1.原作は高校の教科書にもなるような森鴎外の中篇小説ですが、これは乃木の殉死が社会的に話題になった中での作品で、それに続く事件はあくまでエピソードなのです。深作がこれをヒントにして凄い作品にしていますね。使用人の足軽中間も揃って弓矢どころか鉄砲まで用いて藩に戦争を仕掛けるのですから穏やかでない。単なる武家の意地とかでなくて叛乱になっているし、もし本当なら細川家は存続の危機になっていたでしょう。もう原作も忘れたけれど、妻子は離縁してたのではなかったでしょうか。切腹前の仕舞とか見せ場を沢山演出していたけれど、海外への売り込みとかも考えてとのあざとさが目立ちすぎます。しかし佐藤と真田の勝負はかなりにリアルで、これを映像にしたいからと言う映画です。しかし、次があの殿様では殉死もしたくなるでしょう。