9.推理サスペンスと言うよりは、
登場人物たちのドラマに重きを置いた心理サスペンスに近い映画。
舞台はほとんどが湖畔にある合宿所で、密室型に近い状況設定のせいか、
ストーリーに入って行き易く、お話の構成も悪くはない。
実際にありそうかもと思わせるようなシチュエーションがこの作品のポイントなんだけど、
登場人物たちの掘り下げが甘く、後半は今ひとつリアリティーが薄かった。
演出も映画向きではなく、明らかに舞台向き。決してつまらないという訳ではないのだが、
サスペンス物としては、まあ佳作程度の出来だと思う。