75.黒澤映画の雰囲気はよく出ていましたが、ストーリー的にもこじんまりとした内容で地味な印象を受けました。主演の寺尾聰はまずまずの印象ですが、殿様役の三船史郎は父親とよく似ていますが、迫力がないというか演技がいまひとつで・・・。宮崎美子はよかったですね。「何をしたかではなく、何のためにしたかが大事」というセリフが印象に残りました。 【ジム】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-04-03 18:12:24) |
74.謙虚さや奥ゆかしさは消極的とされポジティブがもてはやされる現代競争社会において、人の席を取らずというのは忘れてはならぬ日本人最高の美徳だと思いますので物語自体は好みなのですが…、映像としてはかなり引っ掛かるところがあります。例えば、宿屋で宴会騒ぎするシーン。おばちゃんが唄を歌い始めると皆で音頭を取り始めますが、この風景はあまりに非現実的ではないでしょうか。弱者の肩の寄せ合いの象徴シーンであるというのは分りますが、これ見よがしに示し合わせたような大合唱では逆に鼻に付きます。それから斬り合いで血がドバっと噴き出すシーンもオマージュのつもりでしょうが本作の世界とは明かに異質で違和感があります。でも個人的に何より納得がいかないのは配役。主人公も含めてほとんどが一見キャラクターに相応しいようで全然合っていない気がします。むしろ演技のよろしくない殿様は本作の世界観にあっていたと思います。何だか偉そうに御託並べてしまいましたが、黒沢時代劇の大ファンとしては黒澤、黒沢と宣伝するものですから期待が大きく膨らんでいた分だけ落差も大きいのです。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2007-01-30 18:08:45) |
73. すがすがしさのある映画だとは思います。が、殿様やうらなりびょうたんの演技はあんなもんでいいのかなぁ。ちょっと演出に疑問を持ちました。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-01-27 22:58:04) |
72.悪くはないんだけども物足りない。爽やかさみたいなのはあるけどね。気になったのは伊兵衛、たよそれぞれに1箇所ずつあったモノローグの場面。あれいらないだろう。あそこで言っていることは言わずとも十分伝わってきていた。二人とも多弁ではないのですごく違和感があった蛇足でしかなかった。 【思込百遍】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-11-26 10:06:39) |
71.初見の時はイマイチな感じだったが、時間を置いて見直してみると結構良い作品だった。余分な動きをせず剣をよけてみせる主人公は成る程とても強そうに見えて心地が良い。殿様など、一部の配役の演技に難があることが惜しまれる。 【MARK25】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-05-25 06:44:01) |
70.単純明快!見終わった後すがすがしい気分になれます。どうやら僕は風景が綺麗な映画が好きみたいです。 |
69.今は亡き黒澤明が書いた脚本だが、『影武者』や『乱』に比べるとずっとシンプルでまとまった脚本だったと思う。普通に面白い映画だったんだけど、延々とカメラ目線で素振りを続ける伊兵衛になんか違和感を感じました。もっといろんな角度から撮ればいいのに。ま、違和感と言えばやはり殿様ですけどね。 【とかげ12号】さん [DVD(吹替)] 7点(2005-10-27 23:41:41) |
68.簡潔にまとめられたさっぱりした映画だった。ただ、最近の回りくどい映画になれていた私には、いつストーリーが始まるんだろう?って感じのまま終わってしまった。物足りない映画でした。 【kaneko】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-15 08:46:25) |
67.タイトルが出た瞬間の音楽に、おお、武満徹がよみがえったのか!と一瞬思いました。ホントに一瞬だけですが(笑)。でも、この映画、意識的にちりばめられた黒澤テイストが、楽しい作品ですね。なんと言っても登場人物のコギタナさ。いやはや汚い。いやそうじゃなくて、あの、主人公がひとり森に入って行くシーンの、草木の強烈過ぎる緑色。これはもはや、鮮烈というよりは、グロい・・・。そうそう、こういう色を見ないと、黒澤カラー作品を観た気がしないもんね。そしてストーリーがまた何とも楽しくて、後から思えば少々作為的なストーリーのような気がしないでもないけど、観てる間は気にならない。最初の方で得体の知れない宴会を延々と見せられて、「何じゃこの映画。うーむ、どこに着目して楽しむかねえ」と迷っていたら、喧嘩の仲裁をきっかけに突然物語が動き出し、結局は物語にひきつけられちゃう。語り口はやわらかいんだけど、物語の中に潜んでいるのが「優しさの持つ罪」みたいな、一種残酷な面もある。寺尾聡が意外に(?)軽い身のこなしを見せながらも、素朴な侍を素朴に演じきることで、逆に人間性というものの深みが表現されているように思います。一方、殿様の方、イヤ実は三船ジュニアが演じてるとはツユ知らず、「エラく三船敏郎を意識した演技だなあ(あまりうまくないけど)」と思いながら観てたんですが、冒頭で三船何とかさんという名前がクレジットされていたことをフト思い出して、合点がいった瞬間、ニヤリとしてしまいました。というわけで、まあ、いろいろ批判もあるかもしれませんが、私にとっては、観ててうれしくなってしまった映画、でありました。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-05-26 23:16:50) |
66.爽やかだね!だけど大根が多かったような気がする。 【アルテマ温泉】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-05-26 22:53:11) |
