113.エンターテイメントとしての脚色も多分にあると思うが、アメリカ人がよくここまで調べて中立的な視点で作ったなと思える映画。日本人であれば知っておくべき歴史。 【ぷろぐれめたる】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-26 17:35:30) |
112.イーストウッドとも思えない、ステレオタイプな軍人の描写と平坦な進行が大きなマイナス。あえて硫黄島の戦いを(しかも日本側から)描くのであれば、少ない戦力の日本軍がどうやって日本軍以上の損害を米軍に与えたのか、その背景にはどのような思考や発想があったのか、また地下壕でどれほど苛酷な環境を耐え抜いたのか、といった点の描写をきっちりとやってほしかった。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 4点(2010-05-26 04:30:24) (良:2票) |
111.陳腐な表現になってしまうが、悲しい、悲しい話。 アメリカ人が見る当時のステレオタイプのクレイジーな日本人ではなく、あくまで同じ人間の立場として、悲しみをもって戦争の悲惨さを静かに伝えようとしているイーストウッドの演出にはとても共感出来た。多少中将やバロン西の描写が綺麗すぎる面は少し気になるものの、二宮を始め、キャストの演技はこれ以上ないほど素晴らしかった。 日本では、「父親たちの星条旗」は観ずにこの映画だけを観ている方が多いのは事実だろうが、「父親たち~」、「硫黄島~」の順で(クリントの意図の通り)観ることで、映画の見応えが大きく変わってくる。 是非2本セットで観る映画であると思った。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-01-24 02:46:49) |
110.製作国アメリカという悔しい思いは残りますが、この戦いを今まで再現することなく放置していた日本映画界に対しても何だかなあという思いが芽生えてしまった事は確かです。その上でなのですが、今後、もしも硫黄島を扱った作品が観れるとしたなら、その後、終戦から4年後に(つまり 1949年まで)この硫黄島に潜伏していたという元日本兵2名の悲しい物語を再現していただきたい。硫黄島戦いの後、4年後ついに米軍に投降したという2名の生き様を知ってみたいし、見てみたい。特に、米軍投降後、最終的には、擂鉢山の火口から400mほど離れた場所から「万歳」と叫びながら飛び降り自殺をしてしまったという岩手県出身の二等兵曹(当時25歳)の無念さやら思いやらを例えば今回の続編という感覚になってしまったとしてでも知ってみたいし、観てみたい。そしてその際には、もちろん当然の如く日本人監督の元に製作していただきたいもんですし、今回のクリントスタッフとは違ったところに着目点を置いて その後の硫黄島を映し出していただい。そんな作品が今後観てみたい。 【3737】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-11 21:05:13) |
109.日本人監督の作品と言ってもいいぐらい、違和感はありません。アメリカンな日本じゃなくて良かった。が、全体は平板にして陳腐。役者たちが汗をかいているように見えません。戦争映画にありがちなシーンをチャチャッと撮って一丁上がり、という感じです。 だいたい「硫黄島決戦」といえば、「最後の激戦区」として米軍側も予想外に手こずったはず。しかしこの作品では、日本側が一方的にボコボコにされている印象です。ケンワタナベが勇将なのか愚将なのか、あるいは存在する必要があったのか否かさえ判然としません。ここに書き留めておかなければ、見たことさえ忘れてしまいそうです。 【眉山】さん [地上波(字幕)] 4点(2009-12-27 18:57:20) |
108.太平洋戦争の、勝てる見込みのない戦争、もう死ぬしかないような絶望的な状況、それでも戦う、戦うしかない、というドラマは少々見飽きた感はある。今回のはまさにそんな映画であるが、まあそこそこに楽しめた。戦うしかなく、そして死んでいく日本人の悲哀をよく描けていたように思う。そう言う点でアメリカ人が作ったとは思えない出来である。パン屋の男が無事生き残ったのがとても嬉しかったり、ドラマにかなり感情移入できた。しかし、「手紙」というタイトルからしてもうすこし感動的な作品かと思ったが、そうでもなかった。また、話ものんべんだらりとして、平坦で、盛り上がりに欠けるのもマイナス。あと、セリフが聞き取りづらかった。 【椎名みかん】さん [地上波(吹替)] 6点(2009-11-07 20:01:56) |
