2.ずっとこの映画をどのように称賛すればいいかを考えていたんだけど、なかなか難しい。ゲド戦記やデビルマンほどの伝説的クソ映画とも思えないし、でもドラゴンクエストユアストーリーを下回るのも確かである。逆にドラクエ映画が良く作られていることに気付かされた。
芝居でも小論文でも、いったん書き終わったときに、もう一度最初から冷静に読み返すことは大事である。ニノ国もいったん脚本書き終わったときに、もう一度最初から冷静に読み返しておいたほうがよかったと思う。あるいはシナリオドクターを雇って読んでもらうのも一つの手。やっぱりクリエイターたるもの、何度も何度もブラッシュアップして、曇りひとつないピッカピカのものを追求したいはずだ。なのでぜひもう一度脚本を読み返し、リビルド版ニノ国を完成させてほしい。(ていうか再提出)
イチの国とニノ国とが一対一の対応関係があり、命が連動しているという物語の設定は、ガロア理論の基本定理を思い出さずにはいられなかったんだけど、この設定がいまいち活かし切れていないのと、徹底されていないなと感じた。
たとえばこういう悲しい運命が映画後半やってくる。
二ノ国で殺害されそうになっているお姫様 ⇔ イチの国では悪性の腫瘍で余命数ヶ月のJK
このお姫様とJKが対応してるらしいんだけど、死因は関係ない。腫瘍で余命数ヶ月はある意味その子の宿命、寿命とも言える。なのに二ノ国ではそうではない。
あるいはこんなこともおきる。
二ノ国で戦争、沢山の兵士が死んでいく ⇔ イチの国ではホテルの火災で数十人死亡
因果関係がよくわからない。どっちが先?たまたま同じ日にそのホテルに宿泊した数十人は、なぜニノ国では兵士として同一のグループなのか。
お姫様が治療のために聖なる池で身を清めるシーン、ださい水着だが、せっかく夜なんだからシルエットだけで表現できるんだから、一糸まとわぬ姿になってくださればよかったな。非実在青少年だから児童ポルノ的にアウトになるのか。じゃあだめだ。
申し訳ありません、ぼくにはいい感想書けないです。