《改行表示》60.80年代のデヴィッド・リンチというと、イレイザーヘッドとは似ても似つかぬ「エレファント・マン」で誤って注目されてしまい、この「砂の惑星」で大コケしてホサれるも、「ブルーベルベット」でようやく本来の姿に戻って持ち直した、ってな印象だったんですけれど、ブルーベルベットは2年後ですから、別にホサれた訳でもなかったんですかね。 いずれにせよ、こんな企画を彼に、渡す方が悪いと思うんですけどね、とにかく、語り草になりうる珍品には仕上がりました。多額の製作費を湯水のようにバラ撒きながら、趣味の悪さとワケのわからなさで独自路線を突き進む、というか、我々を置いてきぼりにする、この作風。こういうのはテリー・ギリアムにしか許されないもんだと思うんですけどね(←別に誰も許してないって?)。 最初の方に出てくる睾丸のバケモノみたいなヤツからして、「悪趣味に作ってやるぜ!」という意気込みが大いに感じられますが、その一方で、主役のカイル・マクラクランは、なんとも王子様チックな雰囲気。対照的と言えば対照的、場違いと言えば場違い。 で、この作品、全体的にセリフが棒読み的で、基本的にあまり感情の起伏みたいなものが感じられないんですね。むやみに挿入される淡々とした独白が、さらにその起伏の乏しさに輪をかけます。 さらに、SF活劇とは大きく異なるのが、登場人物たちの動きの少なさ。例えばハン・ソロを演じるハリソン・フォードなんて、およそムダな動きばかりしている印象があるんですけどね(あくまで印象ですよ!)。そういう意味じゃ、本作に出てくるヒトたちは誰も活躍らしい活躍をせず、それが独特の雰囲気になってます。最後の対決シーンまで、いまいち動きが悪い・・・。 などといった辺りは、本作ならではのテイストにはなっているんですけどね。 ただ、本作のもっとも珍品らしいところはやっぱり、終盤の、いかにも収集がつかなくなったような、バラバラな感じ。続編映画の冒頭に「前作のあらすじ」が置かれるかのように、本作の場合は終わりの方が「作られなかった続編のあらすじ」みたいなダイジェストっぽい構成になってて、これはさすがにお粗末と言わざるを得ません。ってか、この状態の本作を、デヴィッド・リンチ本人だってあまり褒めて欲しくないのでは。 でもあの、サンドワームを颯爽と(?)乗りこなすシーンなんて、少しフラッシュゴードン魂が注入されてる気がして、これはこれで一種の見どころ、ですな。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-04-18 12:45:31) |
59.いや、まあ、2時間20分もかけて何がしたかったのか、さっぱり分からないです。場面場面の作り方は、(映像面も含めて)その形を作るだけで手一杯だったのが丸わかりで。こういうハッタリの世界観を完結させるためには、制作側に突き抜けた一本筋がないと成立しないのですが、それがまったくないのです。で、実は一番興味があったのは音楽がTOTOという点なのですが、ほとんどそれっぽい演奏はありませんでしたね。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-03-29 01:41:12) |
《改行表示》58.こりゃホドロフスキーも元気になるわな。 いろいろと詰め込み過ぎてストーリーが駆け足で薄っぺらい。 心の声だらけで人間関係も薄っぺらい。 映像もチープで汚らしい。 これなら村上ショージのDUNEの方が面白い。 【もとや】さん [インターネット(字幕)] 3点(2019-01-26 18:19:07) |
《改行表示》57.公開時に劇場で観ましたが、サウナから出てきてテカテカしているスティングしか印象に残っていなかった。当時は「映画化不可能と言われた原作」なる触れ込みで大作感を醸成していました。原作を読んでいない引け目もあったのか、その映画を面白いと思えない自分を誤魔化して見どころを探していたような記憶があります。友人たちに「サンドウォームの巨体感が良かった」とか言ってたような…。 で、先日再見したけど、やはりツマラナイ映画でした。この監督の根底にあるダークな世界観はオリジナリティとして理解しているつもりです。でもそれが効果的に機能していると思えない。単純に不愉快で、生理的に受け付け難いというか、気色悪い映像を作っただけというか。アクション表現が下手くそなことは、本作に限って云うと致命傷です。ツマラナイ要素を挙げると枚挙にいとまが無いのでこの辺りにしておきます(面倒くさいだけw)。 現在なら3部作にしてもう少し分かりやすい映画になったのかもしれませんね。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 2点(2017-11-28 16:18:32) |
56.やはりリンチ映画はアメリカの片田舎でなければ。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-05-24 00:52:33) |