【泉州 力】さん [地上波(邦画)] 6点(2009-09-30 16:26:14) |
106.あまりテレビでは映画は観ないのですけれど、ついつい惹き込まれてしまった作品。遅れ馳せながらの投稿です。既に皆さんのレビューで語り尽くされた感もあり、あっさりと一言。 受け取り方によって良作とも凡作ともなってしまいますね。それは皆さんのレビューで一目瞭然。日本人として余りに繊細な部分を米国人が描く。もうこれだけで斜に構えてしまう方もいるでしょう。それは否定しませんし、あくまでも母国に対しての感覚・感情の問題ですから。 私としては、当時の日本という国に、少なくとも批判ではなく愛情を込めた眼差しをもって見てくれている、そんな空気を感じたので、敢えてディテールへの不満は触れないことにします。良作ですね。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [地上波(吹替)] 8点(2009-09-27 10:33:38) |
105.この戦争を描いて、右にも左にも流れず、戦争自体の悲惨さは大前提としておきながらも、その中での人の生き様を(それも敵である日本人の生き様を)きちんと描いているのは高く評価したい。 そしてそれを見せるために、「プロジェクトX」的な意味でのエンターテイメントの要素をぎりぎりまで省き、しかしそれでいて、観客が最初から最後まで、それなりに興味を持って見られるような要素も必要最小限に残している、そのバランス感覚が本当に素晴らしい。 たとえば、戦闘中にさしはさまれる、回想シーンのカットバックは、将兵が過去を振り返っているというレベルのリアリティを十分に残しつつ、観客にとっては過度の緊張から一時でも解放されるオアシス的な機能をうまく果たしていて、お涙頂戴的な作り物感を感じさせないのはさすが。 この映画を見る人は、いったんアメリカ軍が上陸したら、その後は悲惨な戦いがずっと続くことを覚悟して見始めるんだろうけれど、映画の前半をまるまる栗林中将の人を食ったようなあっけらかんとした姿でぐっとひきつけ、そこにエンターテイメントの要素を集約しているのが素晴らしい。(エンターテイメント要素のない)戦闘シーンがはじまってから、観客が耐えられるストレスをきちんと計算尽くしているように思われた。 戦闘がはじまってからは、日本軍が圧倒的な物量差の中で、意外な抵抗を見せるということを、作品のエンターテイメント的な要素としてももってこられたのかもしれない。それをやらなかったのは、一つには「敵の」アメリカ軍に感情移入するアメリカ人の観客の反応を意識したからなのかもしれないけれど、結果的には、そうした盛り上がりを排除した結果、この戦争のなかで「とにかく生き延びよう」とするだけだった兵士が、「最後まで戦う」ことを選んだ将官の生き方、価値観に影響されていくというドラマが、よりくっきりと描けるようになったようにも思う。「二度あることは三度ある」という栗林の言葉が特に心に残った。 「ディア・ハンター」や「フルメタル・ジャケット」、「地獄の黙示録」などに比べれば、目を開かされるというような要素はあまりなかったし、「戦場にかける橋」のようなポジティヴな感動もなかったけれど、あの戦争を我慢せずに見られるレベルでフェアに描いていることを高く評価したい。 【小原一馬】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-09-03 02:05:18) (良:1票) |
104.面白かったです。この手の邦画多いけど、面白さの違いはクリントイーストウッドの力量なのかなあ。渡辺謙二宮君も良かった。獅童の役どころ少し可哀想かな。なにかこのキャラの獅童多く観るような気もするけど。ちゃんと見せるべきものをちゃんと見せるツボおさえた編集。ハリウッドにありがちな都合のいいエンターテイメントでなく観客楽しませるエンターテイメントであったところも良し。栗林中将かっこいい。良作です。 【タッチッチ】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-08-16 14:44:24) |
