海の上のピアニストのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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海の上のピアニスト

[ウミノウエノピアニスト]
The Legend of 1900/The Legend of the Pianist on the Ocean
(La Leggenda del pianista sull'oceano)
1998年上映時間:125分
平均点:6.94 / 10(Review 358人) (点数分布表示)
公開開始日(1999-12-18)
ドラマファンタジー音楽もの戯曲(舞台劇)の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-10-19)【イニシャルK】さん
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監督ジュゼッペ・トルナトーレ
キャストティム・ロス(男優)1900(ナインティーン・ハンドレッド)
プルート・テイラー・ヴィンス(男優)マックス
ビル・ナン(男優)ダニー・ブードマン
メラニー・ティエリー(女優)少女
クラレンス・ウィリアムズ三世(男優)ジェリー・ロール・モートン
ピーター・ヴォーン(男優)楽器屋店主
ケヴィン・マクナリー(男優)
三木眞一郎1900(ナインティーン・ハンドレッド)(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
玄田哲章マックス(日本語吹き替え版【VHS・DVD/テレビ東京】)
長島雄一ダニー・ブードマン(日本語吹き替え版【VHS・DVD/テレビ東京】)
土師孝也ジェリー・ロール・モートン(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
納谷悟朗楽器屋店主(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
伊藤和晃農夫(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
相沢まさき機械工のメキシコ人(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
多田野曜平(日本語吹き替え版【VHS・DVD】)
日野聡1900(ナインティーン・ハンドレッド)(日本語吹き替え版【BD】)
小松史法マックス(日本語吹き替え版【BD】)
山寺宏一ダニー・ブードマン(日本語吹き替え版【BD】)
井上和彦ジェリー・ロール・モートン(日本語吹き替え版【BD】)
柴田秀勝楽器屋店主(日本語吹き替え版【BD】)
宮本充1900(ナインティーン・ハンドレッド)(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
小林さやか〔声優・1970年生〕少女(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
磯部勉ジェリー・ロール・モートン(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
滝田裕介楽器屋店主(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
原作アレッサンドロ・バリッコ戯曲『海の上のピアニスト』
脚本ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽エンニオ・モリコーネ
編曲エンニオ・モリコーネ
主題歌ロジャー・ウォーターズ"Lost Boys Calling"
撮影ラホス・コルタイ
配給アスミック・エース
特撮アル・パッセリ(SFX)
字幕翻訳戸田奈津子
あらすじ
1900年に船の中で生まれた"Nineteen hundred"は、生まれてから一度も船から下りたことがなかった。天性の感性でピアノを弾き、船付きの楽団の一員として働く。船は米国への移民を乗せ、大戦中は病院船として活躍し、やがて廃船となる。船とともに生きた"Nineteen hundred"はどうなったのかが、彼とともに楽団員として働いたトランペッターから語られる。これは大人の寓話である。
ネタバレは禁止していませんので
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【クチコミ・感想】

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358.ラストまでは本当に素晴らしいのですが、結末だけが残念。最後の廃船の中の問答と結末が何もかもぶち壊しに感じた。アメリカ映画なら、最後は全然違う形、細かく描かなくても希望を感じる形にできたろうに。ただこれがイタリア映画なんでしょうね。
えんでばーさん [映画館(字幕)] 6点(2024-04-26 05:42:44)
357.《ネタバレ》 冒頭の移民船で、必ず一人が「アメリカー!」と叫ぶシーン、私なんてそこで早くも感無量。なぜってゴッドファーザーPARTⅡとか、ワンスアポンアタイムインアメリカとか、ウエスタンとか、ギャングオブニューヨークとか、それら名作と何となく繋がっちゃって、このシーンだけは単体としての評価ではなく、それらを見た時の感動がかぶさっちゃいました。でもこちらにはギャングは出てきません。海に浮かぶレジャー施設内での夢物語です。アミューズメントパークのような作品だと思いました。音楽はもちろん素晴らしい。そして脚本も素晴らしい。右手が二本だったらどうやって十字を切る?ですって。かっこいい。右手二本だってピアノは弾けるさ、だとかそんな当たり前な事を言わないところが粋だなぁ。
ちゃかさん [映画館(字幕)] 8点(2024-03-29 13:41:18)
356.当時仲が良かったピアニストに勧められて見た映画です。最初は乗り気じゃなかったのですが、トランペッター(マックス=プルート・テイラー・ヴィンス)の導入部が素晴らしくて一気に物語に引き込まれました。嵐の中ピアノと踊るシーンはファンタジー過ぎますが、その後の展開は悪くないです。ピアノ対決ももちろん素晴らしかったのですが、一番には1900ナインティーン・ハンドレッド(ティム・ロス)の心の葛藤がなかなか奥深くて味わいがありました。
単純に、、ナインティーン・ハンドレッドは船を降りる度胸が無かっただけだと思われますが、この構図は普通の人が巣立つ(大人になる・独立する)という単純な図式にも当てはまります。個人的には何となく彼の心境も理解できました。ニートや引きこもりといってしまうと言葉は悪いのですが、やりたいことだけをやり続けられる人生というのも、ある意味幸せなのではないかと感じます。私も事情が許されるのであれば、出来ればあのような生き方をしてみたいと思ったりもします。

