66.本シリーズは積極的に見てるわけではないが、人間関係が複雑すぎて原作を読む等かなり予習をしないと展開についていくのが困難という印象で、ひとつの映像作品としては少々難があるように思われる。原作未読者にとってはネットで家系図確認しながら見てようやく理解できるレベル。ここまで血縁関係が入り組んでいるのも当時としてはありえたのかどうかも疑問でかなり現実離れしているし。桜田淳子を始めとし、出演者の演技は総じて悪くはないんだが、原作者の棒読みはいいとしても、中井貴恵はちょとヒドイね。 |
65.《ネタバレ》 幼少のころから何回か見てます。原作未読。タイトルの響き、悪くないです。桜田淳子、悪くないです。草刈正雄の3枚目役、これも英断で悪くないです。犯人の最後は圧巻です。舞台も、病院坂、写真館、廃屋など、孤島や寒村とはまた違った趣があり、乙です。でも、それ以外がイマイチです。最後にすべてが1つにまとまってドンとぶつかってくるようなミステリとしての迫力に欠けるのかなと。市川崑、石坂浩二の金田一シリーズの5作目にして最終作ですが、1作目、2作目が傑出していて、3作目、4作目とインパクトが薄れてきていることを考えると、これで終わりにしたのは英断だったと思います。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 5点(2023-06-21 19:30:36) |
64.《ネタバレ》 オープニングのジャズ、スタッフ紹介の文字の大きさから、今までのシリーズらしさ(悪く言えばマンネリさ)を払拭しようとしたんだろうか?統一感は薄い。そして黒いマントを纏った金田一が、今までの事件に振り回される感じでなく、一歩引いた落ち着いた感じで、何とも格好いいのだ。それら脱マンネリ策に、最初見た時は違和感を感じたけど、2回目視聴の時には、これも良いなって思ってしまった。お約束のセリフ、仕草はしっかり健在で、等々力警部は粉薬の大サービス。 家系図がとっても複雑で、劇中まんま家系図メモを見せるくらいだけど、それでも充分に理解できたとは思えない。弥生の娘と孫が…という解釈で良かったろうか?もう人間関係が女の髪のように複雑に絡み合っててドロドロだよ。千鶴がなんで天井裏に隠れて暮らしてたのか、劇中聞いてたのに忘れたんだか… 夜中の廃屋で挙げる結婚はミステリアスで、視線の定まらない由佳利の演技はなかなかのモノ。その後の生首事件に繋がる下りは、戦後の怪談としても不気味で興味を惹かれる。謎解きのキッカケ、意外な人物の意外な裏の顔も、ミステリーとしてしっかりした作りに思えた。電話を使っての“誰が誰と話してるのか?”を混乱させる撮り方も上手い。 弥生がもう不憫で不憫で…15の頃から猛蔵に写真で縛られ、写真乾板をネタに脅迫され続け、結婚写真を使った敏男の法眼家への復讐は、法眼家に人生を狂わされた弥生に向けられる事になるハズだった。結果的に娘を2人も失い、そしてあの結末。原作と違い弥生を殺害に関与させたのは、あまりに一方的に不幸過ぎる生涯だったからだろうか。弥生の由佳利に対する想いが今ひとつ掴みきれなかったと思うけど、襖を挟んで小雪と話す弥生の姿に、由佳利への思いも込められていたのかもしれない。 これで石坂金田一を5作品+1を製作年順に続けて観た。前作から1年3ヶ月ほど経っての公開。舞台は昭和26年。んん?年代的に5作品のちょうど真ん中だ。真ん中だけど金田一が渡米(?)を前にして起きた最後の事件ということ。う~ん、作品ごとの関連性が見えるかと思ったんだけど、キャラクター設定は一緒でも、他作品との繋がりらしいワードは一切出てこなかった。 作品ごとに完成度にムラがあるけど、犬2006を除く5作品(女王蜂も除いて4作品でも良い)を、年代ごと(獄→犬→病→(女)→悪)に、脳内で補完しながら観ると、テンポよく観られるかも? 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2021-10-06 22:48:52) |
