17.黒澤監督の最期の時代劇映画となった本作。 身内で泥沼の権力争いを描き非常に滑稽な物語ながら大金をかけたであろうスケールの大きさと映像美は圧巻。 一方で城下町の人間や時代背景の様子が映らず家族大喧嘩にフォーカスし過ぎてリアルさに欠けてしまったように思う。 それでも七人の侍とは違った立ち位置で娯楽の存在感はあります。これが黒澤が描いたシャイクスピアなんだ。 |
16.仲代達矢氏の起用は、他に適切な俳優が見当たらなかったという消極的起用だったのではなかろうか。かのような大俳優にむかってきわめて無礼な言い方ですが、そう感じました。思い切ってジャック・ニコルソン氏とか(無理か)。スケールの大きさはさすがとしか言いようがありません。大型劇場で鑑賞したらすごい迫力なんだろうな、とリアルタイムで鑑賞しなかったことを後悔しました。某角川映画にもスケール感をだそうと大金投入した作品がありましたが、「画」が違います。あと、ピーターの役がらは異形の様子がよく出ていましたが、いかんせん描写が長くててちょっとタルみました。 【la_spagna】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-08-31 09:44:55) |
15.もっと三兄弟の確執なり策謀なりを見たかった気もするが、この三兄弟は、期待された割にみんな凡人だったというところがいいのかも。全体の流れにほとんど救いがなく、ほぼ一直線に破滅に向かって進んでいるのが強烈です。大型時代劇のくせに、胸晴れるすかっとする場面が全然ありません。そして、その変なドロドロした世界を決定づけているピーターのキャスティングが絶妙です。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-10-05 01:07:01) |
14.冒頭の猪狩りの主役はどこまでも青く続く広大な山々。唯一家族がそろったシーンを唯一陽光まぶしい晴天としたこだわりの中で、丘の頂点に立つ人物を別の丘から撮るという贅沢。カメラから何百メートルではきかないかもしれない距離をおいて演技をする俳優たち。人間の小ささと共に舞台の背景である「世界」を最大限に見せてくれる。後半でも野村萬斎が城跡に佇む超ロングショットが無常観を醸している。一方、合戦シーンは全体を捉えずにまるでカメラが合戦のど真ん中にあるかのようにその躍動だけを見せてくる。台詞回しは不自然な舞台劇風。もちろんその時代の自然な会話というものを知らないのであくまで私見ですが、仕切りの無い、あるいは無いように見せた世界で演劇をする。つまりは映画は嘘の世界であり作られた世界であるということを前提に、でも視点は無限にあるのだという監督の映画観の表れのような気がしました。とにかくこの妥協無き画は天晴れである。 【R&A】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-03-26 14:16:42) (良:1票) |
13.なぜこの作品が前作「影武者」より好きになれないか考えてみた。結果、主役の仲代を引き立てる為、脇役に格下の俳優を起用していると思った。ほぼ仲代と同格の山崎努を競演させていた前作は、劇を2人で支えていたが、本作は、仲代達矢1人でがんばっていたように思う。(彼は名優であるけれど三船・勝新のようなスターではない。)どうしても俳優陣が弱すぎる。本来なら3人の息子の1人くらいには、若き日の仲代・山崎クラスの役者が要る。根津甚八の演技が弱い。 【Waffe】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-08-19 03:32:18) |
12.黒澤明の大フアン。映像および色彩はやはり素晴らしい。 合戦シーンは日本映画の中では秀逸。戦術的面白さを視覚で表現し騎馬、歩兵の動的迫力は凄い。 しかし私には狂阿彌はしんどい、また仲代の演技が余りにも舞台的で浮いた感じがする。 晩年はいよいよ心理的な内面表現、またメッセージがくどく感じる。 でも長い割には十分楽しめた。 【ご自由さん】さん 7点(2004-07-26 20:30:33) |
11.うわぁ~~何かもう凄い・・・という感想しか思いつきません。でもそれじゃあ小学生以下なので、もう少し考えてみます、ハイ。 画面のどのシーンを切り取っても完璧な絵になっている。ワダエミの衣装は、最初は違和感があったけれど、戦国日本に似た異世界とでもいうよう雰囲気を漂わせつつ、キャラクター個々の個性を反映していて、観終わる頃には完全に虜になっていました。仲代達也の大袈裟で型通りの演技も、この非現実の世界に馴染んでいた。しかしこれが映画として面白いかというと・・・・ウゥウウウウウン!! あんま面白くないかも!!! ごめんなさい、中だるみしました。ピーターが・・・鬱陶しい。彼のシーンがせめて半分だったら、もうすこし記憶に残る映画になったかもしれない。彼の鬱陶しい喋りと髪の毛と動きばかりが気になって仕方なかった。 【ともとも】さん 7点(2004-07-13 21:47:49) |
【デューク】さん 7点(2004-06-27 02:36:44) |
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9.初めて見た黒澤作品。全く救いのストーリーに見終わった後は疲れてしまいました。面白かったですが、なんともやりきれない気持ちになってしまう作品です。 【マクドウェル】さん 7点(2004-06-22 01:29:46) |
8.2回目見たときは、すごく面白かったけど、ラストのピーターのセリフはやっぱりちょっと説教くさいなぁ。合戦シーンは改めてみてもすごかった。 【夏目】さん 7点(2004-06-12 01:16:53) |
【ボバン】さん 7点(2004-04-28 00:41:12) |
6.映像は「影武者」よりも綺麗だった。この映画を見ると、カラーの黒澤作品はストーリーよりも映像に着目して見るべきだなと感じる。 【ボーリック】さん 7点(2004-02-03 02:39:20) |
5.映像はキレイでスケール感があってすごいです。ただどうしても「お城を燃やした映像が撮りたい」このための映画という気がします。道化のピーターが一番よかった。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2003-08-24 19:59:48) (良:1票) |
4.小さいときに一度見た映画なのですが城攻めのリアルさに怖かったのを覚えています、そして今見直すと各俳優の演技の凄さ、映像の良さに、感服しました。日本映画のすばらしさを感じた。欲を言えば一の城の落城、攻城戦を見たかったなー、 【日本刀】さん 7点(2003-05-11 18:33:46) |
3.全体的に黒澤イズム満載の映画。ただ、仲代達也が弱い…。勝新太郎だったなぁ。やっぱり…。 【As】さん 7点(2003-02-05 22:44:32) |
2.初めてみた黒澤作品。色彩感覚が素晴らしい。城攻めシーンも大迫力!なんだけど、騎馬戦はちょっとなあ・・・稚拙。それでも、ストーリーは言われてるほどつまらなくはなかったし、駄作と斬って捨てるのもどうかと思う。 【C-14219】さん 7点(2002-08-08 09:57:19) |
1.カラー以降の作品をリアルタイムで観て来た世代の私にとっては、さほど悪い作品ではないと思います。冷静に鑑賞していると、もうこんな日本映画は今後作られないだろうな・・・と思えるくらい、かなりの大作になっているんじゃないかと思います。合戦シーンは相当な出来ではなかったでしょうか?(特に城攻めの辺り)個人的には、私の映画史の中では、自分の映画観に相当な影響をもたらしてくれました。後半の騎馬戦のあたりの稚拙さがなければ、もっとよかったと思います。 【はむじん】さん 7点(2002-07-25 03:04:06) |