通常版とイタリア完全版を比較しましたが、どちらかというと長尺版のほうが全体的に丁寧な印象でした。ファンタジーなわりに生まれから丁寧に描かれていて、もしかしたら「真実なのかもしれない」と思わせるような演出は素晴らしいです。ただ、ファンタジーすぎて随所にシラケるようなシーンも挟まっているので若干点数を落としてしまいましたが、映画としては素敵な作品です。後に見た同監督の「ニュー・シネマ・パラダイス」と比較するとかなり好きなタイプの映画だったといえます。
アラジン2014さん [ビデオ(字幕)] 7点(2022-09-09 12:57:09)
355.「イタリア完全版」にて鑑賞
なんと壮大な芸術作品
ロマンあふれるお伽話

点数つけるのが憚られるね。
愛野弾丸さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-07-25 19:08:55)
354.《ネタバレ》 この珠玉の名作「海の上のピアニスト」は、「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督が、一人芝居として有名なアレッサンドロ・バリッコの原作をもとに映画化し、私のように心から映画を愛する者に、また一つ忘れ難い感動を与えてくれた作品です。

船上で生まれ育ち、生涯一度も船を降りなかった天才ピアニストの数奇な運命が、唯一の親友の回顧録として語られる一大叙事詩となっています。

この映画の冒頭の客船に迫る自由の女神を目前にして、移民たちが、「アメリカだ!」と叫び、狂喜するシーンを観た時、「この映画は絶対好きになるに違いない」と確信しました。
このシーンこそが、このように"素晴らしい寓話"への入り口なんだと-------。

そして、今は落ちぶれたトランペット奏者のマックス(プルート・テイラー・ヴィンス)が、楽器屋の主人に話して聞かせるという構成で、この感動の物語は展開していきます。

生年に因んで1900(ナインティーン・ハンドレッド)と名付けられた子供は、船倉で育つ事になります。
ピアノとの出会いは、8歳の時で、一等客室に忍び込んで、ダンスホールのグランドピアノを弾きこなし、船の人々を驚かせたりします。

そして、成長したナインティーン・ハンドレッド(ティム・ロス)は、船に乗り合わせた人々が語る、陸の世界の風景や彼らの表情に浮かぶ生き様といったものに、インスピレーションを得て、その"夢や憧憬"を鍵盤に託していくのです-------。

その余りにピュアで、美しい音楽は、無垢なナインティーン・ハンドレッド自身の姿そのものなのだと思うのです。

ジャズの創始者であるジェリー・ロール・モートンの挑戦を受けて弾く、ピアノの力強さも実に聞き応えがあり、ユーモラスな雰囲気も手伝って、忘れられない名場面になったと心から思います。

陸から見える海の美しさを語り、人生をやり直すべくアメリカへと旅立った男との出会い、最初で最後の録音演奏中に、窓越しに見かけた美しい少女へのほのかな恋心。
そして、彼は船を降りる決意を固めていくのです。

しかし、果てしなく広がる摩天楼を前にして、彼は船へと引き返していくのです-------。

果たして、自分の世界に閉じこもる事を選んだ彼は、我々が共感すべくもない臆病な、人生の敗北者なのか?
いや、それは違うと思うのです。我々は彼が現代の外界が抱える"不安や毒"に触れてしまう事を望まないのです。

