7.N・キンスキーの美貌や、ガチガチの宗教観・貞操観もさることながら、貴族と貧乏人しか存在しないかのような“格差社会”のほうが気になりました。これに比べれば、今日の日本の格差なんてまだまだ。そんなことをしみじみ考えさせるほど、この作品は長くて単調でした。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-05-04 09:57:36) |
6.女遊びをしていた過去があるエンジェル。テスの真摯な告白を受け止められなかったエンジェル。路頭に迷うと知ってながら、テスを置き去りにしたエンジェル。彼を慕っていた別の女に、海外出稼ぎに同行しないかと口説いていたエンジェル。病気になってノコノコ戻って来てはテスを捜すエンジェル。人畜無害を装ったこのボンボンは、力と金で女をモノにするアレック(少なくとも彼はテスとその家族の扶養実績あり)や、家名に溺れテスを売り飛ばしたも同然の父親よりもタチの悪い、この物語最大の科人だと断定し、21世紀の法廷は、テスのかわりにエンジェルに絞首刑を命ずる。 【トバモリー】さん 5点(2004-03-29 18:20:40) (笑:1票) |
【RS】さん 5点(2003-03-13 03:46:41) |
4.テス役のナスターシャ・キンスキーンが綺麗だった。最初は田園な感じだったけど、ラストは夫を殺し、男と逃げてホテルに逃亡していたが警察に見つかりテスは絞首刑に・・・と悲しい話でしたが、いい作品だ。ロマン・ポランスキーの”戦場のピアニスト”が見たくなった。 【ピルグリム】さん 5点(2003-02-20 22:58:53) |
3.ナスターシャ・キンスキーは、お父さんの方がインパクトあるぞーおう。お父さんは寺山作品にも良く出てくるぞーおう。ナスターシャ・キンスキー本人は、やっぱりナントカベッドのCFでしょう。映画館で見た覚えがあるが、じつは良く覚えていない。いい印象もない。今見ても、たぶん見直したりはしないのでは、なかろうか? |
【毬】さん 5点(2002-07-03 21:24:29) |
1.英国の田園風景が美しい。農夫や貴族の衣装や村や街の風景のデザインに風格があっておしゃれに感じる。娯楽的というよりそういう画面を味わう芸術的な映画だろう。テスは最後には爆発するのだが、大半は抑制した演技だし、物語も単純なのに長い映画なのでどうしても途中長く感じる。ハリウッド映画のテンポの速さに慣れているときつく感じるかもしれない。 テスは親戚の貴族のアレックにレイプされて愛人になった過去を正直に夫のエンジェルに告白したのだが予想外に夫婦関係が冷めてしまった。19世紀末あたりのイギリスの片田舎で、しかも牧師の息子なので女性に対して一方的ではあるがきびしく貞操を求めてしまうのかもしれない。 その息子も理性では理解しているのだが感情面でうまく整理がつかず別居しかなり苦しんだ末やっとその事実をうけいれることができた。のだがすでに遅かった。テスは父を亡くし金銭面で自分も家族も苦しみ、しかたなくアレックのもとに身をよせていた。しかし、心の底ではレイプの恨みがいつまでも燃えさかっていてエンジェルが許しを請いに数年を経て現れたときついにテスはアレックを殺害してエンジェルのもとへもどる。そして殺人犯として断頭台へ。アレックもそれほど悪人に描かれてはいない、金銭的な責任はとっているし冷たい感じはない。確かにそもそも彼のレイプがすべての不幸の原因なのだが悲劇的結末にいたる前になんとかうまい解決方法はなかったものか。おそらくみんな理屈ではどうすれば幸せになれるのかがわかっているのだろう。しかし、テスはレイプがどうしても許せなかったし、エンジェルも一時期どうしてもテスを受け入れられなかった。動かしがたい因果律の悲劇のようなものを感じる。 |