印象が残ります。敢えて思い切った独自の表現を採用できなかったのでしょうか?チャレンジして欲しかったという気持ちが残ります。余談ですが、この作品のみならず、さだ作品は着眼点が素晴らしい。彼の歌と同様の繊細さが光ります。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [ビデオ(吹替)] 7点(2005-06-28 00:43:25) (良:1票) |
58.それにしても美しすぎたなあ。街も主演の2人も。絵を見ているようだった。映画はストーリー云々ってのは必ず付きものだけど、この映画は眺めているだけでいいかな。色々な観方があってもいいですよね。あと邦画を観ていつも思うけど最後のエンディングテーマが流れ、曲が終わったときにスタッフロールも終わる、それが良いですね。ハリウッドだと意味なくスタッフロールが長くてかなわない。 【ひろすけ】さん 6点(2004-02-19 00:19:31) (良:1票) |
57.《ネタバレ》 目が見えるというのは本当に幸せな事だと痛感。次第に視力が弱り目が見えなくなる、というのは想像しただけでも怖いが、実際にこういう病気と闘っている人がいる事実も忘れてはならないと思いました。長崎の風景、それと難しい役を演じた柄本明さんが特に印象に残りました。 【タケノコ】さん [映画館(邦画)] 6点(2013-11-15 21:58:13) |
56.《ネタバレ》 心の内は激しく揺れても物語としては静かに流れる。原作の持つイメージをそのまま映像化したような映画だ。実はTVドラマ「愛し君へ」の方を先に見て、この映画を見たのはずっと後、その前に原作も読んだのだが・・・。 映画は大沢たかおの雰囲気が良いし、石田ゆり子の「私はあなたの目になりたい」にしびれてしまう。さだまさし原作らしく長崎の町が紹介されるのが同郷の者としてたいへんうれしかった。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-04-24 07:21:00) |
55.《ネタバレ》 佳作。【ネタバレ注意】失明の恐怖を突然知る怖さはあるものの、突然失明してしまうわけではなく、だんだんと視力が失われていくという形で、それぞれの人物が丁寧に描写されているのはよいと思う。ただ、甘いところで終わってしまうため、扱っているテーマの割にただのラブストーリーになっているのは残念。当然ながら、現実には、そんな“映画のよう”にはいかないだろうし、柄本明に「なんてことはない」と言わせてしまったのだから、その反対側も見せてほしかった。 【mohno】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-11-19 18:25:38) |
54.《ネタバレ》 ○結構薄っぺらいというか、テーマの割にあっさりしているというか、まぁ仰々しいお涙頂戴がないのは好感が持てた。○テーマイメージに主演の二人がマッチしている。しかし、心にグッとくるほどのものはない。○DVDの特典で予告編を見たが、これを見ていたら間違いなく見ていなかった。邦画の予告編ほど見て損をするものはない。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-02-20 00:05:05) |
53.学生時代に歩いた長崎の風景が眼前によみがえった。石田ゆり子が良かったです。 【アンドレ・タカシ】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-09-10 13:25:48) |
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52.《ネタバレ》 失明すると暗黒の世界ではなく、乳白色の霧の中のような世界に包まれるのですね・・・・・。何というか、残酷な運命を受け入れざるを得ない恐怖と無念さを大沢たかおが見事に表現しています。そして、恋人役の石田ゆり子がこれまた素晴らしいです。 地味ではありますが、心が温かくなるような良作でした。 【TM】さん [地上波(邦画)] 7点(2008-06-28 23:26:24) |
51.悪くは無かった。テーマとしてはよくある病気を抱えた主人公が立ち直っていくもの。正直、肌に合わなかった。シナリオはかなり薄っぺらで安っぽいお話だった。石田ゆり子はとても美人で、献身的なイメージが良く似合う女優だが、あまり心に響く演技力は持ち合わせていないように思う。主演の大沢たかおも同様。ただビジュアル的なイメージはすごくあっている。まあ観光映画としてはありかと。最後の主題歌は本編がそのための前フリのように感じるほど素晴らしかった。やはり、さだまさしは歌手だ。 【コック】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-03-05 01:06:11) |
50.石田ゆり子さんは大好きな女優さんなんですが、この映画での演技は、全体の雰囲気を重くしすぎている感じがしました。予想外によかったのが、さだまさしさんが歌う主題歌。ラストシーンからエンドロールにかけてはとてもいいです。 【たけよし】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-08-14 01:37:05) |
49.予想以上に生真面目な映画。余りに正攻法すぎて物足りなさも否めず、根が不真面目な私としては、もっと砕けたシーンとか、展開に意外性を求めたくなったのも事実。深刻な話だからこそ、あえてそういう余裕を挟む必要を感じる。しかし、大学の階段で二人が再会するシ-ン以降、終盤は胸に響くものがあった。ラストも綺麗。大沢たかおも良かったし、遺作となった松村達雄も有終の美を飾った名演に思う。 【丹羽飄逸】さん [地上波(邦画)] 6点(2007-01-13 20:11:26) |
48.5年半前、映画鑑賞を本格的に始める前に映画館で観て自分の中の大きな壁を越えるような感動を頂戴した傑作。改めて観ると作品の静かな雰囲気が二人をそっと包み込んでいるようでいい味が出ていました。ラストに“その時”を迎えた感動の潮を、さだまさしの主題歌が洗い出してくれました。何度観ても褪せることはありませんね。最高級の感泣! 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 9点(2007-01-06 23:51:34) |
47.確かに目が見えなくなるというのは不幸なことだけど、 この主人公の場合はそれほど不幸とは思えないだけに深刻さが薄い。 見えなくなることによって、家族や婚約者、友人たちが離れて行ってしまうなら、 同情の余地もあるのだけど、これだけ優しい人たちに囲まれて支えられていると そんなに心配しなくても大丈夫だよって思ってしまう。 それ以外に見所があるわけでもないので、退屈な印象を強く受けてしまった。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-01-03 22:28:07) |
46.なにか足りてないですよネ‥,確かに。。本編より,エンドロールのさだまさしの歌の方が感動したし,雨の日のゆり子さんの白いワンピースもなんかちょっと嫌やった。でも,ラブストーリーには珍しくキスシーンがなかったのには,ちょっとビックリした。今どきの男女ってなにかとすぐヤッちゃうもんね~‥。そうゆう意味では,ピュアさを感じた。 【小星】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2006-09-19 19:02:16) |
45.夢の場面が少々余計ですが、暗いテーマを扱っているわりに全体的に温かい雰囲気が流れていてよい映画だと思います。 【トナカイ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2006-06-18 21:44:38) |
44.感動した邦画のひとつです。賛否両論でしょうが、私はこの映画を断然支持しますね。石田ゆり子や大沢たかおの演技やストーリーなど、何度も涙しました。ビデオで借りて観ましたが、また繰り返し観てみたい映画のひとつです。 【kalyn】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2006-04-16 01:07:07) |
43.これだけつまらないのは、原作者のせいだけではないが、原作者が全て悪いような心持ちになった。 【みんな嫌い】さん [DVD(邦画)] 3点(2005-12-27 23:45:13) |