1.こういう作品に出会えると日本人に生まれて良かったと誇りを持てる。
背景美術や光、空気感の表現は極上・絶品。
東京、栃木、種子島が情緒たっぷりに描かれており、
絵の美しいアニメは数あれど、
これほどまでに描ける人を私は知らない。
各話ごとの色彩も素晴らしい。
これを実写でやるのはかなり難しいでしょうね。
作画のクオリティは前作「雲のむこう~」から格段に
跳ね上がっており、とてもなめらかに動いております。
人物の作画に不満があった人もこれで解消でしょう。
山崎まさよし氏の主題歌も天門氏の音楽と
絶妙にマッチしており全く違和感なし。
第三話の構成は反則ですよ(褒め言葉)
声優のキャスティングも前作同様
見事なハマリ役。バランスが取れています。
ストーリーに関してはこの現実世界が舞台なので
世界観のリアリティーが格段にアップしています。
また、これまでの作品と同様に現実のシビアな一面も逃げずに描いてますが、
それでいてラストシーンは清々しいのが良いですね。
最近のアニメ映画には少なくなってきた食事シーンがあるのもこれまた良い。
「月とキャベツ」が好きな人、
切ない過去を引きずっている(引きずっていた)人、
新海作品のテーマや語り口は好みだけど、
SF要素がどうも…という人にも自身を持っておすすめできる(私はどっちも好きです)
どちらかというとテーマ的にも大人向けですが、
ここはやはり国内外問わず色んな人に見てもらいたい作品です。