14.《ネタバレ》 人に勧められたので見たが、勧めたくなる気持ちはわかった気がする。子どもの生育過程に必要なものを惜しみなく提供する人物像と、自分の存在を肯定できた子どもの姿に反感を覚えそうな人々は見ない方がいい。 事前に絵面を見た限りでは、こんな人物が近くにいれば煩わしい(暑苦しい)だろうとしか思わなかったが、実際は意外に嫌悪を感じさせないキャラクターができている。また映画紹介を読むと社会性が強そうで敬遠したくなるが、見れば意外に嫌味を感じない。暗い場面や寒そうな場面もあるが基本は陽性の物語であって、ちゃんと笑わせて泣かせる作りになっているのはさすがと思わせる。登場人物は年齢性別境遇が自分と違うので直接共感する立場にはないが、問答無用で感情を動かされるものがある。 またアニメらしいファンタジックな作りで可笑しみを出しているのは楽しめる。かつて死ぬ気で働いたという仕事が奇怪なキノコの収穫だったのは子どもの想像の世界だからということか。またその辺の生物とか神社が言葉を発するのも文学少女的な性格の表れかと思うが、あからさまに人の声を当ててしゃべらせていたのが変でユーモラスに感じられる。お嬢様風の同級生の自宅が領主貴族の居館のようだったのはふざけすぎだ(笑)。 主人公の少女は小学5年生の割に達観したところがあり、これは遺伝的資質のせいかも知れないが反面教師が側にいたからとも思われる。またその反面教師の人徳のせいか、頼れる人物のいる生活環境ができていたのも救われる。親はなくても愛はある、ということも含めて、不遇なようでも実は幸運のもとに生まれた子どもだと思っていいかも知れない。 最後の出来事はどう評すべきか困るものもあるが、少なくとも事前にちゃんと祝いの品が用意されていたという点は感動的で、これは神様の特別な計らいだったと取れる。劇中人物の好みそうな品で2人を祝福しようと企んだらしく、エロ神社といわれていた理由は説明されていなかったが、特に女性を贔屓する神様だったからだと思っておく。 【かっぱ堰】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-10-14 17:01:44) |
13.《ネタバレ》 この映画では劇的なことは何も起きない。 だけど、友人との関係に振り回されたり、変わりものの異性が気になったり、 そういった些細な出来事の一つ一つが思春期の心情を思い起こさせ、見ていてとても心地が良かった、 主人公のキクリンにシンパシーを感じる部分も多く、終盤のシーンに至ってはボロボロと泣かされてしまいました。 最後の方で二宮の指摘によって明かされるキクリンの癖もいいですよね、 これどういうことだろ?と思っていたことに納得がいくとともに、2人を引き合わせる切っ掛けにもなっていて、 秀逸な仕掛けと魅せ方に感心しました。 それにしても公開当時、この映画をスルーしてしまったことが本当に悔やまれる、 制作がSTUDIO4℃ということで気になってはいたけれど、明石家さんまプロデュースということで高をくくってしまった…、 さんまさんごめんなさい、この映画を作ってくれて本当にありがとうございます、自分にとっては紛れもない傑作です。 【勾玉】さん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2023-07-22 23:50:54) |
12.明石家さんま プロデュース、期待値上げて 鑑賞..冒頭10分くらいで、わー こんな感じか..なぜかイライラ..観るのを止めてしまった..1か月後、再チャレンジ、今回は二度目なので 無事冒頭を乗り切り、最後まで..なんと 終盤、涙..そして エンドロールの初っ端 「大竹しのぶ」?! 二度見してしまった..しのぶさん、あんた どんだけ上手いねん 笑..まったく気がつかなかった..結論、良作! 弱い人は 泣いてしまうでしょう.. 【コナンが一番】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-02-27 17:34:07) |
11.《ネタバレ》 さんまさんがプロデュースって、どこまで制作に携わってるかわかりませんけど、映画の内容だけで評価するなら、私はよかったと思いますよ。 肉子ちゃんのビジュアルと関西弁はアニメ映えするし、STUDIO 4℃による北陸の港町のキレイな風景に、美味しそうなご飯の数々も素晴らしい。 そして肉子ちゃんのキャラによるものだろう、親子ものの切ない話でありながら、ウェットなシーンでもなぜか賑やかで温かくて。でも、キクコちゃんが (肉子ちゃんの) 実の子ではない、というのは、誰がどこから見てもわかるので (笑) 、驚いた人いるのかなあ。 あと個人的には、最後に逃げられた (読書家の) だんなさん、どこかで再登場したら面白かったと思うけど。 トトロのオマージュは遊び心があって良し。しかし言っちゃあなんだが、肉子ちゃんのビジュアルとシルエットなら、トトロってよりはむしろ 魔人ブウ だよね (`O´) 【タケノコ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2023-02-02 23:04:46) |