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103.こういう戦争映画では当時でいう非国民的な言動をする人物が主人公に描かれがちだけど、ちょっと違和感を感じます。しかし戦争は怖いものですね。 【noji】さん [地上波(邦画)] 5点(2009-08-16 10:00:43) |
102.最後にもうちょっと涙腺ぐわーっと来るような仕掛けがあるのかと思ったら、直球な展開に「あぁ・・・」な感じで終わってしまいました。遠くでボーン!ボーン!と鳴ってるだけで、けっこうまったりムードで危機感や焦燥感が薄いのもマイナス。/皮肉の利かせ方も「プライベート・ライアン」ほど印象に残らず。愚劣な精神主義の塊のような獅童の役も結末はイマイチ。ちゃっかり帰国の船に乗ってるとか、他の日本兵捕虜、元部下と同列に扱われ、元部下の白い目・・・とか、そんな描写があればもっと際立ったのでは?/しかしあんな玉砕上等!な精神主義ばかりはびこる軍隊を指揮するマトモな精神を持った上官はさぞ大変だったろうなぁ・・・と思います。 |
101.史実という部分を抜きにして、純粋にエンターテイメント作品として見た場合、 無難にまとまっており、充分に楽しめました。 ただ、主人公(嵐の人)の存在が、配役にしろキャラクターにしろ、軽すぎであり、 一人だけ現代人の若者が混じっているようで、最後まで違和感がありました。 【バグってハニー】さん [地上波(吹替)] 6点(2009-08-15 23:53:14) |
100.最初からかなり引き込まれました。重い話で見ている間はずっと緊張感がありました。ただ物語の起伏があまり感じられないのと、終盤がアッサリしすぎているため鑑賞後の印象は残り難いように感じます。みている間は十分面白かったですけどね。それと渡辺謙の演技が素晴しいですね。彼の演技を見ているだけでも楽しめました。他の俳優の演技も概かなり良く、その辺がこの映画を楽しめた理由かなと思いました。 【もんでんどん】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-08-15 23:45:09) |
99.内容は非常に重いが、現実はもっと重かったのだろうと思う。この映画で、あまり知られていなかった硫黄島の戦いを表に出してくれた。細部は違えども、考えたり調べたりするきっかけを作ってくれたので、こう言った史実を基にした映画を今後も残していって欲しい。 【Ad】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2009-07-20 00:41:06) |
98.負の感情しか残りませんでした。 でも、これでいいのです。 戦争は絶対にやってはいけないというのがすごく伝わったので。 戦争映画の意義はこの感情を抱くことにあると思います。 しかし、1人で観に行くべきではなかったなぁ… 【カナブン】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-06-05 02:07:15) |
97.いい作品だった。硫黄島戦は「父たちの~」の方で題材になったあの写真は有名だが、歴史の教科書では数行触れるにとどまってる程度だった。栗林大将もアメリカでの知名度が割とあるのに比して、日本では本作品以前はそれほど注目されてなかったという。私も栗林大将のことは知らなかったし、激戦地とか最後の砦とかいっても沖縄戦のように民間人を巻き込んでいないこともあり、あまり興味もなかった。しかし本作を観て、これは語り継がれるべき歴史であることを実感した。硫黄島戦を多くの人に知らしめる、意味のある映画である。「手紙」をテーマにおき、兵士(一兵卒から士官まで)の家庭人たる面を描くことで、優れた反戦映画にもなっている。栗林大将、バロン原という少し日本軍では異質の存在が同時にあの地にあって、絶望的状況の中善戦して最期を遂げたというのは意外史とも言えるのではないか。