63.冒頭からヨコミゾ先生が登場(一緒に出てるのは、本物の奥様なのか?)、たどたどしいながらもセリフの多い役をこなし、いやもしかして、最終的にこのヒトが犯人だったりして、とちょっと警戒、まではしないけど(ところでここは、本物のご自宅なのか?) 事件の背景とか動機とかに関して言うと、あおい輝彦の存在が(顔も)ワケわからんような気がしつつ、それでも作品自体は、ほどほどに錯綜し、ほどほどにわかりやすく、意外にうまくまとまっているように思われます。勿論、ミステリとしては、原作自体が面白すぎる上にギミックにも事欠かない『犬神家の一族』と比べると、地味な印象は拭えませんが、趣きある古い日本家屋の中で、時に動きのあるシーンを織り込んだりして、映画としての魅力は決して負けていないのではないか、と。 というより、凝った映像を作ろうにもやりつくした感があって、犬神家で見たようなシーン(町を歩く二人を上から捉えたカメラとか)の蒸し返しが、ちょっとパロディみたいな可笑しさにも繋がっていたりして。 舞台となっている古い町並みも風情がありますが、肝心の「病院坂」だけが妙に都会。この坂をロケで使いたいのなら、そもそも田舎を舞台にしなきゃいいのに・・・と思わんでもないけど、やっぱり古い町並みは、このシリーズによく似合う。だから、我慢しよう。 桜田ズン子は重要な役どころでなかなかの熱演。だけどそれにもまして、草刈正雄のこの自由奔放過ぎる演技は、一体何なんだろう、と。ホントいい度胸してると思います。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-09-22 20:34:40) |
62.《ネタバレ》 監督の映像へのこだわりは部分的には感じられ ましたが、全体的には果たしてこれで満足したのだろうか、と 思ってしまうほどちぐはぐだったと思います。 戦後間もない時代の雰囲気を出すのが今や難しかったとは思う のですが、病院坂、古い家並み、ススキの原、おんぼろガレージ などの舞台がかみ合っておらず、継ぎはぎだらけの印象は拭えませ んでした。 犬神家では金屏風が金色に見えないと文句をつけて撮影を延期し て作り直させたという情熱は失せてしまったのでしょうか。 皆さんもおっしゃっているように、そもそもこの原作自体が大衆 向けの映画にするのにふさわしかったのかどうか。 あまりにも複雑な家系図と様々な要素をてんこ盛りにし過ぎた内容 は一度観ただけでは理解できないと思います。 最後の荒唐無稽な犯罪の再現フィルムを長々と見せられるのも正直 辟易とさせられました。 【キムリン】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2020-09-11 13:40:38) |
61.美術陣と照明陣の驚異的な頑張りでそれっぽい感じにはなっていますが、中身は完全なハリボテです。登場人物のやりとりにしても、ネタの設定や割り方にしても、テレビの2時間ドラマでもこれより上のものはいくらでもあります。見所は導入部の写真撮影部分のみ。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2020-06-26 00:41:01) |
60.ここでの評価が高かったのでみてみましたが、はずれでした。 前半はこのシリーズらしい雰囲気が良かったのですが、ストーリーが粗すぎてついていけない。 そもそも、皆さん書いてらっしゃる通り、人間関係が複雑すぎて映画向きじゃない。 草刈正雄の声が今と全然違うなどの発見はありましたが。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 3点(2020-05-03 15:48:14) |
59.人力車のラストシーンが泣ける。 金田一シリーズ屈指の名シーン。 さようなら俺の金田一。 【tonao】さん [DVD(邦画)] 8点(2020-04-19 20:55:31) |
58.《ネタバレ》 金田一にはよくあるパターンだと思うのですが、血縁関係の系統図が複雑すぎて置いてけぼり。 それに、最初の事件で佐久間良子が案内もなく現場へ向かった瞬間に確信してしまう人、相当多いのではないでしょうか。 あと、最初の事件に関する二人の協力関係は、血縁関係が解っていても、いまいち説得力がないというか、違和感を感じます。 内容とは関係ないのですが、あおい輝彦の声でどうしても矢吹丈を思い出して、映画に入り込めなくなるのは私の悪い癖。 【マー君】さん [DVD(邦画)] 5点(2017-10-07 11:36:58) |