10.《ネタバレ》 公開時、キャッチコピーで炎上していたが気持ちは分かる。 吉本興業と明石家さんまが関わっているだけあり、どこか偽善的でキャスティングにきな臭さは感じなくはない。 とはいえ意外にも違和感がなく、STUDIO 4℃制作なので世界観のクオリティの高さは折り紙付き。 フレンチトーストやミスジステーキ丼といった料理のディテールに本気が感じられる。 かなり重くなりそうなエピソードもコッテコテの三枚目の肉子のお陰で緩和されていた。 娘の出生の秘密についてはかなり早い段階で分かってしまうし、もう少し意外性は欲しかった。 お互いの想いを打ち明けた血の繋がらない母娘は、これからもこの漁村で終の棲家として、 前を向いて生きていくだろうと思わせる温かな人間模様。 笑いも悲しみも一緒くたに包み込んだ、ザ・人情喜劇と言ったところ。 |
9.原作未読だが、少5にしては内面が大人過ぎて違和感。キャラクターの造形もいいんだか、悪いんだか。女の面倒くささは伝わってくる。 |
8.《ネタバレ》 序盤は退屈だったけど、出生の秘密が語られ始めて、急に面白くなった。 泣ける話だけど、親に捨てられて可哀想という感情ではなくて、今が幸せで良かったという嬉し涙だったように思う。 肉子ちゃんがダメな親という描かれ方をしていたけど、いろいろ苦労したんだろうな。 深刻な話ではあるけど、肉子ちゃんのキャラクターのお陰で心が救われた気がする。 【もとや】さん [地上波(邦画)] 7点(2023-01-05 16:11:47) |
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7.支離滅裂のようですが、考えたら、自分の小さいときの記憶ってこんなもんかも。変わったことしてみたくなったり、孤独を感じたり、でもそこに愛があって、救われるね、この映画。 Cocomiさんの声が自然ですごくよかったので驚きました!いいデビューでしたね 【HRM36】さん [インターネット(邦画)] 6点(2022-12-21 22:08:40) |
6.《ネタバレ》 とても美味しそうなお肉の一枚絵ではじまる美味しそうなおはなし、、、かと思いきやお肉の赤みが太ったおばちゃんになって踊り出す。 「あ、これ違うわ」 その時そう思った。 しばらくは喜久子の話す肉子のそれまでの経緯。その後喜久子の学校生活になり二宮の話になりが繰り返ししばらく続く。最後に肉子の彼氏疑惑からの喜久子の本当の親の話になり、それで終わり。ざっとあらすじを語ればこんなもんだろう。 タイトルにある漁港よりも肉子よりも、ずっと喜久子の話だった。そんな彼女を包む環境が漁港であり肉子だったわけだが。どっちかと言うと喜久子の外的環境より、彼女が友人や肉子に対して思う内的環境に焦点が置かれていたように思う。だって、映画の大半は彼女の気持ちや心の声を追っていた。仲が良いようで内心不満に思っていた友人だったり、大好きな母だが友達には肉子が母親とバレたくないと思ってみたり、そんな母に彼氏ができたと思って気を遣ったり。 肉子がどういう女性かは全部見た後でもよく分からない。喜久子曰く、「肉子ちゃんみたいには絶対なりたくない、だけど肉子ちゃんのことは大好き」というのが一番わかりやすいセリフかも知れない。彼女を見ていて楽しそうだし幸せそうだが彼女みたいになりたいとは思われない。それは彼女の外見なのか、立ち居振る舞いなのか、はたまたその両方なのか。。。私の立場でいうなら、「友人としては楽しいがそれ以外の付き合い方はわからない」と言ったところか。そんな女性を母として持つ年ごろの女の子の苦悩がよく見える映画だった。 明石家さんまプロデュース、とかは別に要らない情報だったな。隠してくれればいいのに、見えてしまうとそちらに何かが引っ張られてしまう。本人がクレジットしてくれって言ったのかな。それけ周りが忖度したのか。いずれにせよ、余計な情報だった。