3.カタギの暮らしを出来そうもない連中って、どうして映画の中だと魅力的なのだろう。それでいてサギの専門家にもなれないところでちゃんと道徳的帳尻を合わせている。ほとんど表には出てこないけど「白人と黒人の正しい出会い」いうようなテーマが映画の底に潜んでいて、それが感じ良い。ふわふわと生きている男たち、ちゃんと働けといってる女だって、「Qで始まる食べ物は」とか馬鹿なこと一心に記憶してクイズで一旗揚げようとしている。何も生産しない人ばかりがいて球を突いているだけ、それでも人生は人生。ウツロを抱えたまま友情でくくっていくあたりが味わい。偉いのはバスケシーンを出来るだけ役者本人にやらせていることで、シュートもカットで切らない。全然画面の弾みが違う。