57.ストーリーはいつもの流れで、、、。犯人もいつもの流れで、、、。でも今回観るべきは草刈正雄さんの美しさ。それにプラス1点させていただきます。 【movie海馬】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-03-09 14:11:30) |
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56.もちろん犬神家には及ばないけど、横溝作品の雰囲気は十分出ている。暗さの使い方が素晴らしい。 【noji】さん [地上波(邦画)] 7点(2013-05-04 09:32:50) |
55.映画より2時間ドラマ等のテレビ向といえる。 他の作品と比べると地味な印象は拭えないが、 石坂浩二と草刈正雄のコンビがコミカルで作品全体のトーンとしては明るめだ。 古い街中を歩いてるこの2人を真俯瞰からとらえたショットが美しい。 病院坂のファーストシーンやラストシーンは特に市川監督のこだわりが出てました。 にしても、この当時、赤ペンキのような血しぶきはご愛嬌としても、普通あんな風に血が飛び散ったりしないよね。ま、そういう鑑識知識を入れなかったり、警察当局の捜査手順のトロさなんかも盛り上げ要素のひとつか。 【シネマブルク】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-05-21 10:42:15) |
54.《ネタバレ》 人物相関が異常にややこしくてわかりづらい。まあそういう原作だし、それでも簡略化されているんだけど。これだけややこしい人物関係の中で、「この人が実はこの人の子供だった!」と言われても、「うーむ…」って感じだ。はたして、劇場で見た人は、一度で理解したのかな? 金田一耕助最後の事件ということで、渡米の相談の件、原作にあるからといって、これだけややこしいこと描かねばならぬ映画で、そんな尺勿体無いでしょう。それに貴恵ちゃんに、「佐田です」と言わせるイヤラシさ。もっと物語本体に尺と力を入れるべき。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-04-23 18:02:23) |
53.《ネタバレ》 リメイクの犬神家の一族は別として、石坂金田一の最終作ですね。本作はかなり複雑な人間関係で正直見失いっぱなしでした。なんとか解決篇で持ち直し、一応の理解は得ました。早いうちにもう一度見ないとキレイさっぱり忘れそうです(笑) とはいえ、桜田淳子さんの息をのむ美しさ、廃屋に写真屋を呼んで結婚写真を撮るという異様な光景、加藤武さんの全然見当違いな『よしっわかった!!』、大滝秀治さんのおとぼけぶり、三木のり平さんの奥さん役のふすまの閉めっぷり、などなど数え上げればきりがないほどの金田一ワールドは、様式美さえ感じるほど!これにて一旦はシリーズ終了ですが、豊川金田一と渥美金田一の両『八つ墓村』を観なくっちゃ!あー山崎努さんの狂気を観るの、気が重いなぁ。。。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-03-29 01:48:25) |
52.最後の金田一と名を売った作品、映画ではアイドル桜田淳子登場で期待して見た映画。その心配の桜田淳子もまずまず、これなら他の映画に出てもおかしいところはないだろう。 人物関係も原作を読んだばかりだったので、何も問題なかった。むしろ映画は長大な小説(他の横溝小説の倍はある)が短縮された感じで少々物足りなかったが、やむをえないだろう。 映画では写真屋の小沢栄太郎が好演、さすがはベテランである。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-02-29 14:41:47) |
