1.ストーリーは原作の総集編的なのに、受けた印象は原作とは別物の映画に感じた。屈折した人間の感情と、霊や因縁の得たいの知れない存在の中で、伊右衛門と岩の愛だけが確かなものとして浮かび上がっていた原作は素晴らしかった。ああいう雰囲気を映像にするのは、やはり無理なのだろうか。赤い血ドバー、首ゴロリ、刺激的な映像はギョッとはするけど、日本的な情緒のある怖さではない。原作を読んでいなかったら、別物として楽しめたのだろうか。解りにくいストーリーと感じてしまう気がする。音楽も合っていないと思った。仰々しい。役者さんの演技も所々大袈裟に感じた。