8.なんという不条理。、、、、長谷川一夫は実存の顕現であり、これはカミュよりもカミュ的である。、、、、、などという意味不明な冗談はさておいて、、、、、日本の文化に少しでも関心があるという場合は、、、商家の家の造り、日々の暮らし、親類関係の意味、身分構造など、必見!!、、、そして昔の日本の人たちが、どのような意味世界に生きていたのかということが、深い同感的想像力と、美事な様式美で描かれていると思いました。 【王の七つの森】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-06-06 10:51:24) (良:2票) |
7.一言で言うと「衝撃的」だった。これ程までに美しく洗練されている構図は観たことがない。本当の意味で映像美とは、こういうものなのだろう。溝口映画が賞賛される理由がよく分かる。「マトリックス」ファンの人にも是非観てもらいたい(マトリックス・ファンの人がこのページを見ているかは疑問ですが・・)。 【STYX21】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2004-09-18 10:21:57) (良:1票) |
6.ちょっとしたボタンの掛け違い、解けるはずの糸は解けるどころか絡まるばかり、いつの間にやら火が付いてしまった恋の炎は消えるどごろは燃え盛る。これは根本的な近松の面白さなのかな。不義密通、禁断の恋は甘美な味がするのでしょうが、当時の連座制や縁座制によって一族郎党みな裁かれることに問題があるんだろうなあ。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2004-03-17 16:18:31) (良:2票) |
5.個人的には長谷川一夫はあまり好きではないのですが、ここでの彼は別格です。もっとも、おさんを演じた香川京子はそれ以上。ラストの馬上での、あの堂々とした表情。あれはまさに「女の強さ」に他なりません。あまりにもいい顔をしているので感動しました。スタッフワークも素晴らしく、特に宮川一夫のキャメラは絶品。残念ながら、劇場でこの映画を観たのは一度きりですが、モノトーンのグレーの階調の細やかさには驚きました。「水墨画」の様にと言いますが、この映画の映像はまさにそれです。画調に関して言えば、大映時代の溝口作品は日本映画史におけるモノクロ映像の到達点なのかも知れません。 構図も「おさんと茂兵衛が結ばれるまでは、二人の間に障子や柱、襖などの縦の線を入れた」と宮川が語っている通り、脚本の流れに沿っていて実に的確です。意図は完全に達成されていると感じます。そもそもワンシーンワンカットというスタイルも、芝居の途切れを嫌ったことから多用したものであって、溝口監督のキャメラワークは常に芝居本意。キャメラが勝手に動くことなく、あくまでも芝居に合わせて動かす。キャメラワークにしても、構図にしても脚本に沿っているからこそ、印象に残ります。画と脚本が合ってないと、迫力がなくなったり、情緒が消え失せたりと、メチャクチャになってしまうのが映画ですから、その意味では、単に奇麗で美しい画作りではなく、キャメラワークや構図によって物語を巧みに語る溝口監督の映像はやっぱり超一流です。撮影設計のほとんど全てをまかされていたと言われる宮川の功績も多大。「画が整い過ぎている」と評されることもある本作ですが、それもどこかこの物語の抑制の効いた脚本自体に起因しているのではないでしょうか。ただ、ラストはおさんのクローズアップで終わらせて欲しかった、という思いもあります。往復移動を用いてキャメラが引いてしまいますが、『祇園の姉妹』のように極めて主観的な「大写」で終わらせても溝口監督らしくて、より感動できたような気がします。なにしろこれは「女の強さ」を描いた女の映画であって、主役はおさんなのですから。 【スロウボート】さん 8点(2004-03-07 20:51:45) (良:2票) |
4.ラストの馬上の二人。何をもよせつけない美しさ! 【彦馬】さん 9点(2004-02-28 22:03:27) |
3.溝口映画に宮川一夫が参加したらもう鬼に金棒。神業レベルの演出とカメラワークを堪能しましょう。早坂文雄の音楽も最高。 【藤村】さん 9点(2004-02-12 22:07:12) |
2.素晴らしい映像美に加え、あの香川京子の堂々とした表情がたまらん。力強い。ストーリーも追っかけやすし、すっごいたのしいっす。 【たましろ】さん 10点(2003-10-13 21:25:33) |
1.長谷川一夫、香川京子の美男美女のコンビでの誤解不倫、逃走、捕まって処刑場へ・・という流れの中ではやはり、処刑場への馬上でまっすぐ前を向いて毅然とした態度の香川京子が印象的。肝が据わると女は強い!香川さん、とても綺麗です。 【キリコ】さん 8点(2003-08-29 15:39:10) |