9.ロベール・オッセン監督版(1982)を見てからの鑑賞です。
オッセン版で不足と判断されたシーンを強化したという印象が強かったですね。
オッセン監督の方はジャン・バルジャンを終始中心に据えてるのに対し、この映画ではコゼットやマリウスの個性が正面に出てきています。それは悪いことではないのですが、その分ジャン・バルジャンの描写が薄まった感がありました。
これは個人の好みだと思いますが・・・。
オッセン版の淡々として多くを語らない映像の方が想像力をかき立ててくれるような気がします。
ジャヴェール警視が自ら死を選ぶシーンは難しいですね。
オッセン版ではあっさりでしたが、この映画ではその経緯を丁寧に描こうとしていますが、成功してるとは思えません。
根本的に不可解だからなのでしょう。
でもそれにチャレンジしたという点は評価していいと思います。