51.金田一シリーズ、最後の映画作品。 「犬神家の一族」や「八つ墓村」のスケールと比べると地味で、映画というよりはドラマ向き。 それでも複雑な人間関係やドロドロした展開は、やっぱり面白い。あまりにも複雑すぎて、 やや置いていかれたけど。草苅正雄が金田一の助手的な役回りでコミカルな演技を見せており、 そのせいか緊張感にちょっと欠けた部分があるのかも。 横溝正史色はしっかり出ているので、横溝ファンなら十分満足できる内容かと思う。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-08-02 10:40:43) |
50.市川崑・石坂浩二のコンビの金田一シリーズのうち、内容は一番おもしろくないが、この作品の音楽、特にメインテーマは最高である。もの悲しいあの旋律はいつ聞いても心にしみる。物語は5点、音楽は10点で映画としては7点。 【MASS】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2011-07-05 00:25:20) |
49.《ネタバレ》 草刈正雄の配役で、他の石坂金田一作品と良い意味での差別化に成功している。草刈の少々無粋で好奇心旺盛な若者キャラを加えることで、他の作品と一線を画している。桜田淳子の一人二役も、思ったより悪くない。原作読んでないので分かりませんが、2時間程度の映画だと流石に強引な展開は否めません。ただ、映像化、一つ間違えば茶番になりかねない横溝ワールドを、老舗の写真館に妖しい女性が登場するところから、物語にグイグイ引き込む力量はさすが市川監督というところ。艶やかな色彩、複雑な家系に纏わる因縁、ジャズバンドなど上手く現代的な要素と絡めつつ日本的映像美(一部不快な描写もありましたが)を楽しめる作品。 【LORETTO】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-05-16 23:48:25) |
48.《ネタバレ》 この作品は全く映画向きではない。作中でも金田一らに自嘲ぎみに言われているとおり、登場人物の人間関係が非常にややこしい。それを、セリフを一度聞き逃せばもう再び聞くことが出来ない映画で視聴すれば、その人間関係を理解するのは非常に難しいであろう。今回私はこの映画をビデオ(DVD)で見たのだが、何度も巻き戻してセリフを確認したり、人間関係をメモったりした。それでもほとんど理解できなかった。これだけ必死で見ても理解出来ないのなら作品として失格である。 ミステリーとしても褒められた出来ではない。犯人には全く意外性がない。「犯人はコイツしかいないだろう。でもまさかコイツが犯人なら当たり前すぎて面白くないから違うんじゃないの?」と思える人物が犯人である。それってどうなのか。また、最後にあかされる事件のあらましを聞いても、ミステリーで当然あるべき「ああなるほどそう言うことだったのか」と思えるような事実はほとんどない。金田一作品でキモとなる「人間関係の意外な事実」も先ほど述べたように、そもそもの人間関係を理解出来ていないので全く意味がない。 昔の映画はえてして今見ると鑑賞に耐えない出来のものが多いが、この作品においては、現在はもちろん、公開当時に見たとしてもとても面白いと思えるようなものではないであろう。 【椎名みかん】さん [DVD(邦画)] 2点(2011-01-20 04:06:05) |
47.《ネタバレ》 中学生の頃、「犬神家の一族」(1976)で「観てから読むか、読んでから観るか」のまんまと角川商法にはめられた。「病院坂」は読んでから観たが、やはりあの20年がかりの壮大な話を2時間にまとめるには無理がある。人間関係が複雑すぎて、会話や一瞬写る家系図だけで理解することは難しい。金田一が最初に犯人に違和感を感じるきっかけも陳腐。かなりずっこけた。最近DVDで日本語字幕付で見直した。あの人が実はあの人の子で、とか世間が狭すぎる。坂口良子が出てこないのは、珍しく金田一が自宅から通って、旅館に泊まってないからですかね? 【ねこちゃん】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-06-17 16:39:47) |