2.並行編集、なるほど。確かにエドワード・ヤンの映画は確固たる主人公が存在せず、仲間同士のグループか奇妙なつながりを持つ人たちを平行して描く。大抵は台北のドライな雰囲気に飲み込まれるかのように陰々滅々とした結末を迎える人ばかりなのだけど、ルンルンの物語はハッピーエンドなので強烈に目立つ。人とのかかわり、情を無視したホンコンとレッドフィッシュとの対比も良い。彼らは人を信じられないから何かに執着するのだ。エドワード・ヤンの映画にかぎらず、映画は人を信じられる人は恋愛に執着するように描く傾向があるかもしれない。ひょっとしたら。