5.小田和正というアーチストは好きです。(オフコース時代も含めて)その音楽性や考え方に日本という枠を越えた新たなポップスの創造主というイメージがしました。その小田氏が作った初めての映画。話は男女の恋愛模様を描くごく平凡なものです。映画館の大きなスクリーンで見るべき要素が少ない映画です。音楽作家が着手する映像世界というのは、ある意味自己満足的な仕上がりになるのでしょうね。魅力あるキャラクターの見せ方には、ほど遠い視点だし、台詞にもあざとさが見え隠れしています。俯瞰撮影を多用した点で、ミュージックビデオのムードが漂いますし。
ただ、物凄く綺麗に撮っている点で(人物、建物、自然等)小田氏の繊細な感覚というのは十分伝わってきます。音楽は良かったです。ファンだからこその評価になりますが。