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65.淡々と進んでなんとも退屈な映画。黒澤に思い入れがない世代にはホント退屈な映画だと思います。寺尾はいい役者なんでしょうか?最近いろんな映画に出ていますがイマイチ線が細いですね。 【たかちゃん】さん [DVD(吹替)] 3点(2005-05-08 18:52:07) |
64.見終わったときの爽やかさが本当に雨上がりのようでよかった。ただ、三船史郎に灰汁があって、それさえなければもっと良かったと思う。この監督でしかできなかった映画だと思う。 【さら】さん 7点(2005-03-28 18:21:29) |
63.こういう単純な構成の場合、核となるべき主人公がピリッとしてないと締まらないものだが、ちょっとさらっとしすぎかな。寺尾さんは。悪い役者ではないがアクが少ないのでグイグイと見るものを引っ張り込む力は不足している。今ひとつ締まらないまま終板でやや間延びしてしまうのが残念。 後味は良いのだが次の日には忘れてるっていうお刺身のような味わい。 三船史郎はちょっとひどすぎか。黒澤監督へのオマージュとしての本作では登用する必要があったのかもしれないが大根役者というかまるで素人。 【kazu-chin】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-02-24 03:07:47) |
62.良き時代の日本の原風景と、人としての生き方の融合が根底のモチーフだと思うが、黒澤監督と共に映画を作って来たスタッフが総出で手掛けただけに、落ち着いた印象の美しい映像を味わえる。寺尾は不器用ながら心優しい凄腕の武士を、宮崎美子は聡明で凛とした強さを持つ妻をそれぞれ奥深く好演している。ろくでもない役者をしゃあしゃあと使うぶざまな作品が横行している昨今、この二人のキャスティングはけだし正解であり、応えた二人は非常に良かったと思う。ストーリーはいかにも単純であるが、随所において静寂と躍動感を巧く対比させて描き出し、それが淡々とした話の進行の中においてほど良い厚みを持たせており、興醒めすることがなかった。惜しむらくは終盤に、やや間延びした感を受けてしまったことである。殿様が馬で駆けるシーンなど入れずに、早めに切り上げてしまったほうが良かったのではないだろうか?その後をいろいろ想像できて、むしろ雨上がりの綺麗な風景もいっそう楽しめたと思うのだが・・・。本作品をどのようなオマージュとして捉えるかは人さまざまだろうが、敬意は充分汲み取れる佳作だと思う。 |
61.黒澤明の、四十九日、あるいは一周忌などの法要のための映画に思えました。、、、、、最初にでてくる川どめになる川は三途の川、ラストでそれを渡った寺尾(黒沢)は、もはやこの世には戻らない。最後に舞う鷹は、天界で自由に飛翔する黒澤の魂を表現。、、、そして、色々と評価はあるかもしれないが、とにかく黒澤が庶民を楽しませてくれたことは確かではないかというメッセージを宮崎美子に語らせる。、、、、三船史郎は、歩き方もせりふ回しも大根だけど、おそらくそんなことは本人も十分承知しているでしょう。三船がでて、黒澤の魂に合掌しているということ自体がメチャクチャ重要です。もし彼がでていなければ、もっとしぼんだ作品になっていたかもしれません。、、、、、比較的短い映画ですが、そのあいだじゅう、ずっと読経の音の中で、黒澤の遺影に手を合わせているように錯覚してしまいました。、、、、、、、、映画の評価は、黒澤の遺影に手を合わせるときの気持ちの重さによってきまるのでしょう。強いていえば、最後に寺尾が素晴らしいと感嘆する風景は、天界で黒澤が見ているこの上ない景色なのだから、俗界の我々には想像に任せてくれればよいのに。センスのない監督だ。 【王の七つの森】さん 7点(2004-12-09 11:54:33) |
60.屋外の大自然の場面だと、すごくいい絵になってるんだけど、屋内の場面(特に、宿屋)になると、なんか軽い感じがしたのが気になった。宮崎美子はすごく良かった。 【夏目】さん 6点(2004-12-08 09:02:25) |
59.いい映画だ。しっとりした、やさしい、心温まる作品だ。 試合の殺陣は過去にあまり記憶の無い、静と動を含んだもので素晴らしい。 '07.1/7再観賞。 【ご自由さん】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-12-07 22:16:15) |
58.邦画なんてと思ってましたが、これはとてもよかった。有能でありながら人に優しく、それでいて人に好かれるっていうのは難しい。「座頭市('03)」に続いて観た侍映画でしたが、いくら強くても人格が崩壊してちゃーねぇ(笑)。評価はこっちのほうがちょっと上。 海外メディアもサムライのこういう姿に注目してくれていればよかったのに。「キ●ガイに刃物」じゃなく。 |
57.確かに、三船さんの殿様は酷すぎる、変な所に力入っちゃってて、寺尾さんの絶妙な間の演技が落差をさらに広げちゃってて見てて恥ずかしくなりました。後、吉岡さんの少年っぽい雰囲気とかあんまり権威を感じなかった城中シーンでした。個人的には着物の薄汚れた感じとか、くたびれていても刀を差すと背筋がシャンとする感じとか雰囲気はいい感じだったと思います。地味なら地味なりに重みがあればラストの絶景の晴れ晴れしさに繋がっていったと思うんですけどね。 【SWORD】さん 5点(2004-09-17 11:39:24) |
56.最後に無事殿様に召し抱えられてハッピーエンド!じゃなくて本当によかったわ。 ドキドキしちゃったわよ、安っぽい終わり方になりそうで。 アタシがこの映画で最も強く感じたのは「優しさは難しい」ってこと。 殿様が「勝った者の優しい言葉は、負けた者の心を傷つける」って言ってるけど、まさにそうよねー。 憐れみとか同情ととられることなく人に優しくするのってホントに難しいし、それができないと変に恨みをかったり妬まれたりして…この映画の主人公も結局そこが下手なのよね、きっと。 優れた人は優れた人なりに悩みがあるのねえ。 難しいわね、人と人との関係って。 【梅桃】さん [地上波(字幕)] 6点(2004-09-07 13:10:55) (良:2票) |