18.社会の底辺における切ない(?)エピソードがオムニバス的に並んでいるという点で「赤ひげ」と共通しているわけですが,この映画は「赤ひげ」ほど面白くありませんでした.なんでだろう.躍動感が無かったからでしょうか.けっこう退屈な印象を受けました. |
17.コレはどうも、面白いか面白くないかというより、何か悪い夢見てるみたいですね。この世のものとは思えん。はは、は。武満徹の音楽、メインテーマは耳にする機会も多い馴染みやすい曲ですが、途中は一転、タケミツというよりは、ウェーベルンかモートン・フェルドマンか、と言った感じの、不気味な呟くような音楽。こういうのはホントに黒澤監督の好みに合ったのかしらん。ちゅうわけで、部分部分、印象に残るものは確かにあるのですが、全体を通すと、どうもとりとめがなくて、素直にこの世界に入り込めませんでした。 【鱗歌】さん 6点(2003-10-12 23:50:53) |
16. 黒澤が市川崑・小林正樹・木下恵介と共に結成した”四騎の会”による記念すべき第一回作品であり、黒澤にとって初のカラー映画、と初尽くしの本作。しかし三船敏郎(「赤ひげ」を最後に訣別)を失ったダメージは本人の予想を遙かに上回っていた。加えて米との合作「トラ!トラ!トラ!」でのトラブル&降板劇も精神的ダメージに一層の拍車をかけ、ペシミスティックを通り越して貧民市井ドラマへ逃避に走ったとしか個人的には思えない。気晴らしの小品と呼ぶには二時間半は些か冗長に過ぎるし…。奇しくも邦画の斜陽化と黒澤の衰えが軌を一にしたかの如き錯覚を覚えた本作には…6点進呈。5年後に「デルス・ウザーラ」を発表したことで取り敢えず”杞憂”であったと思ったのだが。 【へちょちょ】さん 6点(2003-09-18 03:12:58) |
15.巨匠、初のカラー作品なんですが、画家黒澤明の独創性溢れる色彩感覚が炸裂という感じの映画でした。黄色系を強調した鮮烈な色づかい。徹底した細部へのこだわり。瓦礫の山はもちろん、ゴミくずまでがアートとして映っている。監督の「楽しんで撮った」と言うのが良くわかるような気がする。しかし物語りはといえば、どれもみな切なくやりきれない話しばかり…。かろうじて救われるのが、電車バカこと六ちゃんの登場シーン。部屋いっぱいに描かれた色とりどりの電車の絵。運転士になりきっている六ちゃんは幸せそのもので、見ているこちらまで楽しくなってくる。 【光りやまねこ】さん 8点(2003-08-30 14:42:07) |
14.なんでも黒澤さん初のカラー作品だそうで、色はすごくきれいでなによりなんですが、正直お話は面白くなかったです。どですかでん!どですかでん!おい、あぶないじゃないか!電車にひかれるぞ! 【あろえりーな】さん 5点(2003-08-12 00:08:21) |
13.ゴミ溜めのような中で生活し地獄絵のようである。人々もエゴの塊のような人ばかりで救いようのない気にさせられる。しかし彼らは毎日を必死に生き抜いている逞しさを持っている。 【亜流派 十五郎】さん 4点(2003-06-21 15:44:22) |
12.都会の目まぐるしい生活に追われ、疲れて、ふと遠出をしたその先々で日々の暮らしを営む人々がいるというあたりまえの事実に直面する。その人たちが笑っていたり、汗水流し一生懸命何かにうちこんでいたりすると何故か目頭が熱くなってしまう。部活帰りの女子高生がとてもいい子に見えてしまう。わんぱく坊主たちが将来の博士や大臣に思えてしまう・・・・。公開当時、中学生だった私には抽象画のような色彩映像と乞食の親子、頭師佳孝の電車のシーンくらいしか印象に残りませんでした。あれから30年以上経ち、時代が「物の無いことの豊かさ(心の豊かさ)」を取り上げ始めました。そのときふとこの映画を思い出しました。電車は目に見え「ない」のですが、確かに「ある」のです。昔から言われるように「本当に大切なものは目には見えない」のでしょう。