寓話は寓話として、美しいまま幕を閉じる事を切に臨むのです。

私は、マックスとナインティーン・ハンドレッドとの出会い、そして別れのシーンが大好きで、嵐の夜、激しく揺れる船内で、ストッパーを外したピアノの前にマックスと並んで座り、くるりくるりと回るピアノを奏でるナインティーン・ハンドレッド-------。
何ともファンタジックで、夢のような時間に酔いしれてしまいました。

そして、爆発前の船を降りて行く、マックスを見送る最後の瞬間、名残惜しそうに一度、二度と声を掛けるナインティーン・ハンドレッド。
彼のどこか弱い人間臭さを感じて、目頭が熱くなるのを禁じ得ませんでした。

とにかく、伝説のピアニスト、ナインティーン・ハンドレッドを演じたティム・ロスが、一世一代の名演技だったと思います。
穏かな表情の奥に、"先行きの見えない人生への不安"を見え隠れさせて、見事というしかありません。

そして、そんなナインティーン・ハンドレッドの切ない心情を映し出す、エンニオ・モリコーネのオリジナル・スコアの素晴らしさ。
一度きりの瞬間、瞬間を捉え、二度目はないという音楽は、様々な表情を見せ、たっぷりと感動の余韻に私を浸らせてくれました。

そして、「いい物語があって、それを語る人がいるかぎり、人生は捨てたもんじゃない」というナレーションは、そっくりそのままジュゼッペ・トルナトーレ監督の映画に対する取り組み方を表していると思います。

感動のツボを押さえた語り口のうまさは、もはや名人芸に達していて、いい物語を聞かせてあげたいというトルナーレ監督の、"温かく優しい思い"で溢れていて、楽器屋の店主が、マックスに大事なトランペットを返してやるラストの人情劇も、とても心が温まる思いで、名画を観終えた後の感動が、私の心の中でいつまでも爽やかな余韻として残り続けたのです。
dreamerさん [DVD(字幕)] 9点(2021-06-04 08:19:45)(良:1票)
353.《ネタバレ》 「何で彼は陸に降りないの?陸地はそんなに怖いところじゃないのに」と彼を笑うことは簡単だ。しかし、生まれてから一度も見たことも体験したこともない、そこにないのが当たり前という存在に対する人の無自覚な先入観や忌避感をなめてはいけない。はたして私たちは、本当に陸地から海を見ているのだろうか?全部を見ているつもりでいて、実はずっと船の上にいるだけではないのか?という、これはトルナトーレ監督から観客への挑戦状。●しかし他方で、監督は人間の無限の可能性に対する讃美をも忘れてはいない。それは最後に主人公の口から分かりやすく語られる。ピアノの鍵盤が有限であっても、いやそうであるからこそ、彼は可能性の翼をどこまでもはためかせることができた。だから、彼はそもそも陸地に降りる必要などなかったのだ(すでに、陸地にいる以上の経験をしているから)。したがって、階段の途中で止まった彼は、物語としては、船に戻る以外の選択肢はありえない。●ラストの再会は、どう考えてもマックスの幻想あるいは1900の幽霊なんですけど、「この1900だったら、意地でもこの廃船内で生き残っていた可能性も・・・」と同時に感じさせてくれるのも凄い。●それからこの映画のもう1つの偉大な成果は、92年のソロアルバム以降、何年にもわたって隠遁生活に近い状態だったロジャー・ウォーターズを引っ張り出して主題歌に起用したこと。これが、2000年代の彼の活動再開の幕開けとなります。この点でこの作品には心から感謝です。
Oliasさん [映画館(字幕)] 8点(2021-02-21 21:34:42)
352.3度目の鑑賞。最初に観たのは、高校の音楽の授業で観たと思います。
ピアノのロックを外して船が揺れる中演奏するシーンと、ジャズバトルのタバコが凄く印象に残ります。
へまちさん [DVD(字幕)] 8点(2018-02-14 21:34:11)
351.《ネタバレ》 「僕だって夢を描いた」という言葉通り、主人公がけして世捨て人ではないのがいいですね。痛ましくて。
マックスと1900が、家庭を持ち陸で暮らす、ささやかな将来像を話していた時、彼も似たような夢を描いてたのだろう。あの会話シーンはとても良い。
ちなみに、1900がタラップから帽子を投げるシーンですが、あれは彼の賭けだった、と考えていいんですかね。 
帽子が海ではなく、陸に落ちてたら、彼は意を決して船を下りていたかもしれない。 
ユビオフルさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-09-13 00:07:31)
350.《ネタバレ》 俺個人は「ニュー・シネマ・パラダイス」よりもコッチの方が好み。
船で生まれ生涯下船しなかったというピアニストの人生を描いた作品。
物心ついた頃から「船」が全てだった主人公。
船から見下ろす海は飽きるほど見たが、陸から海を眺めるという事は知らなかった。
陸から来た人々が求めた「アメリカ(自由)」、
陸で生きてきたトランペット吹きとの友情、
陸でジャズを極めたピアニストとの「決闘」、
陸から海に夢を求めてやってきた父親、
陸で暮らす少女への初恋・・・陸と海が混じる船上の甲板。
一時の交流、そしてまた別れる陸と海・・・主人公には船上しか生きる場所が無かった。
戸籍も無い、陸の上に「存在」すらしていない主人公。
知っているのは船で彼を知った者だけ。
その者だけが語り継ぎ、その者だけが彼の存在を証明した。
薄れゆく思い出の中で・・・。

