45.(2005年 テレビ録画視聴時のレビュー) 山田洋次が初めて挑んだ時代劇。初の時代劇ながら、山田洋次らしい作品になっていると思います。 この作品を観る前に、藤沢周平の同名原作を読んでいただけに、藤沢作品の清廉さにはやはり及ばないかな、と正直思ってしまいます。清廉な世界を表現していたとは思いますが、藤沢作品の世界の美しさは、映像で表現しきるのは不可能なのかもしれません。 庄内(山形)の小藩・海坂藩の平侍、井口清兵衛が主人公。彼は妻を亡くしたために、二人の娘と耄碌した母の世話に追われる毎日。勤務後のたそがれ時に、同僚の誘いも聞かずにまっすぐに帰宅する姿を揶揄され「たそがれ清兵衛」と呼ばれている。 幕末の混沌期、京や江戸とは遠く離れた小藩で、時代の変革期であることは感じていながら、平穏な生活を粛々と営んでいる清廉な武士の姿を描いている作品です。 違和感を感じずにはいられなかったのは、清兵衛の恋物語が妙に強調されている点です。原作では、清兵衛はもっと清廉な人物だったはず。いい年して恋に迷う姿を見せられると、清兵衛の魅力も半減です。 そこが山田洋次らしいところなのかもしれませんけどね。 実はこの作品、エンドロールでわかったのですが、「たそがれ清兵衛」「竹光始末」「祝い人助八」という3つの短編をごった煮にしたもののよう。それがわかれば合点がいきます。この作品での清兵衛は、むしろ「祝い人助八」の助八に近い人物像なんですね。 原作による先入観抜きにこの作品を観ていれば、すっきりとこの作品の世界に浸ることができ、また、清兵衛の人物像にも好意をもてたかもしれません。真田広之の演技の素晴しさにも素直に感動できたかもしれませんね。 【りょうち】さん [地上波(邦画)] 6点(2021-02-06 00:38:14) |
44.自分にとっては淡々としすぎていた。起伏がなさすぎてドラマとして物足りない。年末年始に、NHKのドラマ見てるんだったら、ちょうど良い感じ。 【センブリーヌ】さん [地上波(邦画)] 6点(2019-12-09 00:49:28) |
43.真田広之さん、いい映画に主演できてよかったですね。彼の代表作だと思います。井上陽水さんの「決められたリズム」は、意外とハマっていました。 【タケノコ】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-10-02 15:06:33) (良:1票) |
42.貧しい、ある下級武士の生き様を描いた作品。 主人公の現代でも通用するような設定が面白くて、すぐに物語に入り込めた。 もちろん後半は時代劇らしい展開が待っているんだけど、とてもスムーズな流れで、 シナリオ、キャスティングともに、「武士の一分」よりも楽しめた。 少し説明的なセリフやシーンが多いかなという印象は受けたが、 一番下の娘さんのナレーションでお話を進める演出は良かったんじゃないかと。 大人の鑑賞に耐えられる佳作。 【MAHITO】さん [地上波(邦画)] 6点(2011-07-30 03:37:34) |
41.かなり地味で薄味な内容。 主人公があまりにも善人すぎてなじめないし、 長さのわりには大したものは見れなかったという感じ。 よくある江戸が舞台ではないところは特徴かもしれない。 時代劇のディテール作りはしっかりしているので、それなりに見れるけど。 そんなに正気を失って恐ろしい犯罪者がいるんなら、 槍でも持ってけば、いっそ銃で撃ち殺せば、と思ってしまった。 【且】さん [地上波(邦画)] 6点(2009-06-27 00:30:28) |
40.評判通りなかなか良かったです。清兵衛かっこ良いです。落ちついたトーンで温かみもあり、心地の良い感じで進みますが、その分特筆すべき所はあまりなく、満足感が得られるとは言い難いですね。 【すべから】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-29 17:29:59) |
39.かなり評価高い作品ですが、そんなに素晴らしいですかねぇ~ 普通に楽しめた程度でした。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-10-10 19:52:51) (良:1票) |
38.正直、時代劇があまり好みでなく、知識もないので 鑑賞しながらきちんと理解できるのかしら?という思いで見始めましたが、こんな私でもヒューマンドラマとして充分に楽しめました。 【☆Tiffany☆】さん [地上波(邦画)] 6点(2007-07-31 04:10:27) |
37.当たり障りがなく、わかりやすいお話。でも、それだけのお話としか思えないインパクトの無さ。 【Keicy】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-01-28 23:03:18) |
36.おしんを思い出しました。やはり真田はキレのある演技をしますね。でももうちょっとなー、ドラマが欲しいです。最後も淡々としてますね。 【たかちゃん】さん [地上波(邦画)] 6点(2006-12-26 07:02:51) |
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35.キャストが演技派揃いで、脚本がありきたりでも楽しめる作品になっていた。 【はりねずみ】さん [地上波(邦画)] 6点(2006-12-23 06:23:16) |
