7.《ネタバレ》 ハロルド・ロビンソンの「大いなる野望」が原作。
「拳銃無宿」や「荒野の七人」で大ブレイクしたスティーブ・マックィーンの名を轟かせた作品の一つ。
主人公の「マックス」は身内の仇を討つためにあての無い旅へと出る復讐劇。
白人の父とインディアンの女性との間に生まれたマックスは、屈託の無い毎日に安堵を感じながらも、退屈な日々に何か「起こらないかと」求めていた。
マックスにとっての復讐は「仇討ち」であり「大きなイベント」でもあった。
冒頭のマックスの手にベットリ付いた「惨劇の後」、銃を、持つことへの渇望が全てを物語る。。
一人一人確実に倒し復讐を遂げていくマックスだが、旅先で出会った者たちとの心の交流が、マックスの心に葛藤を生む。
起点を効かせて危機を脱する場面、
師匠となる「ジョナス」と出会い銃と銃で交わした絆、
牧場での決闘、
刑務所での脱走劇と騙し討ち(アンタよく捕まるなマックィーン)、
保安官と強盗団のやり取り、
ラスト7分の死闘とかなりの密度があり飽きさせない。
最後の最後におけるマックスの「判決」。
直接手を下すよりも残酷な「殺し方」である。
復讐に身を染めて気づいてみれば、自分もお尋ね者となり「これでは両親を殺めたコイツらと何も変わらないじゃないか」と思い知らされるマックス。
刑務所において軽蔑された女性、保安官に「犯罪者」と睨まれた事が、マックスの心をより揺さぶった。
「今からでもやり直せるのかな・・・またジョナスに会いたくなった。」
マックスは再び旅に出るが、今のマックスの心に復讐心は無い。
何故なら彼の心には生きる希望があるのだから。
そうだ、ハリッド行こう(原作の主人公が後にハリウッドに行ったので)。
そんな映画。