1.この本を書いた人間と自分は、価値観から何から、まったく合わないんだろうなと思った。
冒頭、中谷美紀が「こんな女」と言った時点で、彼女も一気に「その程度の女」になってしまった。
寝取った女を批判するばかりで、そういう女になびいたくだらない男を選んだ自分に対する反省は無し。
宮本信子演じる老女も、お嫁さんから「こんなにもらっても困る」と言われているのを知っていてそれでも持って行く嫌な女だし、とにかく脇役含め登場人物がみんな不快で、見てる間中イライラし通しだった。
人間の良さ・温かさよりも、醜さの方が際立っていた気がする。
台詞回しも全体的に嫌味たらしくて、とてもほのぼの、まったりとした気持ちになどなれなかった。
迷惑おばさんに対しても「少し静かにして頂けませんか」と注意すればよいことで、「常識ある大人」ならあんな対応はしないだろう。
実は自分は物心ついてから数十年、ずっと今津沿線に住んでいる。
三度引っ越したが、この沿線を選び続けるほど愛着がある。
それがこういう映画になってしまって本当に、本当に残念だ。