映画の主題とは異なるかもしれませんが、私の記憶にはそのように残っていたようです。人間の成長とは清濁併せ呑むこと、とも言われます。映画の印象として残っていた色彩の美しさと現実シーンの汚さは、今の時代に求められる「物(の豊かさ)から心(の豊かさ)へ」をすでに暗示していたようにも思えます。(これより以下、冒頭の文章の続きです)~思えてしまう・・・・。そういえば、30年以上昔に行った場所に素敵な電車に乗った少年がいた。瞳の輝く乞食の親子がいた。みんな笑っていた。みんな一生懸命だった。あのときも私は大切なお土産をいただいた。 【天地 司】さん 8点(2003-06-10 14:52:37) (良:2票) |
11.すごい濃度。電車の絵に埋め尽くされた部屋の狂気と無邪気が同居した美しさ、それを中和する武満徹の音楽。オープニングからどんどんひきこまれました。さまざまな人間の局面を切り取って哀しくもあり、可笑しくもあり、一つ一つのシーン、映像、構図、台詞、完成されていて極上の紙芝居というか写真というかとにかくどこをとっても美しかった。 【なすび】さん 10点(2003-02-16 22:04:03) |
10.黒沢明が始めてカラーに挑戦した映画です。石にまで色塗ったと言うじゃありませんか。画質がとっても悪いのにカラーに気合いが入っています。ストリーテラーという役割でろくちゃんが町中を電車のフリして走り回る。そして知恵おくれの自分と対比するがのごとく人間的にバカな人物が多くでできます。実は最も黒沢映画らしくない。そんな感じです。 【セクシー】さん 10点(2003-02-11 02:43:23) |
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9.面白い。傑作だと思います。しかし、それをもってしても補えない生理的嫌悪感(主に不潔方面)を抱いてしまう軟弱な私。今後、自発的に再見することはないかもしれません。 【さ】さん 8点(2003-01-14 09:56:45) |
【鮭】さん 10点(2002-12-19 14:53:07) |
【ベン】さん 10点(2002-12-03 19:00:41) (良:1票) |
6.「赤ひげ」の様に露骨なサービスの為のアクション・シーンが無い為か、やや中盤が冗漫に感じられなくもない様な気が・・・まあ、無い方が良いとは思うんだけど。しかし、間違い無く黒澤明の最高傑作。 【よなよな】さん 9点(2002-09-25 03:18:03) (良:1票) |
5.頭師佳孝が電車の運転をするシーンで何も無いのに自然に電車の音が聞こえてくるシーンは、誰でもが持つ子供のころの感性を喚起させる。黒澤さんが楽しんで作ってと思う。全編を通じて少年の視点で撮られているような気がしますた。晩年の映像美も少年の感性で作ってある、 【きれぎれ】さん 10点(2002-08-13 19:47:04) |
4.やってはいけないと分かっていながらやってしまう人間の愚かさと、一般的に世の中で常識といわれている価値観というものが、どれだけ意味の無いモノであるか。ということ。そして、人間は愚かだからこそ愛おしい。という人間全体に対する憐れみと同情を感じました。・・あまりに痛いけれど、人間のダメな部分を本当に上手く描いている作品だと思う。 【さわきゃ】さん 8点(2002-03-17 16:57:27) (良:1票) |
3.黒澤明の最高傑作。恐妻家の伴淳三郎と乞食の親子のエピソードは何度観ても泣ける。 【クチイシ】さん 10点(2002-01-18 21:54:53) (良:1票) |
2.原作読んで見てください(山本周五郎、季節のない街)、よくわかりますよ。 【チカコ】さん 8点(2001-05-29 11:49:57) |
1.この映画はどうなんですか?あまり理解できなかったですけど、わかる人解説してください。 【出木松博士】さん 5点(2001-02-03 15:03:47) |