251.90年代以降日本で盛り上がりを見せた少年犯罪の凶悪化言説、それが反映された最末期の作品ですね。なぜか2010年代以降この手の作品が全然話題にならなくなった気がします。他に注目すべき問題が出てきて少年犯罪程度で騒ぐ時代ではなくなったのか、あるいは観客やクリエイターの世代交代が進んだおかげでしょうか。アメリカの銃乱射などは現役バリバリの題材なところを見ると実は大して現実を反映した深刻な問題でもなかったんでしょうね。松たか子が殺してやりたいというと教室が静まり返る場面は良かったですね、みんな先生の話を聞いていないように見えて実はちゃんと聞いているんですよね。法律があてにできないにしろ警察の存在を無視しなければ成り立たないような不自然な物語を構築するのはやめるべきだと思います。こんなしょーもない内容で罪と罰を持ち出すとか勘弁してください。 |
250.《ネタバレ》 この監督、映像表現が独特ですね。 屋外のシーンですら、人工の光と影のような不思議な絵になってます。 それが幸か不幸か、一回目の鑑賞では、嫌味に感じてしまい、評価対象外でスルー。 がしかし、ホラーの「来る」を見た後だと、この映像が馴染んでしまい、これが正解のような・・。 いずれ、一回目の時に強かった「薄気味悪い子供たち」の拒絶反応が薄れて、二回目はじっくり 鑑賞できました。 点数上方修正します。 にしても原作の通りサイコな少年達に対し、正しい裁きではなく、地獄の復讐を仕掛ける教師。 その復讐の為には、ターゲットの家族も、クラスメートも、新任教師も、巻き込んでいく冷血に対し、 どういうわけか共感してしまう自分の危うい資質に気づかされる物語。 ラストシーンで、相手の口癖を真似る元担任女教師。 二回目の鑑賞では、超はまりました。 難点は、音声の編集ですね。会話の一つ一つが、表の意味裏の意味あるので、聞き取れないと 意味が無くなります。でボリューム上げてると、子供の絶叫シーンで盛大に近所迷惑になる。 子供の悲鳴とかは、無茶苦茶体裁悪いのでヤバいですう・・ 家庭向けDVDはその辺を 考慮して編集してもらいたい。 映画館ならこのままで良いとは思いますが・・ てなわけで、レンタルして視聴の際は、字幕出して観るのをお勧めします。 これじゃ日本の映画なのに、洋画と変わらないじゃん・・と最近、切に感じますわ 【グルコサミンS】さん [DVD(邦画)] 8点(2022-08-07 19:05:13) |
249.《ネタバレ》 子供を殺された女教師の復讐譚。 少年法の下で庇護されて自己中心的な論理で他者を平気で抹殺するクソガキたち。 そうした奴らへの徹底的な制裁を加える妄想に浸らせるような内容でもある。 中学生が森口先生の行為を外に漏らさないなど現実にはありえない箇所が幾つかあるが、ある意味妄想的な物語なので、その辺りのリアリティは気にしていないのだろう。 人間の醜い部分が詰まっているので陰鬱極まりない内容で、好みの映画ではない。 復讐のためには手段を選ばない女教師にも、共感して好感を持つまでには至らない。 それでも、制裁されるべき者に痛烈な制裁が下されたラストに、いい気味だとの軽いカタルシスは感じさせる。 的外れな熱血教師や偏執的な母親など、ステレオタイプではあるものの、嫌悪感を感じさせる描写はうまい。 原作の小説を読んでから映画を観たが、小説のほうが章によって語られる視点がより鮮明に違っているので面白い。 ただ、映画も原作の世界観は壊していないので、映像作品としての良さはある。 ------------------- 久々にネトフリにあったので見てみたら、オチは覚えていたものの詳細はすっかり忘れていたので見入ってしまった。 ヘドが出るようなクソガキへの復讐に、手段を選ばない女教師の強烈な怨念。 その女教師にいいように操られる的外れの熱血教師など、今の学校へのアイロニーが効いているのは面白い。 復讐潭は今も昔も物語の王道の一つなんだな。 復讐相手がムカつく相手であるほどに最後まで引っ張られる。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 7点(2022-05-01 16:19:17) |