エンニオ・モリコーネの神曲、揺れる船をピアノで滑るアイデアが最高だった。
ジャズとスウィングの先駆者であるジェリー・ロール・モートンのエピソードを絡めた展開も中々。
陸と海のピアニストの張り合いという構図も良い。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-07 16:05:12)
349.《ネタバレ》 海の上のピアニスト、戦場のピアニスト、ピアニスト
有名なピアニスト映画3本の中で一番
いい
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 9点(2014-10-08 00:23:52)
348.《ネタバレ》 この監督とはあまり相性が良くなくて、“ニューシネマパラダイス”の時もちょっと思ったんだけどなんつうか「情緒過多」に感じちゃうんですよ。ニューシネの方はノスタルジー過剰、今作は何にか分からないけど「ええ話でしょ」と一人で悦に入られてる感じ。
船内が人生の全てというピアニスト、演じたT・ロスはしっくりくる演技をしていたし、船でのエピソードは多彩で興味深かった。けど、「船を下りられない」その理由がね。「終わりが無い」とか「選べない」とか禅問答みたいなことを言い出す1900に、友人のマックスが「何言ってんだオメエ」と首に縄つけてでも船から引きずり出してくれる展開だったらすごく好きだ。なんで理解を示しちゃってるんだ。爆発してしまうよ、船?死ぬかね。死ぬんじゃないよ。小さい世界で閉じましたとさ、と聞かされても「え、なんで?」とこちらは呆然とするばかり。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-08-14 00:34:33)
347.《ネタバレ》 ヒューマンドラマと思っていたらファンタジーだった。
主人公の生き方や言葉は、寓意に満ちて哲学的でもある。
現代なら引きこもりに分類されそうではあるが。
船を下りずに死んでいくことに共感できるくらいの何かがあればもっと感動できた気がする。
やりようによっては傑作になりそうなアイデアだったのに惜しい。
飛鳥さん [ビデオ(吹替)] 5点(2014-03-30 02:18:06)
346.まあまあです。
Kさん [DVD(字幕)] 6点(2014-01-07 15:37:09)
345.《ネタバレ》 ストーリーとしては非常にシンプルだが、台詞回しが抽象的というか詩的な作品。そういう言い回しや表現にのめり込め、「美しい」と感じる人にはツボにはまる作品かと思います。私は昔っから国語が大の苦手なので、そこまでストライクはしませんでした。
 ピアニストというタイトルの通り劇中で様々な曲が流れますが、その中でも例のピアノと踊るシーンで流れる「Magic Walts(マジック・ワルツ)」が非常~~~に良い。音楽なしで観るとおいおい何じゃこりゃwとなりそうなシーンですが、曲とシーンの調和によって一転して名シーンと化しています。自分でも弾いてみたくなりましたが、実は連弾前提の曲らしいですねw
53羽の孔雀さん [DVD(字幕)] 7点(2013-12-16 01:00:04)
344.《ネタバレ》 本音を言えば生きてほしかった。勇気をもって一歩踏み出してほしかった訳だけど、あまりに特殊な生き方をしてきたナインティーン・ハンドレッドの恐怖を私たちが完全に理解することはできないだろう。ここのレビューを読んでいて再会のシーンにいろいろな見方があることを知った。全然頭に無かったことだけど「もう既に死んでいた」とすれば、そちらの方がより感動的にも思える。気品ある映像と素晴らしい音楽、ティム・ロスを初めとした味わい深い役者たち、そして描かれた男の友情。私はこの映画が大好きだ。
リーム555さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-08-06 18:40:22)(良:1票)
