5.この映画は1、ワダエミのカラフルな衣装(特に飛刀門の衣装。あの登場シーンにはしびれた)2、飛刀(影の主役)3、アンディ・ラウの心苦しい(気持ちすごいわかる)ラストシーン。
全体的に『HERO』と比べるといい感じに力が抜けていて、ところどころに遊び心が見え隠れしている。特に弓矢の跳弾のシーンはいい。
ストーリーも予想以上に良かった。金城武もチャン・ツィイーもアンディ・ラウも互いに一度は別れたはずなのに、実は未練タップリな展開が目立つ。これを単に優柔不断と取るか、それとも揺れ動く繊細な心情として取るかで評価が分かれるだろう。
ラストがすごく良かったのでグタグタにならずにきっちり締まっていた。
役者はやっぱりアンディ・ラウが1人抜き出てたけど、金城武も後半髪が乱れてきたところからよかった。チャン・ツィイーは相変わらずチャン・ツィイーのままだった。
外伝を見ると撮影はかなりトラブル続きで、当初の構想ではラストのシーンは一面の花畑でロケをするはずだったようだ。
きっと花畑を実現できなかった無念さが、遊郭“牡丹坊”の色鮮やかさにつながったのだろう。
チャン・イーモウにとって『LOVERS』は納得のいく作品ではなかったようだが、それでも充分に見ごたえはある。あと、コーラ飲み過ぎね。