30.肝心なところは描かないで想像させるのもいいですよね。法廷シーンも、新聞記事の映像もなく、ラスト近くは影で描いたり、セリフもなかったり…1960-61年の作品ですがいまも衝撃的だと思います。最初、主演二人が無邪気に見える演出なども効果的だったかと。やはりワイラー作品制覇しないと! 別メモ【その時代にリモコンでテレビを見ているのもとてもびっくり!】 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-04-26 13:55:48) (良:1票) |
29.オードリー・ヘプバーンとシャーリー・マクレーンの共演にロマンチックコメディを期待すると痛い目に合う。監督はローマ休日のウィリアム・ワイラーだ。ところがこれまた予想を遥かに上回る何とも残酷な人間ドラマになってる。子供の嘘から始まる悲劇、見てても楽しいなんて気持ちには全くなれないし、腹立つのに最後まで見れてしまうのは監督の手腕あればこそ。まあ、個人的にはオードリー・ヘプバーンとシャリー・マクレーンにはドロドロしたものより軽いタッチのコメディのが似合ってると思ってるのであまり高い点数は付けたくない。6点ぐらいが丁度良いかなて思うのでこの点数です。それにしてもウィリアム・ワイラー監督の家の中での人間模様と階段の使い方に対するこだわりみたいなものがこの映画でも沢山見られる。 【青観】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-06-12 21:21:57) (良:1票) |
28.《ネタバレ》 オードリーとマクレーン、二人の魅力がこの映画のみどころです。 子供の残酷な嘘、怖いですね。そのちょっとした嘘がオードリーの恋人、ジェームズ・ガーナーも含めてすべてが崩壊していってしまうんですから。 同性愛じゃない、これは友情なんだ!というテーマかと思ったら、実は片方は本物の恋心があったという、同性愛というものも丁寧に扱っているかと思いきや、最後は恋心を抱いていたマクレーンの自殺で終わってしまう。これって当時の社会を写実的に映しているのではないかと思うんです。 最後、棺桶の前でメッセージを送るオードリー、そのむこうには罪の意識を抱きながら立っている親御さんたちでしょう。恋人もいました。 その連中の視線を合わせず、じっと前を見つめ歩いていくオードリーの姿は本作の一番印象に残るシーンとなりました。 現在ならもっとハッピーエンドに作れたと思いますが、隠れた名作だと思います。 【クロエ】さん [地上波(字幕)] 8点(2013-02-21 05:47:19) (良:1票) |
27.題材が変わっていて、とても妙味のある映画。この時代に同性愛というのも斬新だが、 一つの嘘が人から人へ伝達されるうちに・・・という、人間社会の怖さを丁寧に描写しており、 最後までじっくりと見入ってしまった。そういった意味では社会派ドラマでもあるが、 二大女優のオードリー・ヘプバーン、シャーリー・マクレーンが双方出しゃばらず、 平凡な女性教師役に徹しているのにも好感が持てる。彼女たちにも増して存在感抜群だったのが、 嘘つき少女。もうホントにニクたらしくて、よくこんな子役を見つけてきたなぁと、 感心してしまうほどのハマリ役。総体的に地味な内容の作品だが、なかなかのお薦め作です。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-08-18 10:48:26) (良:1票) |
26.オードリーが大好きな僕なのですが、何度も見たいとは思わないオードリー主演作です。冒頭の様子で恋人のジェームズ・ガーナーに親友のシャーリーや可愛い教え子たちが絡むラブコメを想像したのでまさかこんな映画だとは思わなかった。シャーリー・マクレーンも時期的にはワイルダー、レモンとの楽しいコメディのちょうど間に本作があり、予備知識無くリアルタイムで観た人もこんなシリアスな内容で嫌な余韻の残る映画とは思わなかったのではないでしょうか。当時のオードリー、シャーリーとくればオシャレで楽しくて軽快なラブコメなんかを期待してしまいますよね。しかし嘘、嫉妬、疑念、登場人物それぞれの角度からの様々な感情を織り交ぜ観る者に目を離させないドラマに仕立て上げた巨匠ワイラーの演出はさすがだし、二人も見事にワイラーの期待に応えた作品だと思います。そしてもう一人、嘘つき少女メアリーを演じた女の子の凄い演技も。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-03-13 16:26:45) (良:1票) |