343.《ネタバレ》 アレッサンドロ・バリッコの小説のうち映画になったのは2本。 これと「シルク」は、その幻想小説か散文詩のような雰囲気をよく伝えていると思う。 名も知らぬ少女への淡い恋は映画用に加えられたエピソードで、嵐の夜ホールを氷上のように優雅に滑るピアノ(「マジック・ワルツ」)や名うてのジャズピアニスト、ジェリー・ロール・モートンとの決闘とともに、ハイライトとして1900(原作ではノヴェチェント)の数奇な人生を彩る。 「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレによるイタリア映画だけれども、ティム・ロス主演の英語劇で客船ヴァージニアン号を舞台とし、モリコーネの美しい音楽も情緒過多でないことで無国籍的でもある。 意を決してのニューヨークでの下船が決行されずじまいだったのも、成功を尊ぶアメリカ的な物語ではない象徴、降りない理由も屁理屈っぽいようでいて彼にとっては真実。 彼を気遣うトランペッターの友情も、常人離れしたピアニストを現世につなぎとめるには至らない。 1900の存在そのものが一つの芸術のようだが、芸術とは必ずしも健全なものではなく、甘美なる滅びと隣り合わせでもある気がする。
レインさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-11-05 07:20:24)
342.生まれてから一度も船を下りなかった男が、いつどうやって音楽を学びピアノが弾けるようになったのか不明だが、そこはおとぎ話として百歩譲ろう。船のタラップを半分まで降りた彼が、何を思ったのか引き返してしまうのだが、謎は謎のままして生涯を海の上で過ごしたとすればロマンティックに思える。それが何とマックスにその理由を話してしまう、それが私には言い訳(おとぎ話らしくなくなる)に感じられすっきりしない。(私にはマイナス)また音楽も悪くはないが手放しで褒めちぎるほど良いようには感じられないし・・・。まぼろしのレコード盤の曲名は映画では明かされない(名前がない)が、"Playing Love"という曲らしい。実際に演奏しているのは Gilda Buttà という女性ピアニスト。
ESPERANZAさん [DVD(字幕)] 6点(2012-09-22 21:36:03)
341.これはファンタジーですね。面白いかどうかと聞かれたら微妙、でもそんなこと考えず良い音楽をBGMにある男の、まるでおとぎ話のような生涯を感じる。そんな音楽みたいな映画。嫌いじゃないです。
ケ66軍曹さん [DVD(字幕)] 8点(2012-09-14 06:09:40)
340.トルナトーレなので、完全版じゃないとこの映画の神髄は分からないのかもしれない。ファンタジーとして自分は純粋に好き。だけどやはり映画としてはいまひとつでしょう。
Balrogさん [DVD(字幕)] 6点(2012-07-23 21:51:42)
339.《ネタバレ》 ○船上で生まれ育った「1900」の設定はこちらの想像力を膨らませてくれる。ラストは悲しい結末だが、寓話としてみればなかなか面白い。○エンニオ・モリコーネの音楽は相変わらず素晴らしい。日本のサントラ盤にはピアノ対決シーンの音楽が収録されてないのが残念。
TOSHIさん [DVD(字幕)] 8点(2012-03-18 21:50:41)
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【点数情報】

Review人数 358人
平均点数 6.94点
000.00%
151.40%
261.68%
3102.79%
4185.03%
53810.61%
66217.32%
76016.76%
87621.23%
95314.80%
10308.38%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.75点 Review8人
2 ストーリー評価 6.90点 Review11人
3 鑑賞後の後味 6.60点 Review10人
4 音楽評価 8.84点 Review13人
5 感泣評価 6.45点 Review11人
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【ゴールデングローブ賞 情報】

1999年 57回
作曲賞エンニオ・モリコーネ受賞 

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