248.下衆さに吐き気が。 何だろうこれは。確かにかなり目を背けたくなったし、相当気分も悪くなった…これを製作している輩に。 ヤラセのTV番組のように、作った物、作ってる人の本気度等が非常に薄っぺらく、悪意すら感じる。こういうの見せておけば刺激的でウケるんだろ的な。誠実さの欠片も感じない。悪い意味で、凄く汚い物を見せられた感が。本当にこれが賞レースとかに出ちゃうヒット作?できればステマであって欲しい。映画観てる大人はもっとまともだと思いたい。 誰にも勧めないし、この輩達には1円たりとも落としたくない。 【団スバーン】さん [CS・衛星(邦画)] 0点(2022-01-05 20:58:52) (良:3票) |
247.「松たか子が素晴らしい」、このひとこと。それでよし。 【まつもとしんや】さん [映画館(邦画)] 7点(2021-09-08 11:52:09) |
246.《ネタバレ》 封切後、早10年 いつか観よう いつか観よう などと思っていましたが、ようやくDVDをレンタルしました。 緊張感漂う始めの30分は、良かったですね。 ただ、それ以降の展開は、予想とは全く異なっていました。 てっきり、担任クラス内に居るはずの、犯人捜しのストーリーだとばかり思っていたので、まさかの展開 まぁ、復讐モノは好きですので、そこそこ面白く鑑賞しました。 松たか子の、表情と声の抑揚を抑えた演技は見事で8点付けます。 ‥‥と言いたいところですが、少々無理なストーリー展開が多くマイナス1 トータル7点です。 |
245.《ネタバレ》 猟奇的な人間による事件というのは現実でも確かに起きる。だがそれは日常的なものではく、忘れた頃にニュースになるぐらいだ。 それがこのクラスには担任を含め3人おり、それ以外のクラスメートも猟奇的といっていい。イジメや色紙の文言など、非人間的な行為を平気でできる人格は異常で現実的では到底ない。 主犯の少年が極度のマザコンゆえの犯行というのも理解しがたいし、爆弾足元に置くなら遠隔操作で起爆する必要はない。自分の手で母親を爆死させるという結末ありきの脚本に萎える。 エイズで死んだダンナやそれを信奉する熱血教師など、話を劇的にするためのわざとらしさが全編を通して感じられ不快感しか残らない。 【banz】さん [インターネット(邦画)] 5点(2019-08-21 02:58:36) |
244.週刊〇〇とか、青年コミックの読み切り漫画の原作ぐらいならそこそこ面白いんじゃないだろうか。その程度の作品。海外の刑事ドラマに迫真力も緊迫感もはるかに勝るものがいくらでもある。原作は本屋大賞? ふ……(笑)。 【空耳】さん [インターネット(邦画)] 3点(2018-11-13 13:48:41) |
243.あまり、おもしろくない。人物像にリアリティがないんだろうな。誰が死んでも、まったく心が痛まない。 【センブリーヌ】さん [インターネット(邦画)] 5点(2018-11-04 21:50:25) |
【へまち】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-12-01 23:50:12) |
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241.いろいろ猟奇的な描写を盛り込んでいますが、リアリティはありません。というのも、生身の役者が演じてはいますが、登場するのは人間ではなく、生物ですらなく、〝人間もどき〟の無機的な造形物でしかないから。CGで描かれた物体をいくら切り刻んでも、痛みを共感できる人はいないでしょう。 最近のAIは小説まで書くそうです。「猟奇殺人」とか「承認欲求」とか「水戸黄門」とか「野島伸司」とかのデータをぶち込んでかき混ぜると、ちょうどこの作品の登場人物たちのような造形物が出力されてくるんじゃないでしょうか。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2017-03-27 02:15:27) |