《改行表示》55.あのー、ホントにつまんない映画でした。 とにかくとっつきにくいのひと言。ただでさえお話自体のスケールが大きいのに 皇帝や公家連合、宇宙協会に宗教結社などと言われてもチンプンカンプン。 頭の中で整理もつかないままストーリーはどんどん先に進んでしまう。 スターウォーズのようなお遊び感覚がなく、 映像を含めた作品全体から受ける雰囲気は重厚なので、 こちらにつけ入る隙を与えないまま映画は終了してしまった。 これはホントにコアなSFファン向け。個人的には設定だけでダメ。 【MAHITO】さん [映画館(字幕)] 2点(2011-07-29 01:44:18) |
《改行表示》54.HDリマスター版が出たので購入!(追記:ブルーレイが発売されたのでこちらも購入) 久しぶりの鑑賞でしたが、リンチ監督が醸しだす独特の 世界観はやはり唯一無二の存在。今観ると古めかしく感じますが、スルメのように噛めば噛むほどいい味わいなんですよね。 登場人物の際だった容姿と個性、そして衣装や建築物、兵器、醜悪かつ奇妙な 生物など異彩溢れる細かいディテールが何より見ていて興奮します。 当時は最悪の赤字映画など酷評されましたがそもそも万人受けしそうにない 難解な物語で、そして脈絡を掴み辛いまま終盤へ流れこむ。商業映画としては成立し難い尺と構成。 コアなSFファン向けでしょうね。 【シネマブルク】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-26 00:18:15) (良:1票) |
《改行表示》53.皆さんの評価が低くってびっくりしました。 確かに、デビッド・リンチ好きが観る映画じゃないと思うし、SF映画ファン好みじゃないんでしょうね。 でも、私は大好きです。 映像が凄かった。メカ、衣装等のデザインが良かった。音楽も良かった。 カイルマクラクランも良かった。 ありがちな中世歴史物語的SFや救世主伝説物語が 鬼才デビッド・リンチのお陰?で異色のFS映画へ、 私はその怪しい世界にどっぷり、どっぷり引き込まれました。 ゼメキス、バーホーベン、ジョージルーカスには出来るまい。 (っていうか、こんな映画作りたくも無いんでしょうがね。) 【うどん】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-07 13:49:06) (良:1票) |
52.シルバーナ・マンガーノがはげ頭になって頑張ってたけど、つまんなかったなあ。植民地の人間が立ち上がるのではなく、宗主国側の中から救世主が現れて救うという発想が、どうもね。神がかるのよね。キリスト教の根っこなのか。ワケありふうの親友が出てきてアッサリ死んじゃったり、原作知らないけど、長いのを無理に縮めて、ダイジェスト版にしちゃったんじゃないのか。声がやたら入るのも、ただややこしくしただけでしたなあ。出産のとことか、悪玉の頬のデキモノとか、気持ち悪いとこに凝るのは、監督の困った性格ではあるが嫌いじゃない。世界全体が地味な古風な手触りなのが特徴と言えば言える。つまり「公爵」とか何とか言う呼び名にふさわしいような世界になっているわけ。金属質じゃないSF。ニコゴリふうのバリヤーも珍しい。カイル・マクラクラン君はこれではさして魅力がなく、のちの『ブルー・ベルベット』や『ツイン・ピークス』での、病的な魅力での売りは予見出来なかった。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-05-09 12:02:21) |
51.その昔映画館で観ました(当時は唖然としました、悪い意味で)が、久しぶりにDVDで観賞。今じっくり見返すと、構想はとっても素晴らしいのに、予算不足でこうなっちゃったとしか思えない。二部制にして、もっとお金かけて、そんで監督はポール・ヴァーホーベンで、主役は勿論カイル・マクラクランが良いに決まってるけど、もう歳だし、キアヌ・リーブズでどうでしょう?スティング役はブラッド・ピットで、ヒロインはリブ・タイラーで是非お願いします。 【leo】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-03-23 20:40:02) |
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50.原作を読み、カイル・マクラクランとスティングの対決に期待をふくらませて映画館に足を運んだ身なので、声を大にして言ってよいでしょう。愚作です。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 1点(2009-02-01 15:27:14) (良:1票) |
