5.なかなかの豪華キャストで、美術も衣装から小道具、ロケ地までこだわりを感じ、隙がない。にもかかわらず、できあがった映像はやっぱり鉄男やヒルコの延長線上である。この監督の映画は、それなりにお金をかけても、結局ちょっとグロいドタバタ劇に仕上がるようである。まあ、そこが監督の作家性であり、魅力でもある。セリフが聞き取りづらく、話の細かいところがよく分からないが、それでもこの独特の世界は観る価値あり。一歩間違えれば傑作になったかも、という匂いが漂っている。 【54dayo】さん [インターネット(吹替)] 7点(2021-10-21 07:24:50) |
4.原作からは「双子の成り代わり」というシチュエーションだけを借りただけの全くのオリジナルストーリーなんだけど、正直、原作よりも面白い。しかも乱歩小説の映画化の際にこぞって描こうとする乱歩的世界観を、いくら原作から逸脱しているとは言え、はなから作り出そうとしていないってところが素晴らしい。塚本晋也はメジャー作品であろうが、監督・脚本・撮影・編集をこなすことで思い通りの作品に仕上げてゆく。貧民窟に住む者たちのド派手な衣装もまた監督のアイディアなのだろうか。色彩豊かな衣装が良い意味での荒唐無稽さを出している。「成り代わり」から発するサスペンスを軸にしながら、復讐と愛憎のドラマは見事に純愛へと昇華する。84分か。テンポがいいなあとは思ったけど、凄い。 【R&A】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-07-31 16:52:40) (良:1票) |
3.塚本晋也監督作品。最初はホラーだと思って観たのだが、意外にもヒューマンな映画だった。「江戸川乱歩」原作の小説を、映画化した作品なのだが、江戸川乱歩が大好きなので、かなりツボにハマった。だけど、冒頭のウジ虫が這う映像は、勘弁。ほんの2,3秒の映像だけどね。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-09-04 09:36:29) |
2.暗黒舞踏の雰囲気をヒシヒシと感じはしましたが、江戸川乱歩の世界観と塚本晋也のイメージが見事に融合して、それが嫌味にならず、パワフルで独特な作品に昇華してたと思います(たぶん乱歩の方が塚本監督を受け止めたんだと思う)。何とも形容し難いBGM(効果音?)も雰囲気を盛り上げてました。役者も良かった。いつもの無機的な演技に加えて、キレたモックンも中々だったし、そして何よりりょうが良い。この役は彼女以外に考えられない。眉毛の無い顔がこれだけ似合う女優は他にいないでしょう(ま、眉毛があっても怖い顔ではありますが…)。そういうことで、7点献上。 【sayzin】さん [地上波(字幕)] 7点(2005-06-05 00:06:52) (良:1票) |
1.塚本監督もメジャーになるとパワーがおとる点は否めないが、やはり良い出来の映画と思う。眉毛のない日本人、町や家の雰囲気、色使いなど、世界に通用する日本が描かれていると感じた。乱歩らしい気味悪さにちょっとエスプリが効いた感じが良し。 【ぼぎー】さん 7点(2004-07-24 14:38:51) (良:1票) |