16.R・レッドフォードの誠実なメガホンと主演2人の好演が心地よい。事実をなぞっただけなら、平板なドキュメンタリーになりそうなところを、それぞれの人生を絡めてきちんとドラマに仕立ててある。精神強迫症のキャラを演じれば並ぶもののないJ・タッツーロが、ユダヤコンプレックスでがちがち、でも博識のプライドは天より高いユダヤ人役。レイフ・ファインズが名門の出自に潰され気味の俗世に流される大学教授、と両者とも一歩も引かない演技。捜査員も教授の老父も、各々の人生がうかがえて脇役といえど味わい深い。テレビのやらせ事件が心棒だけど、人間ドラマとしておもしろかった。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-07 12:24:04) |
15.不正・腐敗を暴くのはアメリカ映画の一ジャンルになっているほどで、米国が好む題材。 レッドフォードらしい真摯で端正な作品になっていますが、彼にはあまり向かない題材のようにも見受けられます。 事件の核心に迫るジャーナリストの執念、座を追われた元チャンピオンの偏執、新チャンピオンとなったエリート教授の逡巡・慢心とそれぞれ見応えはあるのですが、欺瞞を描くには彼自身がクリーンすぎるようで。 でもレッドフォードが一番描きたかったのは甘い誘惑に揺れやすい人の心の弱さと知らぬ間に別人に変貌した自分を許せない良心の呵責かもしれず、レイフ・ファインズの苦渋の表情と額の汗はインプレッシブ。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-07-22 00:00:04) (良:1票) |
14.いわゆる一つのヤラセだが、元々番組が圧倒的な支持を受けたのは、それこそが視聴者の求めるものであったからであってこの事件のケースは視聴者が何らかの不利益を被っているとも思えず、一種のエンターテイメントであるという見方をすればそれほど問題とも思えない。まだテレビが全面的に信じられる時代であったからこその騒動であろう。それよりも大きなテーマは、テレビにとって数字は魔力であるということ。日本テレビのプロデューサーが数字を金で買っていたなどという事件が日本でもありましたがテレビの人間にとってはそれが全てであり、そのためにはどんな真面目一徹の人間ですら悪魔に魂を売ってしまうこともあるのだ、という様子がよく描けています。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-08-09 15:42:31) |
13.アメリカでは、こういう社会派の映画がよく作られますな。なかなか見応えがありました。 【H.S】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-21 17:02:22) |
12.クイズ番組と言えば日本でも沢山、あるけどアメリカにもきっと日本以上に沢山あるんだろうなあ!と思いつつ、果たしてクイズに関するものを映画にした場合、面白いのか?不安の方が大きかったものの監督がロバート・レッドフォードて聞いて前作「リバー・ランズ・スルー・イット」が大好きな者としては観ないわけにはいかないと思い映画館まで観に行きました。で、感想としては下手なアクションものやSFものよりはずっと良い。面白いと思いました。 【青観】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-08-16 08:42:22) |
11.まず懺悔する。ITバブルの頃はウハウハだった。楽天の社長の給料の半分くらい稼いでた。90年前後のバブル崩壊の反動で、カネを湯水のように使ってた。もちろん欲しいDVDは全部買った。この映画も、そんな中の一枚だ。レッドフォード印だけあって出来はいいけど、たいして面白い話とも思わなかった。…そして、当然のごとくバブルは弾けた。今はレンタルするDVDを選ぶのにも、小銭を数えて慎重に考えてる暮らしだ(貯金しとけとかゆーな! 人間欲望には弱いのだッ!(^^;)。今はステンペルの気持ちが痛いくらいにわかる。アメリカの黄金時代、トリビアな才能で貧乏暮らしを抜け出そうとして、いつの間にか一線を踏み越えてしまった、等身大の男…。世間の「夢」を牛耳る仕組みと、それに人が群がっていく原理、限界を超えてまだ行こうと思う者が手を染める犯罪、そしてその夢のあっけない崩壊。これはヤラセ番組の話には留まらない広範なテーマだ。人間の弱さと、弱い者こそが持っている「夢の力」を描いた寓話だ。ここから自分の姿を引き出せない奴の5割は、いつの日かオイラと同じ穴にハマるですよ。 【エスねこ】さん 7点(2004-11-16 01:31:08) |
10.もはやテレビの世界では当たり前のような印象もあるノンフィクションを演出する欺瞞。テレビというもっとも影響力のある媒体に人生を左右される登場人物たちの生き様がリアルに描かれる。極めて微妙な問題であるテレビの「やらせ」、それが罪か否か。抑えた演出と安定した展開力によるロバート・レッドフォードの映画監督としての力量を目の当たりにする。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 7点(2004-02-06 18:29:10) |
9.当の番組自体が面白いのに、さらにその裏側まで交えて描くわけだから、面白くないわけが無い! と言いたいところですが、社会性のあるテーマを取り上げる際にはドラマをどう組み立てるかが重要、やっぱり少~しドラマ性が弱いかな、という気も。こんな直接的なテレビ界のヤラセ事件を90年代にいまさら取り上げても、テーマ自体にスキャンダラスなものはあまり感じないので、特にドラマの盛り上げ方が問われるところだと思います。演出の誠実さは折り紙付きですけどね。 【鱗歌】さん 7点(2003-10-11 23:14:11) |
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8.レイフ・ファインズかっこよかったです。終始緊迫感のある表情で、見ているこっちの方が生唾ものでした。派手ではないけど、奥が深いなぁと考えさせられる映画でした。 |
7.なかなか面白い作品だった。TV業界なんてヤラセが当り前って感じで見てるんで実話だからっていうのは,あまり気にならないけれど,役者の演技・演出で見せる作品に仕上がっていると思う。 【北狐】さん 7点(2003-08-05 11:22:51) |
6.もっと明るいイメージかと勝手に思って観た分、一転してシリアスなドラマだったのが意外で面白かったです。教授ひとりが可愛そうであまりスッキリしないです。 【フィャニ子】さん 7点(2003-05-14 23:01:15) |
5.ジョン・タートロ見て、クイズ王西村思い出した。 【いかりや800】さん 7点(2002-11-16 22:32:17) |
4.まじめに作られた佳作だと思います。人々がテレビに真実を期待していた時代、いやいや、世の中には真実があるのだと素朴に思っていた時代、への哀悼でしょうか。単純ですが、そこがいい映画。 【モリブンド】さん 7点(2002-04-19 15:29:48) |
3.レイフが好演。実話物には弱い。はらたいらさん思い出した・・他意はないが・・ 【蘭丸】さん 7点(2001-10-25 00:33:02) |
2.なかなか良い映画。テレビやメディアっていうのはこんなものかも・・とちょっとブルーにはなりました。ロブ・モローがヒーロー然としてないところに好感が持てた。ただ彼とポール・スコフィールドとの友情が芽生えるあたりが分かりにくかったと思う。 |
1.かなり奥が深い。じっくり楽しむにはもってこいだが少し重過ぎるかな。 【びでおや】さん 7点(2000-08-07 02:36:26) |