5.女達の様々な思惑が絡まり合う、サスペンスタッチのブラックコメディー。
設定自体が面白く、演出の方も中々凝っていて、丁寧に作られている作品なのだが、
お話的にはあと一歩。ストーリーで見せるというより、
どこかユーモアを感じてしまうシチュエーション、役者達の軽妙なセリフ回し、
スタイリッシュな映像など、どちらかと言えば感覚で楽しむ映画。
山本富士子、岸恵子は存在感抜群、中村玉緒は今と違って若くてかわいい。
尻軽男の船越英二もいい味を出しているが、飄々とした表情を見せたときには、
観ているこちらも一瞬殺意が湧いた。邦画では、ちょっと変わった作りの映画。