1.《ネタバレ》 スペシャル版第3作。ドラマシリーズはこれで一応完結なのだが、この後に劇場版が一本あるため、そういう雰囲気は一切なくいつも通り。今回も山田(仲間由紀恵)と上田(阿部寛)のコンビのやりとりは相変わらず安心感があって楽しい。今回は「犬神家の一族」を元ネタに話が展開するのだが、もうここまでくるとネタ切れ云々ではなく、それもこのシリーズらしさだと思えてきてあまり気にはならなかった。見始めてすぐは前回のスペシャル版のパターンから犯人は三姉妹の中の誰かかと思っていたのだが、三姉妹は殺しの標的であるという点で、完全に「犬神家の一族」の模倣にはなっておらず、そのおかげか前回のスペシャル版よりは面白かった。(誰が犯人かは分かりやすすぎる気もするけど。)でも、このシリーズは単なる犯人当てよりも超常現象の解明や、自称霊能力者との対決の話のほうが面白いかな。「スケキヨ」というセリフが出るなどのこのシリーズらしい小ネタも相変わらず楽しいのだが、毎回思うけどやはり細かすぎる。舞台となる水神家の顧問弁護士を上條恒彦が演じている(しゃべる時に時折自分の持ち歌の一節を歌う小ネタあり。)が、そういえばリメイクの「犬神家の一族」(2006年)で古舘弁護士を演じていたのは中村敦夫だったなと思い出した。これもやっぱり「木枯し紋次郎」つながりのキャスティングなのだろうなぁ。