6.原作におんぶにだっこな映画。
それだけならまだしも原作の持つテーマを半分しか使わないで、
なおかつ甘く味付けするというダメな脚本。まあ才能が無いとかではなくて、
そうしなければ映画化できない現状があるということなんでしょう。
原作は夢に向かって最善を尽くすという生き方と
どうあがいてもダメなときはダメ。という科学的な事実の狭間で、
それでも少しでもましな結果を求めていくといういわば極限の戦いを日常的な空気の中で
描いているよく出来た作品であるが、今回は夢に向ってひたむきってステキよね。
程度の安っぽいロマンに包まれた作品である。
それでもこの映画がそこそこの域にとどまれたのはキャストの努力と原作の地力がゆえでしょう。
多分、こういう感じにしろ、とさえいわれなければ脚本ももっと良い物だったのかもしれません。
販売戦略ほど下等なくせに幅を利かせている考えかたってないよね。