29.《ネタバレ》 “Dead Reckoning”『推測航法』…って何よ?ほう、船とかの航法。あぁ、カーナビがGPSの届かないトンネルに入ってる間動いてる理由のアレね?ふむふむ、長時間、長距離になるほど誤差は増大するのか、そこに勝機がありそう。
最近の人気続編映画らしく長時間の本作。しかもPART ONEって書いてて、観る前から「うえぇ~…」ってなりました。それでこんなに遅くなって観ました。解っちゃいましたが劇場で見て大正解。
深海、砂漠、アブダビ空港、ローマ、ベニス、オリエント急行。正直、別な大作映画で観たような風景が多い気がします。それってマイナス要素に聞こえそうですが、私にはまるで、大作映画の集大成に思えました。
CGで何でも出来る時代に本作が目指したものは、“かつて無い新しい刺激!”ではなく、いままで多くの映画が観せてくれた、憧れの観光地、自然の雄大さ、非日常の迫力を、現代の技術で、現地ロケを多用して観せること。だったんじゃないでしょうか?
それを劇場で観る。音響と大画面の迫力を、他の観客と同時に無言の共有をする。一緒に行った人と言葉で共有する。これが映画館で観る映画の醍醐味ですよね。トップガンMでも感じましたが、最近のトムの劇場映画へのこだわりに、とても共感できました。
映画の内容も、進みすぎたデジタル時代VSアナログ技術(と知恵と勇気)。のようで、ここもトップガンM(無人機VS友人機)と共通しています。
“それ”の指示通り動くガブリエルVS最新機器に頼れないイーサンは、CGに合わせて俳優が動く昨今の映画 VS CGは使うけど現地ロケと俳優のアクション有りきの本作。のように思えました。このぐらいが、私達の好きだった映画だったんですよね。
内容内容。私が観る前から「うえぇ~…」ってなった上映時間は全然苦になりませんでした。わりと余裕ある展開で、かといってダラダラ感も少なく、クライマックスの連続で疲れることもなく、終わり方も今回のミッションは完了してるし、でも続きも気になる。ちょうどイイさじ加減です。
カギの本物と偽物、いま誰が何を持っているのか?がよく解らず。入り乱れる多くの組織も前作を観ている人向け。恐らくリピーター狙いの複雑さは、上映時間の長さがネックになってる気がします。映画も高くなったしね。
列車とチンクエチェントが、ある映画と被ってしまった。なるほど、だからこの映画で若いトムは出せなかったんだな。
敵である新型AIを“それ”って訳しちゃったのは、ややこしかったと思います。そのまま“IT(Entity?)”でも良いから固有名詞っぽくしたほうが…です。
1以来のキトリッジ再登場が嬉しかった。この勢いで、どこかで元気に活躍していたゼーンやデクラン出てこないかな?
シリーズ5作目以降、本作も同じ路線です。私は個人的に辛口評価でしたが、本作を劇場で観て、前2作の評価(というか観かた)を変えなきゃいけないかな。と思いました。ミッション・インポッシブルという歴史に引っ張られて、トムが観せようとしたものを、私には観えてなかったんじゃないか?って。
そもそもテレビ画面で観てるしなぁ。本作はそう思ってしまうくらい、映画館で観るべき“正しい”アクション超大作映画でした。