1.最初に見たのは、中学か高校の時だったでしょうか。学校の講堂で、みんなで食い入るように見た記憶があります。、、、、もちろん男子校でした、、、、、。考えてみるとちょっとグロテスクですね。、、、、、内容的には、みたい、やりたい、したい、という意識に支配されている、リビドー爆発的男子の、ある夏の出来事を描いたもので、今からすれば、陳腐だし、セクハラそのものだし、、、、、。ただ、日頃の義務感から解放された、そしてややけだるい、夏の日常の雰囲気がよく表現されているし、また主人公が湘南の海辺をバイクで走っているところとか、70年代の空気が漂ってくるようです。、、、、、テーマは、人間の奥底の情念を描くことでブルジョワ的道徳の欺瞞性を暴露するということだったのでしょうか。あるいは、奥底には、不条理ということもあったのかもしれません。学生ならみんなカミュとか読んでいた頃です。、、、さらに、70年安保が去り、ある種の脱力感が漂う中、政治の季節が終わったということを告げた映画だったという解釈も成り立つのでしょう。日活はこの後、ロマンポルノ路線に突入してゆくことになります。、、、、、、、秀逸なのは、石川セリの主題歌。ラストシーン、テレサ野田の心を歌うように流れる歌は、小さくなってゆくヨットの映像とともにずっと記憶に残っています。そして、この歌が好きだった、今は亡き林美雄さんも。