49.リンチ作品を一通り観ておこうということで観賞。グロさや随所随所にリンチ色は出ていたものの、映画自体はB級この上無いといった感じ。リンチは悪夢のような抽象的映像を描かせたら天才的だと思うが、この映画の映像はよほどSF好き、リンチびいきが観ない限りB級と言わざるを得ない。そして何より無理やり詰め込んだだけのような酷いストーリー展開。予定調和な終わり方で、スリルも無い。リンチだから何かやってくれるだろうって期待しすぎた。残念。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 0点(2009-01-30 16:50:25) |
48.最初の背景説明に乗り遅れてしまい、ストーリーについていけなくなりました。2回目でようやく分かりました。デヴィッド・リンチの作品はなんかストーリーが分かりずらいような気がするのですが、なぜだろう・・・。 【ぱんこ】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-10-14 21:09:30) |
47.普通のSFだと思ってみたので、観終えた後は口がアングリ状態だった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2007-10-13 00:22:09) |
46.登場人物がとんでもなく多く、物語のスケールもとんでもなく大きいので敬遠してましたが、このバージョンが137分と知ったので観たら、リンチらしいのは、おできとか一部の造形のグロさ位でしたが、この世界に入ってしまうと物語も結構分かりやすく面白いですね(笑)マクラクランも凛々しかったし、きっとテレビ版の方が細かく作り上げているのだと思いますが、これはこれで中々味があって好きでした。 |
45.見やすく分かりやすいTV版は悪くはない。でもあれを見ると逆にグロテスクで悪趣味なリンチ版が愛しくなる。陰謀渦巻く銀河中世世界での希少なスパイスとアクアに操られるかのような人々の弱さ、そして強さ。恐ろしげなナビゲーター、異形の宇宙船、腐臭漂わせるバロン・ハルコネンとは対照的に白い薔薇の固い蕾のようなアトレイデスの王子ポウル=カイル。温室育ちのプリンスは砂漠の風に吹かれ変貌を遂げていく。オレンジに染めた髪のフェイド=スティングも「クァドロフェニア」と同じく存在感だけを叩きつける。重苦しく鈍重な印象さえする作品だけれどもリンチ作品では一番好きかもしれない。ポウルをめぐるチャニやイルーラン皇女ら女性陣はS・ヤング、V・マドセンという美女を揃えているのに印象薄く、ここに関しては彼女らが生気を見せるTV版が優るように思えるが、公平を規すならば特別篇(未見)と比較すべきなのかも知れない。この版でのリンチの女性への視線はポウルの血族である母ジェシカや妹アリアにより強く注がれているように見えるのだ。F・ハーバートが生んだ数々の造語も異世界に引き込む力となって砂塵のなかに響く。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-04-29 17:19:50) (良:1票) |
《改行表示》44.このような大掛かりな規模でこんな映画が作られたことは映画の奇跡だと思う。 プラン9をスターウォーズ並みの規模で製作したようなものだろう。 とにかくビジュアルがすごい。ワープ能力を持つあの変な生き物が最高。 このお方がお話しになるときは執拗に口がアップになるので気持ち悪くなる。 あの口は反則だ。 それにみんななんか変な薬をやっていて、不健康そうな顔をしている。 画面は暗く、捕虜のいじめ方がドヘンタイ。これ劇場の大画面で見たときは本当に気分が悪くなった。あはは良くもこんなの作れたなぁ。普通はこんなの企画の段階でつぶれると思うのだが。バルンガオヤジも強烈なキャラクターで感動した。 映画が終わったときにはもうヘトヘトになって、こんなに疲れたのは初めてでした。 でも、もうやだ思いながら、たまに無性に見たくなる変な魅力がある。まさにドラッグムービー。 【アホをどり】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-03-14 09:33:46) |
43.無駄にスケールがデカく、無駄に暗く、無駄に長く、無駄に話が深く、ひたすらに眠い。 【えいざっく】さん [ビデオ(字幕)] 2点(2005-07-07 13:30:39) |
42.この偉大なるスペースオペラ英雄伝説をお子さま風にすると、オリジナリティの無い”風の谷のナウシカ”になってしまう。 【atusiya】さん 9点(2004-11-30 00:59:09) |
《改行表示》41.原作読んでから見た。そんなに悪くはないよ。 リンチの悪趣味も好きだし。カイルの貴族顔はポールにぴったり。 確かにテレビ版のポールはしょぼい、というか貧相だ。 ガーニー・ハレックはこの後出世してエンタープライズの艦長となるの巻。 【くぼごん】さん 6点(2004-11-17 20:48:26) |