240.《ネタバレ》 原作未読です。 逆再生の所とか、冒頭のシーンとか、 刺激的や印象的なカットが多く 演出がCMぽいなぁって感じながら鑑賞していましたが 松たか子の冒頭でぐいぐい引き込ませてくれたお陰で ずっと緊張感を持って鑑賞できました。 細かい所みると、色々とリアリティがないですが そこをあまり気にさせずにごり押ししてるのとか 話が刺激的なエピソードを盛り込んでいる割に テンポが良く素直に面白かったです。 考えると、まともな人間が全然いないんですが。 松たか子演じる先生の人間像を考えると 復讐する事に一貫していて しかも、極力自分の手は汚さず巧妙にコントロールしているので ラストの爆弾は本当は母へ届けていない感じがします。 というのも、いくら爆弾の作成が少年Aだとしても 爆発物と分かった上で届けている時点で犯罪ですし そんな足を付きそうな事しなさそうなのと まだまだ復讐続けそうですし。 勘違いさせたまま、橋本愛殺害を警察に密告して 少年院とかに放り込んだ方がリスクなしで復讐完了だと思います。 なので最後の「なーんてね」は更生とか復讐が終わりという所に効いているように思えました。 にしても原作を見たくなりましたねぇ 【シネマレビュー管理人】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-03-22 16:24:49) |
239.《ネタバレ》 原作とは一味も二味も違うけど同じような余韻が残る。冒頭から違和感だらけだけど告白が進めば進むほど引き込まれていく。最後まで退屈させない緻密なシナリオが絶妙で、ラストの「なんてね」が何ともいえない。リアリティには欠けるけど本能を揺さぶるような心理サスペンスを演じた松たか子を見直した。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2017-03-17 23:18:48) |
238.《ネタバレ》 過去見た事があった作品ですが、すっかり内容を忘れてしまったので正月休みに。 前半のリアリティの無さがどうにもねぇ。イジメとか殺人、少年法と言ったテーマを映画にされた作品は 制作者がどのような意図を持っていようが少なからず社会的メッセージを発信されると 思いますが、個人的にはそういう作品にはどうしてもリアリティを求めてしまいます。 とくにこういうイジメのシーンでほぼ全員がイジメに荷担し皆が悪者のような描写が 映画では非常に多いですが、そういう演出をされてしまうと途端に 全てがどうでも良くなると言うかね。リアル度外視のエンターテイメントだよと 言われるのであれば、逆にそんなに面白いか?と言いたくなります。 ただ、子供を大事に育てるだけが教育ではない。そういった意味では クソガキはちゃんとクソガキであると言う事を思い知らせる為に ちゃんと先回りをし徹底的に懲らしめようと言うのは嫌いではないのでこの評価で。 【デミトリ】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-03-17 01:37:38) |
237.重い映画だが、引き込まれるし話の展開もとても面白い。 松たか子の演技も素晴らしく、評価できる作品。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-03-11 14:40:57) |
236.《ネタバレ》 いやあ、面白かった、もう一度見たい、とか言うと人間性疑われそうな内容ですけど、でも正直、映画館にわざわざ見に行って良かったと思いました(たぶん地上波テレビでは放送されないでしょうから)。この映画の予想外のヒット(日経MJによれば、邦画ヒットの3大要素:①テレビ局とのコラボ、②ハッピーエンド、③イケメン男子が全くないのにヒットするのは驚きだそうです)は、現在の日本の世相を反映しているのではないでしょうか。高度経済成長時代なら、単なる悪趣味な映画で終わっていたかも。上辺だけの優しさや偽善、馬鹿丁寧さ(客を様付けで呼ぶ、お世話していないのに“いつもお世話になっております”等)、本音を隠して表面的には取り繕った明るさなどが氾濫する昨今の世の中で、主人公たちがかくも自己中心的、自己正当化的行動を繰り返すのをあからさまに、あっけらかんと見せつけられると、なんかむしろ爽快感すら感じてしまいます。こんなに自分本位に行動して人を殺しても後悔すらしなかったら人生さぞかし楽でいいだろうなあ、なーんてね。あの終わり方に異論はあると思いますが、それは森口先生に善性を期待するからではないでしょうか。