34.物々しい侍映画かと思っていたが、予想に反して穏やかな映画。 サラリーマンみたいな侍の、真田広之の哀愁っぷりが非常に良い。 山場や盛り上がりにはやや欠けるかもしれない。 【愛野弾丸】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-08-25 22:32:44) |
33.小屋の中の決闘とか、緊迫感あるシーンでは正にこちらも息を呑むといった感じで細かく作ってあると感心させられたし、清兵衛の生き方も、カッコいいな、あんた男だよ、と言ってやりたいものを感じた。でもまあ、全体的な完成度を考えると中の上になってしまうかな。私は宮沢りえが出てくると萎えてしまうので、少なからずその影響もある。面白かったけど2度観ようとは思わないかな。 【えいざっく】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2005-07-13 16:18:03) |
32.この映画にノーベル賞なんかを掛けて、騒いだ現代の日本人は、この主人公に何を思ったのだろう。質素堅実な暮らし振りか、清く貧しく美しくの精神か、能ある鷹はツメを隠す謙虚さか。まして小さな幸せに生きるなどと思うのは傲慢この上ない。この映画に象徴されているのは、日本人の古い考え方かもしれないが、人の幸せのあり方だと思う。「子供の成長を見るのは、草木の成長を見るのにも似て、なかなか楽しいものです」そう語った清兵衛は貧しくはあったが、彼の生活は最初から最後まで決して不幸で退屈ではない。周囲に哀れに思われようが見下されようが、自分なりの生活、自分なりの幸せを強くしっかりと心に築いている。「おもしろき こともなき世を おもしろく すみなすものも こころなりけり」という辞世の句があるが、豊かな生活や感じる幸せの大小には基準などなく、要は本人の心の持ち方次第なんだなということを思った。発展途上の貧しい国の現地人を日本に招き、近代文明の豊かさを見せつけて彼らが驚く様を描いた某TVなんかがある。きっと幸せであろう貧しい国の彼らを、ふと気の毒に思ってしまう自分の偽善が嫌になる。 当時の家屋や貧しい武士の暮らし振りなどの再現が恐ろしく緻密。帰宅した清兵衛が足袋を脱ぐ、その足袋のオンボロ具合など細部に渡ってそのまま博物館行きとなってもいいようなセッティングぶりには感心した。あと、回想として終始語り続けるナレーションは興醒めに思う。 |
31.清兵衛さん、魅力的ですね。子供もかわいいし。上手くまとまりすぎ、きれい過ぎでよくできたテレビドラマみたいでしたが楽しめました。 【るいるい】さん 6点(2004-12-19 19:45:41) |
30.何故、過去形にしてしまったのだろう…という印象で、終始、娘・以登(岸恵子)による“良き父の思い出”として語らせる演出は余計。現在進行形で進む映画のストーリーも、“語り”という手法で過去形によって話を進めれば進ませる程違和感を覚える。大体、娘の知らない所で父が何をしているか…だなんて、実際に見もしないで語っている時点でリアリティに欠け、虚構のストーリーだと浮き彫りにしているだけで興味が薄れる。ただ、日本の良き情景を背景にたった1人の侍の様を淡々と描く演出なり、独特な味わいがこの映画の特徴で良いと思う。 【_】さん 6点(2004-10-10 15:24:25) (良:1票) |
29.幼い頃に母を亡くした女性が語り手ということで「アラバマ物語」を思い出しました。母の優しさを持つ父親が男らしさを発揮するのが「アラバマ物語」では法廷、この作品ではチャンバラ・・・ということで「アラバマ物語」には勝てそうにないですね・・・。アカデミー賞外国語部門を逃しましたが、日本人の私が見てもちょっとテンポが遅すぎて賞をもらえなかったのはしかたないと思います。真田広之の演技は満点+α。でも、個人的にはもっとマッチョでもっと知的な役で真田さんを見たいです。 【かわまり】さん 6点(2004-07-12 03:02:54) |
28.ラストサムライのような派手さはないけど、細かく人間が描かれていていい。また独特のしゃべりの~がんすっていうのも、その世界観に浸れやすくしていてよかった。 【LYLY】さん 6点(2004-07-05 18:41:20) |
27.ラストサムライの後に見たので迫力にかけた。だが邦画なりにいい雰囲気がでてたと思う。 【kure】さん 6点(2004-06-06 11:02:04) (良:1票) |
26.藤沢周平の作品は読んでいると風景が目に浮かぶ。ストーリーも面白いので読み出すと一気に読んでしまう。けど、例えば池波作品のように「そー来たか!」みたいなガツーン!とブン殴られるような衝撃ってあまり無いように感じる。あくまでも緩やかに、日常から遠く離れることなく、「生活」と言う「のろくさい」部分を常に意識し続けることから独特の作風が生まれるのかも。それを映画と言う短い時間で表現するのは難しい。「生活」を描けば地味で退屈になってしまうし、さりとてそれを端折ってしまえば藤沢作品のもつ味を損なってしまう。この映画はそこんとこギリギリ上手く表現出来ていると思うけど、ちょっとまとまりすぎてて「まんまやないけ」と言うもの足りなさも無きにしもあらず。活字を映像にする時、何かひと工夫が欲しい。それが何かは私には分からないけど。それにしても真田広之は女心をくすぐる。私が世話したいゾ! 【黒猫クロマティ】さん 6点(2004-05-18 12:20:11) (良:2票) |