1.御茶ノ水の「アテネフランセ文化センター」という摩訶不思議な場所で見てきました。
とても古臭く、かび臭い巨大なビルです。
そこの4階で上映されました。
舞台の様な場所に、プロジェクターというか、16mmでの上映でした。
作品ですが、成瀬作品としては平均的なレベルです。
平均的とは言っても、決してレベルが低いという意味ではありません。
成瀬作品はレベルが高いので、その中で平均ということは、普通からすれば傑作と呼んでも言い過ぎではないほどの出来です。
1930年代という点において、音声が聞き取りにくい、映像がぼやけている、50年代に比して完成度が低いなどの問題点はあります。
しかしながら、なかなか地味に見せるいぶし銀の味わいで、何回も繰り返し観られる奥の深い作品でした。
やはり、この頃の入江たか子は正統派美人ですなぁ。
ぐうの音も出ない程の美人顔であります。
晩年に新藤兼人監督のドキュメンタリーでそのお顔を拝見した後に観ただけに、そのギャップにやられました。
時というものは本当に残酷ですねぇ・・・