そして私たちをその期待にミスリードするものは、松たか子が優秀な女優であるばかりではなく、個人的にも明るく聡明で育ちの良いことに起因しているのではないでしょうか。中島監督はこの役をできるのは彼女しかいないと切望したそうですが、役者さんは演技力ばかりではなく、その人の持つ個人的なイメージも大事なことだと感じました。このお話の中の森口先生は決して優秀な先生ではなく(クラスは崩壊状態)、子供たちに愛情を感じ熱心に指導しようという教育者としての資質を全く保持していない人物であり、そもそもこの映画は教育や命の大切さをテーマにした映画ではないと思います。 追記:NHKBSで放映されたのを改めてみて、劇中で語られる女子中学生が家族4人を毒殺したというルナシー事件。当時はまあフィクションの世界のお話と思って特に記憶に残っていませんでしたが、何年か前に佐世保や名古屋で起きた女子高生、女子大生による異様な殺人事件。その加害者が同級生などに毒物を飲ませた過去があるという話を聞いて、もしやこの映画に触発されたことはないのだろうかなどと思ってしまいました。大人でもかなりインパクトのある内容の映画なので、子供が見たらどう感じたのでしょうか。劇場公開時はPG13の規制がかかっていましたが、見ようと思えば誰でも見れたのでしょう。 【キムリン】さん [映画館(邦画)] 7点(2017-03-08 23:14:18) (良:1票) |
235.《ネタバレ》 原作未読ですので、予備知識無しでの視聴。 いやー面白い。ぐいぐいひきこまれますね。松たか子の演技がよいです。 湊かなえさんの作品の世界観がよく出ていたと思います。 【あずれも】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-12-14 09:57:14) |
234.娘の復讐劇を、教師という武器を行使して徐々に生徒を追い詰めていく怖いストーリーの印象。松たか子、綺麗なんで怖かったです。 【SUPISUTA】さん [映画館(邦画)] 5点(2016-12-11 22:46:48) |
233.《ネタバレ》 何しろ原作は有名ですから原作既読で映画を観たわけですが、しかし原作を読んでから1年以上たっての鑑賞だったため細部を忘れていて、いい感じで鑑賞できました。 さて小説の映画化というとかなり凡庸な映画か極端にすっとんきょうな映画(模倣犯とかね)が多いのですが、この映画は、きちんと映画としてストーリー全体を再構成して、かつ映像表現である映画ならではのメリットを持たせて映画化できてたと思います。 原作フアンでも怒る人はあまりいないのではないでしょうか? 個人的に「いまいち」に思えたのは、最後の電話でのくだり、母の爆破シーンのところであそこいくらなんでも長くてくどくてぶち壊し。CG感も強くてそこもいまいち感に拍車をかけています。 あのクライマックスの電話でのやりとり部分は、冒頭と同様に淡々と抑えてサクッとしかしガックリと終わらせた方がいいのではないでしょうか? たとえばミストのラストのようにきっぱりかっつり残酷に。 それに最後に松たか子があそこに出てくるのも…あれは心証風景? 状況的に、またそこまでの展開からして実際にあそこで本人が出てくるというのは考えづらいのですが… 語り部となる視点を変えて章わけされていた原作を、映画にする際に見事に再構築できていたと思いますし、松たか子の役作りもよかったと思いますが、しかしあのラストはほんとに惜しいなぁ…というのが正直な感想です。 まぁそこはがっかりしましたが、原作を読んでいてもなお最後まで映画に釘付けにしてくれた内容は見事でした。 ほんとラストのくどさが返す返すも…惜しいなぁ。 なーんてね 【あばれて万歳】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-11-22 11:39:28) |
232.《ネタバレ》 面白かった。 残酷な内容であるが、それでも最後にある意味スカッとさせる終わりに仕上げているところがいい。 結果、人殺しは罰せられるという教訓になっているのだが、そういう教訓のために橋本愛を無理矢理殺した感が否めないが。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 8点(2016-10-04 15:31:45) |