22.犯罪者を描いた映画で、主人公を道徳的に断罪したって意味はないのだが、この映画では、麻薬ビジネスがまさしく「犯罪」ではなく「ビジネス」として描かれていて、主人公は捕まることは恐れていても、自分のやっていることへの罪悪感は皆無である。マリファナやコカインの密輸は、自分の度胸と才覚を試す冒険であり、莫大な富を得る手段でもある。そして、自分がアメリカ国内に持ち込んだ麻薬がその先でどんな事態を引き起こすかは、まったく頭に浮かばない。 ふつうは、そんな人物像を見せられたら、一般の人間は鼻白んで共感などできないものだが、多彩な表情で主人公の魅力を引き出しているのは、もうジョニー・デップの力技としかいいようがない。 大学生から50代までを演じていて、でずっぱりなので、デップファンには見所が多いともいえるのだが、その一方70年代や80年代の今見ると奇矯なファッションや髪型、中年以降の出っ腹、最後には鼻のラインまで鉤鼻にしているとあっては、かっこいいデップもだいなしである。とくに、刑務所から出所してきて娘の通う学校に会いに行くあたりの衣装は、あまりにダサいので、見てて泣けてくる。 2時間以上という長さは、だらだらしすぎのような気もするが、主人公の両親や、ふたりの妻、仲間たちなどの脇が、それぞれ内実のある人物像を描き出しているので、それなりに見られる。フランカ・ポテンテの地に足のついた雰囲気と、ペネロペ・クルスの浅薄な感じが対照的でよかった。しかし、レイ・リオッタはせっかくの好演なのに、脳みそ食べられちゃう役なんかをほかで見ちゃうと、顔を見ただけで、最初はぎょっとするな。 【yhlee】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-07-25 15:26:41) |
【たま】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-09-04 22:48:29) |
20.この映画は裏社会物として見るべきではないだろう。というのも、やはりこの映画の魅力は父親との交流に尽きると思うからだ。最後のテープレコーダーのやり取りでは不覚にも泣きそうになった。「金は幻だ」という教訓を生かせなかったことが彼の人生最大の悲劇だろう。ジョニー・デップの演技もユングの話し方やタバコをすう仕草をうまく真似ていて素晴らしかった(インタビューを見ればわかる)。話の展開としてはおそらくユングにとって一番幸せだっただろうバーバラとの結婚生活までがよく、その後は少々中だるみしてしまっていたが、ジョージが足を洗うあたりから勢いを取り戻した感じ。監督は家族問題をテーマにしたかったみたいだが、残念ながら両親の態度がどのようにユングの人生に影響したか、その点がイマイチ描けていなかった気がする。 【マイカルシネマ】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-04-05 20:49:06) |
【kasumi】さん 7点(2004-11-27 21:05:31) |
18.僕の父はよくこう言う。「宝くじは当たらないでいい、お金を手にしてしまったらお前等にお金を渡して俺は遊んでしまう。そうなったら俺の人生は終りだ。お金なんてなくても家族団欒で食卓が囲めればそれで良い」と。ジョージの父と僕の父がだぶる。いつも意味のある大切な事を僕に言ってくれる。その度に僕の心に突き刺さり涙が出そうになる。そしてこの映画のジョージの父が言ったセリフも感動した。でもジョージは父の想いがこもった言葉を、ちゃんと聞き入れなかったが為に彼の人生は狂ってしまったのだと思う。僕は、父の言葉をしっかりと胸にしまい、後悔しない人生を送りたい。この映画は僕にその事に気付かせてくれ、そして父の有り難味を心から思い知らせてくれた。しかし、ここで一つ疑問が上がった。「当たらなくて良い」と言いつつも宝くじ買う父。父の好奇心の豊富さを冷めた目で見つめ、そして温もりのある感情で包み込みたいと思うのであった。 【ボビー】さん 7点(2004-09-14 22:42:08) (良:1票) |
【am】さん 7点(2004-02-06 20:25:42) |
