レ・ミゼラブル(2019)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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レ・ミゼラブル(2019)

[レミゼラブル]
Les miserables
2019年上映時間:104分
平均点:7.33 / 10(Review 3人) (点数分布表示)
公開開始日(2020-02-28)
ドラマサスペンス犯罪もの
新規登録(2020-04-24)【Yuki2Invy】さん
タイトル情報更新(2022-10-31)【Cinecdocke】さん
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監督ラジ・リ
キャストジャンヌ・バリバール(女優)警察署長
脚本ラジ・リ
配給東北新社
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3.《ネタバレ》 モンフェルメイユ――。それはフランスの文豪ビクトル・ユゴーが著した、仏文学史に燦然と輝く名作「レ・ミゼラブル」の舞台となった街。この苦難と悲哀に満ちた小説の世界は今も変わらず、21世紀を迎えた現代も犯罪が多発する危険な街となっている。本作は、そんな貧困と暴力に満ちた街を舞台に、汚職にまみれた悪徳刑事と彼に指導を受けることになった新人刑事とのとある一日を描いたクライム・ドラマだ。何の予備知識もなく今回鑑賞してみたのだが、これがなかなか見応えのある濃厚な犯罪劇の逸品に仕上がっていた。一言で表すといわばフランス版『トレーニング・デイ』といった趣きの作品なのだが、こちらはどこまでもリアルで生々しく貧困の現実を冷徹に見つめている。物語は、正義感に満ちた若い新人刑事がこの地区へと配属され、初出勤した日の朝から始まる。二人組のベテラン刑事の案内で新しく担当となる街を見て回る新人刑事。だが、そこで目にしたのは予想を遥かに上回る悲惨な現実だった。落書きやゴミにまみれた狭い公共団地で暮らす人々、絶えず勢力争いを繰り広げている犯罪組織や宗教団体、麻薬や暴力と隣り合わせでの生活を余儀なくされている子供たち……。対する警察もまた、自らの保身や利益のためにしか行動せず、社会正義の実現などこれっぽっちも考えていない。その不条理なしわ寄せは、いつの世も最後は社会的弱者へと向けられてゆく。まさに「あぁ無情…」としか言えなくなるような絶望的な現実が繰り広げられる。見ていて痛感させられるのは、この世界はユゴーが生きた200年前と大して変わらないのではないかということだ。そんな中でも最後まで正義を貫こうとする主人公に救われる。また、この監督のストーリーテリングの巧みさや深みのある人物造形などによって最後までぐいぐい引き込む手腕も注目に値する。最後に爆発する、子供たちの暴力の暴走は、そんな貧困の連鎖への圧倒的な怒りの発露なのだろう。この社会は何も変わらないのかもしれないが、それでも行動せざるを得ない子供たちには心動かされるものがあった。監督は、幼いころからこの地で生活していたとのことで、これは彼の実体験に基づく強烈なメッセージなのだろう。新たな才能の出現を素直に喜びたいと思う。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 7点(2021-09-15 04:00:48)
2.《ネタバレ》 フランス版『トレーニング・デイ』。冒頭の人種もルーツも隔てないワールドカップの熱狂と連帯感から一転して灰色のある一日、危うい均衡を保つゲットーの閉塞感が、三人の警官を通してダイナミックに伝わる。通常の対応ではままならず、過剰防衛と隠蔽で抑え込もうとする、体制側への不満の蓄積が暴発するクライマックスに、マチュー・カソヴィッツの『憎しみ』を彷彿とさせた。抑えつけている警官にも愛する家族がいるということがやるせなさを倍増させる。日本では体制側に言いなりの他人事でしかないが、暴動を起こしても何の突破口にはならないということを、移民大国だからこその説得力がある。ヴィクトル・ユゴーの言葉がある通り、社会をより良くするために教育は必要。その舞台になった区域で育ったアフリカ系監督の目がそう語っている。
Cinecdockeさん [インターネット(字幕)] 7点(2020-12-31 23:58:29)
1.《ネタバレ》 色々と中々に見応え・歯応えの有る映画だが、とにかく今作はラストに尽きる。

これは問いだ。無情なまでに切迫した問いだ。つまりこれは、これ程までに「非」善良で悪意に満ちた(そしてそれは、誰の所為であるとも言えないが、一方で絶対的な必然性のもと厳然たる事実として存在するという意味で正に絶望的な)人間性の内に、それでも希望、ポジティブな未来を見出せるかという極限的な問いかけなのだ。社会問題を広く提起する類いの作品として、このラストは率直に極めて優れていると感じた。是非、この(普通の映画では味わえないだろう)リアルで切実な鑑賞後感を体験していただければと思う。
Yuki2Invyさん [映画館(字幕)] 8点(2020-05-03 00:27:52)
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【点数情報】

Review人数 3人
平均点数 7.33点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
7266.67%
8133.33%
900.00%
1000.00%

【アカデミー賞 情報】

2019年 92回
外国語映画賞 候補(ノミネート)(長編国際映画賞)

【ゴールデングローブ賞 情報】

2019年 77回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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