25.嘘が噂を呼び、噂は人を信じなくさせた。 中盤から来る、嫌な緊張感と不安感が胸が一杯になさせ、彼女達の辛さが痛いほど伝わってきた。終盤では良い方に話しが進んで行ったものの、不安感は消えず、やはり辛かった。前半での明るさと後半での巨大過ぎる暗さのギャップ。心に辛さが大きく残った。でも最後、オードリーが一人歩くシーン。彼女の顔からは強さが溢れていたように見えた。僕はあの強さ漲る顔によって、救われた。「辛くても下を向くな!真っ直ぐ前だけを見て進み続けろ!」熱いメッセージが僕の心に届いた。 【ボビー】さん 8点(2004-08-12 18:05:59) (良:1票) |
24.《ネタバレ》 ウィリアム・ワイラー、オードリー・ヘップバーンの組み合わせというと誰もが「ローマの休日」を思い浮かべるが、シャーリー・マクレーンとの共演でこんな佳品があったなんて、、、。「恐怖の報酬」「必死の逃亡者」など怖い映画はいくらもあるが、これは違った意味で物凄く怖い映画。中盤からずっと画面に釘付けだった。テレビのゴールデンタイム向きではないのもよくわかる。しかしネタバレにならないように説明するのが難しい。あえていうなら車の運転と同じで老人とこどもには気をつけろってことだし、また、村八分ものっていうことなんだけど、拙劣な喩えで恐縮至極。ただ、この邦題は天才的だと断言できる。 (以下、ネタバレ追記(2004/1/28))悲劇は、老人がこどものいうことを鵜呑みにはせず、確認行動をとって自身が間違いないと確信した情報を流したため、寄宿生の親コミュニティがそれを目利きの情報として無批判に受け入れてしまって集団行動したことから起こる。インターネットの大衆化によって、われわれ普通の人々が、無数のコミュニティの一員となり、あるときは目利きの発信 する情報にもとづいて行動し、またあるときは自分自身が情報発信して目利きに成りえること、すなわち裏を返せば誰もが風評被害の加害者たりえることは本レビューサイトを楽しむ皆さんなら納得していただけることと思うが、それがごく当たり前になった今こそ、この古典映画は断然輝きを増してきたと考える。情報の送り手の人も、情報の受け手に回るのが多い人もともに観てほし い映画。けっして色物映画ではない。 【南浦和で笑う三波】さん 10点(2004-01-16 10:12:49) (良:1票) |
23.《ネタバレ》 クソガキのばら撒いた噂話によって、二人の女性教師が同性愛者というレッテルを貼られ、社会生活をブチ壊される。 ということで、子供のウソに大人が振り回されて人生を狂わされてしまうオハナシ。ではあるのですが、それがウソかどうかよりも、同性愛者という理由で差別される社会こそ問題ではないか、というテーマも、見えてきます。すなわち「不寛容」のオハナシ。 さらには、人を信じること、疑うこと、のオハナシでもあります。子供を疑うのか。フィアンセを信じられるのか。自分を疑った人間を、はたして信じることができるのか。 そういったことも全て、クソガキの素晴らしいクソガキ演技があってこその演出で、アカデミークソガキ賞ってのがあったら是非差し上げたい。激戦になりそうだけど。 二人の女性教師を演じる、オードリー・ヘップバーンとシャーリー・マクレーン、髪の色に合わせるかのように、何となくオードリーの方が濃い色の服を着てて、対照的な雰囲気を出しつつも、どこか二人は双子のようにシンクロしてるようなところもあって。 ラスト間際に発生する異変、その緊迫感。我々は何が起こったのかをすでに察しつつ、オードリーの表情を正面から突きつけられることになります。くずおれた彼女の手前には、倒れた椅子と、ベッドのシーツに映る、揺れる足の影。衝撃的です。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-06-18 10:33:42) |
22.《ネタバレ》 マジで腹立つわー、ちょっとあのガキには。正直なところ、あまり表に出てこないように思われる本作。時代的な背景を鑑みて、の、特殊性は当時はさぞ話題性に富んだことでしょう。その場しのぎの「嘘」に思えたメアリーの言葉が、実は本質を突いていたという何とも皮肉な展開は、ある意味この監督らしいものなのかも?とか考えたり。でもなーあの結末は無いわー、シャーリー・マクレーンかわいそうすぎるって。後味最悪なものでゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-02 20:23:06) |