16.麻薬によって富を築いた男の生涯ですからね、ラストジョニーが幻を見るシーンはやっぱり素直になれなかった。ペネロペ演じる奥さんもかなりのモンだったけどね。けれどジョージ・ユングになりきっていたジョニーは素晴らしい。観る前、父親役がレイ・リオッタというのが不自然に思ったけれど、これがなかなか予想に反していいんですねえ。一時はもうダメかと思ったリオッタだったけど、あのアクの強さ、ギラギラしたブルーアイ、善も悪もOK、どことなくフっと可笑しい。簡単に消えるレベルの俳優ではなかったです。ペネロペはよくなかったです。ブロンドも似合わないしね。 【envy】さん 7点(2003-12-29 02:06:10) (良:1票) |
15.お金も大好きだけど、もっとも愛情を求めた男の人の話だよね。 切ない話でした。 【たーしゃ】さん 7点(2003-12-05 15:44:08) |
【愛人/ラモス】さん 7点(2003-11-17 15:38:14) |
13.麻薬王の成り上がり物語かと思いきや、人間ドラマでした。後半のユングの情けなさが切なくなります。ただ、家族にスポットをあてるためなんでしょうが、ユングが成り上がるまでの描写が不完全だったと思います。ユング自身の人生や哲学も興味深かっただけにそれも見たかった。 ファッションや音楽は文句なしにカッコいいですね。 【犬】さん 7点(2003-10-29 01:02:44) |
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12.普通に面白かったです。でもユングの人生をそのままなぞっただけなのかな?と思いました。麻薬の流通にしても奇をてらった描写があるわけではなくごくごく普通だし、それほど(映画で見ると)危ない橋を渡ってきたわけでもないし、暴力的な迫力も皆無だし。メッセージもインパクトもない。ジョニーが出ずっぱりでいろんなジョニーを観れたのがよかった。撃たれたユングがすぐに回復したのは違和感アリ。 【るいるい】さん 7点(2003-09-20 04:10:36) |
11.麻薬を売ってお金を儲けること以外は知らなかったのでしょうね、最後には仲間に裏切られてしまうとは悪いことをしているので当然のことですが辛い人生ですね。娘を思う気持ちはよく伝わってきました。ジョニー・デップの演技は良かったです。 |
10.男に人が好きな作品ですね。奥深いです。人間の弱さとか過ちとか目をそらすことなく描かれていました。 【もちもちば】さん 7点(2003-07-24 01:52:25) |
9.作品全体としては悪くないとは思いますが、何分期待しすぎていた所が強すぎました。これも全部井筒監督のせいかな(笑) 【こりい】さん 7点(2003-06-15 02:22:25) |
8.実話だそうで。麻薬王だそうで。まぁいいんじゃないってな感じかな。でもこの映画の監督さんが若くして死んじゃったのは少し残念です。 |
7.重くて、辛くて、痛い映画。見終わった後、3日はへこめます。やっぱり、役者がうまいからかなぁ。もう一度見ようとは思えないけど(辛すぎて)、心をえぐられた映画です。 【ヒヨコ】さん 7点(2003-05-13 05:13:10) (良:1票) |
6.ちと長い。同じ事の繰り返し的シーンが多い。でも色々考えさせられる映画。私はペネロペより、最初の金髪の恋人が印象的でした。せつないねぇ~ 「今そこにある危機」と併せて見ると面白い。 でもファンとしては、終盤のジョニーの腹は・・・・ 【ともとも】さん 7点(2003-04-27 18:34:20) |
5.人物をわりと丁寧に描けているステキな作品だと思います。デップはあらためて男前。 【やなぎ】さん 7点(2002-09-17 09:11:31) (良:1票) |
4.テンポよく進んでいき、ストーリもなかなかで見やすかったです。主人公がよく分からなかったのは私だけでしょうか。ジョニー・デップは妙に爽やか過ぎる気がしました。麻薬密売というと、アル・パチーノが演じるようなイメージを持っているのが悪いのかもしれませんが。 【チャベス】さん 7点(2002-07-17 17:29:37) |
3.飽きさせない軽快なテンポでした。娘の愛が欲しいと嘆くのは分かるけど、それなりの事し過ぎています。後半は麻薬中毒ならぬ麻薬密売の中毒になり、それから逃れられない男の悲劇と見ました。このような人は「これで最後」が何回も続きそう。それにしてもレイリオッタは変に良いですね。「グッドフェローズ」に似てる映画だなと思っていたら、あの映画も主演レイリオッタ。いつも瞳孔が開いてる。 【チューン】さん 7点(2002-07-09 10:14:39) |