3.《ネタバレ》 せっかくの創立35周年記念映画だけど、ダメでしょこれは。ハワイやタヒチに行ったりしてるんですが、これまでになく地名が出てきてもろに観光気分。そのせいかどうか、今までよりいくぶん時間が長く、だれたように思います。
このシリーズは澄子さんがワガママだとか言われるようですが、本作での若大将はそれに輪を掛けてひどい。タヒチにスミちゃんがいないとなると、そんなこと関係ないとばかりに現地人や美奈子さんと遊んでるんだから。なにも考えず脳天気に楽しめるシリーズですが、さすがにこの若大将は脳天気すぎる。それでも最後には武道館に駆けつけるスミちゃんが、とてもけなげに思えてきます。東京に戻ってからも、怒ったスミちゃんに説明せずに放っておくとは、最後の展開のためとはいえ不自然すぎ。「いつものパターン」にするための無理やり感があふれています。一方の青大将は、スミちゃんのフライト先を調べては追っかけるというストーカーまがいの行為で、やはりあまりよろしくありません。ということで、これまでのシリーズにないできの悪さでした。前田美波里さんのハツラツとした若さだけが見どころでした。