21.《ネタバレ》 子供の自己保身のためについた小さな嘘が、堅実に生きてきた二人の人生を破壊してしまう…世間の風評・決めつけの恐ろしさをテーマにした傑作。これが、この映画を見たときの私の感想でした。 しかし、その後、オードリー・ヘップバーンの自伝(彼女が書いたものではなく、別の人物が、資料や取材に基づいて書いたもの)を読む機会がありました。その中で、この作品は公開当時のアメリカで「同性愛がテーマなのに、中途半端な描写に終始した駄作」といった否定的な評価をされたと知りました。これに対し私は「この映画自体が“同性愛をテーマにしたものでなければならない”という当時の世間の風評・決めつけによって、おとしめられてしまったのではないだろうか…」と思いました。また、これも後で知りましたが、映画の原作である戯曲「子供の時間」の作者リリアン・ヘルマンも「同性愛をテーマにしたものではない」と言っていたそうです。それなのに… 映画の中で、確かにマーサは「世間が言うように、実は…」というようなことを言っています。しかし、私から見れば、人生を狂わされた後の状況下、「そういえば、私は…かもしれない…いや、きっとそうだったのだ、そうに違いない。私が、友人の人生をダメにしてしまったのだ」という内省的で生真面目な思考により、自分を追い込んでしまった言動のように思っています。もし、子供の嘘が【同性愛】でなく、例えば【窃盗】の疑いを抱かせるものであっても、きっとマーサなら「私は、実際に盗みをしていなくても、人のものを羨ましく、盗みたいという気持ちを、心の片隅で常に抱いてきた。だから、世間が言うように、私は窃盗犯として疑われても仕方なかったのだ。私の根っからの心の罪が、噂を招き、友人の人生をダメにしてしまったのだ」と自分を追い込み、映画と同じような結末を迎えていたのではないか…と思われます。 当作品が酷評された後、「これなら文句ないだろう!」とでも言わんばかりにワイラー監督がリベンジするように作り上げたのが、コレクター(1965年)なのかな?…と私は思っています。あくまでも個人的な推測ですが…。 さて、採点ですが、私にとって、世間の風評・決めつけの恐ろしさを、二重の意味(映画自体のテーマ/公開当時のアメリカでの評価)で考えさせられた名作として10点を献上します。 【せんべい】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2015-08-23 22:20:56) |
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20.女性同士の親友の間に結婚相手の男性が挟まれば何かが起こりそう。その火をつけたのがくそがきみたいな女子生徒なのだが、すごく印象に残る映画だった。最初見たときは結末にどうしてもていこうがあったのだけど、今回見直してマーサの気持ちもわからないではなくなった。ヘプバーンめあてに見た映画だったけど、シャーリー・マクレーンの方に味方したい映画だった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-10 16:15:22) |
19.《ネタバレ》 同性愛というのが、タブーだったんだな。子どもがのあの先生への当てつけのうそ、あんな最期を迎えるなんて信じられない。なんか、この行き場のない怒りは何処にぶつけたら良いんだ?ウィリアム・ワイラーにやられたか。 【min】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-07-19 00:06:32) |
18.《ネタバレ》 シャーリー・マクレーンっていいですね~。いいわ~。 いや、ちかごろ経年変化により女性の好みが変わってきたもので。あっ私もいちおう女なんですけど、それはそれとして、ガリガリのモデル体型の女優さんって、なんか味気ないなあ~と思うこのごろ。 ここでのマクレーンは、なんといってもマーサの持つインテリジェンスが隠しても隠し切れず出てしまうその感じ、いいですわー。そしてまた、二人の女優の演技の質の違いから、古き良きスター映画時代からリアリティを追求する時代への通過点を感じさせます。ヘプバーンはこの作品では今までと違うものが要求されているのにスター映画の行き方を捨てられないためにどうしたらいいかわからず、単に「抑え目の演技」になってしまっています。引き換えマクレーンは「俳優の顔が大写しになる」映画の時代が終わりかけていることを知っていて、新しい演技を意識しているように思われます。人びとがよりリアルで、よりナチュラルな映像世界を求め、映画の表現は変わっていくだろうということを予感しているかのようです。マクレーン本人はこの時点ですでにたいへん知的な女性だったのだと思います。まっその後あっちの世界の人になっちゃったりしますが、マーサを演じる女優としては、すばらしいです。 それでまあ、やっぱり私はヘプバーンにほとんど興味が無いんですが、しげしげと見ますと、あんまり美人じゃないですね。なんというか動物顔。色気はゼロです。色気ならマクレーンのほうが全然ありましたね。