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 6点(2022-11-28 22:10:36) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 なかなかクセが強いオープニングに、最後まで楽しめるかなぁ…と不安になったけど、考え方の大人びた小学生と、子供みたいな親。ついでに喋る動物。現代版じゃりン子チエみたいで案外しっかり楽しめました。 バスケから始まるマリアちゃんの乱。弱いもの救済の体で自分に都合の良いように画策、失敗。それに対し、ことぶきセンターで二宮に話す喜久子の本心がリアルで、観ていてこっちまで心が痛くなりました。不器用なマリアに比べて案外器用に世渡りをしていく喜久子。近くにいる友だちが固定でないのも器用な証拠だろうか。夏祭りなんてこのメンバーで行くんだぁって、これもまたリアル。 喜久子と二宮の関係も面白くて、お互いに変顔しあったり、運動会の時メダルをキラキラさせてみせたりも、なんか、良かったなぁ。 私としては喜久子とクラスメイトの話だけでも充分に楽しめたけど、出生にまつわるエピソードと、病院で肉子に本心を打ち明けるところは結構もらい泣きしましたよ。 原作未読だけど、平屋住まいをグラスボートにしてるのかな?電気は?ガスは?冬は?時化の時は?目覚めたら床下を魚が泳いでるのはメルヘンチックな感じだけど、そういうのちょっとジブリらし過ぎかな。 トトロネタも入ってたし、出てくる飯が美味そうなの…は、良かったと思うけど。 それよりトカゲやセミが喋ったり、神社が話しかけてきたりって、そのうち意味が解るだろうと思ってたら、結局どこにも繋がって無かったみたい。 あと霊媒師とか、肉子の前世の話とか。なんかそこで軽く触れるだけなら、無理に入れなくてもって思ってしまった。何で氷川神社がエロ神社って呼ばれてるのか知りたかったわ。 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-10-27 09:57:09) |
4.原作未読。 プロデューサーや声優人に身内受け的なものを感じ取りながら、 画風には興味があったのでテレビ放映を機に視聴。 ハードルが下がりまくっていたのも功をそうしたのか いやいやなかなか良い映画でした。 肉子ちゃんにはまったく感情移入出来なかったけど。 Pが最後に出てきたのが余計だったなぁ。「ほんまや!」 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 6点(2022-09-27 20:08:46) |
3.《ネタバレ》 タイトルと看板イメージのせいで、全く見る気ありませんでした。陳謝。 先入観低すぎて、触りだけ見て消そうかと思いつつ録画見始めたのですが、 二宮君の変顔に、ハマり過ぎて、最後まで一気に見てしまった。 娘が母親の肉子と、本当の母親について初めて語り合うシーンがいいです。 11歳の娘が精神的に大人過ぎて、母親の精神年齢と逆転してて笑える。 自信の出生の重い話の時でも、淡々と受け入れていく娘が頼もしい。 小学生親子のありがちな日常風景ですが、不遇な母娘を取り巻く人々の 不器用な愛が溢れていて、気の毒で、可哀想で、愛おしくて、なのに羨ましい毎日。 観終わって、心の中に何かが確実に残る1本です。 後で、原作の小説も読んでみたいかなあ。 【グルコサミンS】さん [地上波(邦画)] 8点(2022-09-25 21:57:41) |
2.《ネタバレ》 原作未読、さんまのまんまゲスト声優さんからの宣伝番組を観て気になり観ました。少しおバカだけど憎めない肉子ちゃんがすてきですね。交友関係が広そうなさんまさんは、こういう作品のプロデュースは向いているかもですね。小説も読んでみようかなと思いました。 【ないとれいん】さん [映画館(邦画)] 7点(2021-06-21 16:29:13) |
1.《ネタバレ》 さんまさんプロデュースの本作、機会がございましてカミさんと劇場にて鑑賞致しました。若干独特の「ノリ」にお~と思いつつ楽しく鑑賞させていただきました。主役の肉子ちゃんの声担当の大竹しのぶさんは流石(さすが)なのですが、キクリン演じたcocomiちゃんが良かった!どうも声優初挑戦だったみたいだけど全く感じさせなかったね!! とても良い声だったな~ &その他楽しい面々(マツコなかなかだった、でももうちょっと出て欲しかったね~))も楽しそうでしたね。これもさんまさんの雰囲気だったのでしょうね。とっても面白くて感動しました。※観終わってカミさんが親不孝マグカップ買ってましたw こういうのも映画の楽しみの一つデスネ 【Kaname】さん [映画館(邦画)] 7点(2021-06-18 21:15:43) (良:1票) |