米国通、騎兵隊出身という共通点からの意気投合は興味深かった(出自の違いから、本当は対立もあったらしいが)。渡辺謙、伊原剛志は適役だったと思う。一兵卒の西郷、あの子はジャニタレだったのか…なるほどね。でも悪くなかった。言葉使いはもう少し気を使って欲しかったが(彼でなく脚本に)、新婚の若き商店主という設定は良かった。ささやかな商売を始めた矢先に憲兵隊に商品や商売道具を持っていかれてしまい、戦争を内心苦々しく思っていた男が徴兵される、実際にそんなようなことだってあったろう。塹壕掘りにうんざりしながら、妻に手紙を綴るキャラには共感がもてた。演技は上手ではないけれど、映画の流れに支障をきたすほど酷い、というわけでもないし。若い世代に観やすい作品にするにも、このキャラ、キャスティングはありと思った。 ただ本作に関し、米国人が日本人の視点で撮ったことでの過大評価はどうかな、と思う。確かに、本作は確かに今までの日本の作品になかった切り口も見られ、優れた映画であることは事実だが、今までの二次大戦を扱った邦画にだって、本作と同等、またはそれ以上の名作は多々ある(愚作もあるけど)。日本軍の非行を描いたものや原爆映画などの「左系」とされる反戦映画にも、軍上層部の煩悶や悲劇を描いて戦争美化との非難もある「右系」とされる反戦映画にも。私は本作を観たからといって、それらを貶める気は起こらない。 【あっかっか】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-05-04 13:59:24) |
96.太平洋戦争末期、硫黄島や、その他の南の島の戦場でも武器は破壊され、弾薬も底を尽き、食料や水や医薬品も無く、逃げ場も無い小さな島で日本軍は悲惨な戦いを強いられたという。確かにそういった状況はあまり描かれてなかったかもしれない。実際にその戦場を体験された方々が事実を語るドキュメンタリーとの比較は難しいが、皆が玉砕に突き進んでいったという戦場で一人一人の兵士が実際には何を思い、考えながら戦い、斃れていったのか。その思いは将軍も下級兵士も同じだと思う。それを思うとあまりにも悲しい。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-11-29 14:19:07) |
95.凄い良い映画でした。まずこの映画が出来たこと自体が凄い。wikiを見ると、監督は「資料を集める際に日本軍兵士もアメリカ軍兵士と変わらない事がわかった」ということが切っ掛けで、この映画を作ったのだとか。ここからがこの映画の凄いところで、最初に思った「日本兵もアメリカ兵も同じだ」というこの簡単な一言を伝えるためだけに、2時間超えの映画を完成させてしまうことです。「映画をテーマにそって作るなんて普通でしょ」っつたらまあそうなんですけど、多くの関係者の思惑や意見が(よくも悪くも)介入してくるであろう状態で、監督が最初に感じたインスピレーションを最後まで大事に守れているのはやはり凄いと思うんです。そして出来上がった映画は、そのインスピレーションを見事に描ききっていると思います。「アメリカ人が日本人側の戦争映画を作るのってどうなの?」とか、「戦闘の熾烈さ、悲惨さが描けていない」という意見も、分からなくはないんですが(日米共に映画以上のえげつない戦い方をしてますし)、そもそもそういう質の映画ではないと思えば個人的には腑に落ちます。今まで自分は戦争映画を見るとき、そもそも戦争を経験せず悲惨さすら知らないのに「評価」を下すことにひっかかりがありました。けれどこの映画は、そんなことは関係ない。どの国の人間だろうが、どの時代を生きていようが、自分自身の身近なものとして考えることができる映画でした(それも、難しい言葉じゃなくて、一言で言い表せるような、一見単純なテーマをです。)これが「反戦」や「悲惨な戦争を後世に伝える」というような漠然としたテーマであったなら、こういう作品は出来なかったんじゃないでしょうか。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-08-13 00:42:46) |
【エムラ兄妹】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-06-20 21:34:11) |