2.今まで語られていなかった、特攻隊の裏の部分をからめて、印象に残る作品になっている。明日は死ぬ、という夜に何をするか・・・・・・というのは、とても大きなテーマだと思うが、その夜にピアノがある学校まで走り、ピアノを弾いた人間がいる、というのは非常に心打たれる。エピソードとしては、だいぶ事実を曲げた部分もあるようだが、声を大にして戦争反対と言うこともないまま、戦争の傷を抱えている人々がいることを、教えてくれる映画だった。また、ピアノや戦闘機がいくら高価だったとはいえ、太平洋戦争当時、人命がいかに軽んじられていたかが、伝わってくる。