6.自らに課せられた運命だと、「私は犠牲になる運命なのです」と認める強さがナスターシャ・キンスキーの凛とした美しさと見事にマッチしていて、非常に魅力的な人物像が出来ていたと思います。出てくる男は皆独り善がりで利口ぶってて「アホか!!」と何度も連発してしまいましたが。ただ、だからこそ否応なしに逆境に立たされた時の女のたくましさが際立ったとも言える。だからこそ、男と女は離れがたい生き物だとも言える。「戦場のピアニスト」を見た後でテスを見たのですが、ポランスキーという監督は、冷静に緻密に穏やかに映画を撮る事で見るものの見方を無限に広げる力を持つ、素晴らしい表現者だと思いました。更にこの映画はミレーの絵画の様な、自らの手で土に触れてきた人々の生活の美しさをも描ききっています。素晴らしい作品だと思いました。 【キコ】さん 9点(2003-05-31 02:41:55) |
5.ナスターシャ・キンスキーの美貌、まさに永久保存版。 【旅立ちの日】さん 9点(2003-05-23 17:40:47) |
4.現代ならアレックがモテ男で、エンジェルはモテない軍団の1人でしょう。絶頂期のナスターシャ・キンスキーが演じなかったテスだったら単なる頑固な女というだけで記憶に残らなかったと思います。だけど、彼女の絶頂期の美貌は物凄かった。キャスティングだって映画の醍醐味の一つ。映像も綺麗だった。アレック=工業的な男、エンジェル=農業的な男で、時代の過渡期にあったのだと思います。あの時代にあって精神的には屈せずに愛を貫いたテスは古い女ではなかったのでは?長編なので正直言って退屈もしましたけれど、「テス、君のために3人運んだ」byエンジェル、「あの男が君のために何をした?」byアレック、「来ないでエンジェル、どれほどあなたを待ったことか」byテス・・・のセリフは刺さったなあ。低温やけどみたいにじわじわとくる映画でした。 【あたりめ】さん 9点(2003-05-06 21:45:28) |
3.亡き妻、シャロン・テートへのオマージュの言葉から始まるのが悲しい。この映画は何と言ってもナスターシャ・キンスキー扮するテスの魅力に尽きる。上映時間3時間弱とかなりの長編のため中弛みしてしまうという意見もあるようだが、極力冗長な状況説明を排し、簡潔にストーリーを紡ぐポランスキーの演出はいつもの如く冴えわたり、観るものを放さない。そしてやはり映像美だ。夕暮れの草原で村の娘たちがダンスを楽しんでいるシーンの美しさに初っ端から打たれ、ラスト、逃亡の旅の果てに辿り着く月光に照らされたストーンヘッジと、朝の淡い光の中で巨石に身を横たえるキンスキーの美しさにため息が出る。こういう女性の描き方が好きな人は多いと思うなあ。 【ヒロポン】さん 9点(2002-07-30 13:05:13) |
2.素晴らしい。無駄のないストーリー運び、美しいカメラワーク、主演のナスターシャの魅力・・・。何度も見返している。音楽が思い出すたびに悲しみを誘う。名作。 【MONICA】さん 9点(2002-01-03 06:52:52) |
【alex】さん 9点(2001-05-20 11:33:39) |