そんでもって、演技というほどのことは別にしないですね。セリフを読んでいます。 や、セリフ読んでるだけでも全然OKな場合もあるわけです。「ローマ」なんかまさにそうです。ヘプバーンの容姿で、セリフ読んでいれば、成立してる場合もあるわけです。それはそれでいいんです。でも今回は違うよなあ。ちょっとなあ。 これ当時としては相当いい脚本だし、別のちゃんとした女優を当てたら、マクレーンといい勝負で、すごく面白い作品になったと思うよなあ。もったいないなあ。 まーとにかくマクレーンが良かったです。あと、ムダを省いた潔い演出には拍手。 ぜひともカラーで見たかった作品です。緑の美しさが、より哀しみを誘ったことでしょうねえ。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-17 21:44:08) |
17.幼い子供の状況も把握できないでつい出てしまった他愛のない嘘の為にとんでもない情けなく辛い目に合わされる二人の先生の話を喜劇でなく怖いほどにシリアスに描いた名作。ヘップバーン、マックレーンは勿論のこと子役の女の子の憎らしい程、凄みのある悪ガキ振りは大人顔負けの見事な演技!! 【白い男】さん [地上波(吹替)] 8点(2009-11-08 14:26:22) |
16.《ネタバレ》 出だしの感じと邦題からは、明るく賑やかな学校ものを想像していて、風評被害が発生したときも、そのうちうまく誤解が解けて最後は全員笑顔でハッピーさ!みたいに予想していたので、あまりの暗さと陰湿ぶりにびっくりしました。いつまでたってもハッピーな雰囲気にならない(どころか、悪い方向にばかり進んでいる)ので、一体どうやってオチをつけるのかと思っていたら、まさにそのまんまの話でした。ラスト、オードリーの散歩の時間をゆっくりととって、観客にもこの「時間的空白」を体感させる演出が面白かったので+1点。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-01-16 02:57:26) |
15.クソガキ1号&2号と女優くずれのオババをはじめとして、胸クソの悪くなるような人物が次から次へとぞろぞろ登場して大暴れしていくのに、最後まで画面から目を離せなくするワイラー監督の確かな演出と主演両女優の演技には素直に感心しました。 【KYPA】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-03-09 23:00:08) |
14.《ネタバレ》 何といってもメアリー役の子供の演技がすごい。あのメンチはただ者ではなかった。何かが憑依していたとしか思えない目つきでした。それはさておき、映画の内容は一瞬たりとも退屈しないすばらしい出来でした。カレンはその後一度もジョーとは会わずに強く生きていくのかなと思います。文句なしの10点です。でも個人的には怒ったメアリーのおばあさんがメアリーに鉄拳をくらわすところを見たかった。(笑) 【HOPUKO】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2007-03-01 19:42:43) |
13.《ネタバレ》 「ウーマンラブウーマン」で同性愛の主人公が手を握りながらこの作品を観ていたのが印象強くて鑑賞しました。そこまでするか、ってくらいの周囲の態度はあまりにひど過ぎる。それにしてもあの生意気な女の子が憎たらしくてしょうがなかった。アタシも、ラストでオードリーが力強く歩くシーンに救われたと思います。シャーリーがとってもCUTEでした。 【アンナ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-26 23:26:24) |
12.ヘプバーンよりマクレーンのほうが断然かわいい。 【ケンジ】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-08-01 17:45:19) |
11.「お前なー、妖精がレズなワケねーだろが!!」と日本のオードリーファンを代表してあのクソガキに鉄槌を食らわせたい気分でした。小学生の頃に伝言ゲームとかやりましたが、5人経由するだけで全然違う言葉になってしまうように、人の噂なんて噂に過ぎないのに、それがきっかけで人の命まで奪ってしまうんだよという警鐘的なものも感じました。気丈なオードリー、非常にナイーブなシャーリー・マクレーンの豪華共演だけでも凄いのに、監督がウィリアム・ワイラーですから、さすがに全編緊張感が持続するワケだよなあと納得してしまいました。シリアスかつ後味も良くないですが、オードリーの演技の幅を知る上でもファンなら1度は観て損の無い佳作だと思います。 |