《改行表示》90.名作を知らずに死ぬのは勿体無いと思い、チャップリンとヒッチコックを見ています。基本的に彼らの映画には大きなハズレはなく、本作「キッド」も一定以上のレベル(実際かなり高いレベル)に達しています。これが100年以上も前の作品だというのだから本当に驚きます。1921年にこのクオリティで映画を撮ったチャップリンは極めて偉大で、一世紀後の現代人が見ても十二分に納得感が得られるというのは、やはり凄いとしかいいようがありません。 無声映画で最も注意すべきは登場人物の態度と表情だと思いますが、これをチャップリン本人が意識的に演技するのはまあ当たり前にしても、7歳の子役(役どころでは5歳)であるジャッキー・クーガンが存分に演じていることに驚きます。とにかく表情豊かでしゃっちょこばった雰囲気もなく、自由にのびのびと演じています。 このジャッキー・クーガンという人物を調べてみると子役スターの第一人者でもあり、高額な子役の報酬を本人に代わって守るための法律「クーガン法」が制定される切っ掛けになった人物だそうです。当時300万ドルともいわれる多額の報酬を母親が無断で使い込んだそうで問題になったようです。Wikiによると(クーガン法(クーガンほう)は、子役が稼いだ収益の一部を子役自身のために残すことを義務つけたカリフォルニア州の法律(州法)。英語表記は「California Child Actor's Bill」。) 映画の内容としては非常にシンプルなもので、チャップリンが演じていなかったら面白くもなんともない題材だと思います。ただし、面白くないといっても人種を超えて動物の本能である”親子が互いを愛する物語”なので普遍的かつ決して色褪せない鉄板の題材でもあります。ここでひねりが効いているのが、、この親子が実は全く血縁ではないということ。パンケーキを数えて分け与えたり、寝ている最中に同じタイミングでビクついたりと・・ なんだか奥深くてホロっとさせられちゃいます。 ラストが物足りないという意見も見られますが、序盤に見られたような宗教色やら贖罪色やら強調されてもお寒いだけだったと思われます。真摯に子供の願いを聞き入れ、育ての親を呼び寄せるラストカットだけでもう十分に幸せな余韻に浸らせてくれる素晴らしい結末だったと思います。「やっぱりチャップリンは面白かった。。」これに尽きます。 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-11-03 17:17:59) (良:1票) |
89.外出予定のある時に観て大丈夫だろうかは杞憂に終わりました。ホロリとさせられる部分と笑える部分、共に今一つインパクトにかけるものでした。「もう、終わり?!」物足りない中にもラストショットでの母親に「お金があるだけでは幸せになれない」を実感させられる見事なエンディングでした。 |
《改行表示》88.上映50分に詰め込んだ父子愛。 子どもが愛くるしすぎる。夢の国は蛇足にしか感じないが、そこは愛嬌ですかね。 100年経ってもそこは変わらない。 |
87.警察権力にどう向き合うのか?というのがコントにおける重要な設定であるという事を再認識。 |
《改行表示》86.これが100年も前の映画とは! 喜劇もさることながら、きちんとしたドラマ性。 言葉なしの表情や動きで伝えるという無声映画のスゴさ。 50分という短い時間ながら、しっかり詰め込まれた内容。 映画史に残る、まさに時代を超えた名作。 子役の可愛さと演技が完璧だった。 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-02-17 19:45:45) |
85.チャップリン映画の中で一番好きです。なんといっても子役の子! 【movie海馬】さん [地上波(字幕)] 9点(2013-09-17 15:17:55) (良:1票) |
84.終わり間近「夢の国」の場になる。登場人物たちが羽根を生やして失楽園を演ずる。いちおう子どもを失ったチャップリンの内面世界ととれるが、ジェラシーとかイノセントとか、それまでのストーリーからは浮いていて、現代人の目にはとてもヘン。これは活動写真が見せ物だった時代の名残りと思うのが一番いいのではないか。ワイヤーアクションで舞台の芸人が飛びかっているような見せ物。古いミュージカル映画のラスト近くにも、筋から自由になった長めのダンスの見せ場がよく置かれる。私は勝手にカデンツァ(協奏曲のコーダ近くにある独奏者の見せ場)と呼んでいるのだが、あれも映画が見せ物だった時代の名残りではないかと想像している。映画がストーリー(筋)に屈伏させられないよう抵抗しているようでもあり、ああいう無意味が氾濫する場を終盤に用意するのは、もと見せ物客だった観客に対するサービスだったのではないか。日本の昔の村芝居では義経が人気だったので、ストーリーに関係なく「さしたる用はなけれども」と言いながら義経が舞台を通り過ぎた、という話はよく聞く。決して無意味が無価値ではなかったかつての演劇の活力を、映画は受け継いでいたはずなのだ。舞台が意味に覆われてしまったイプセン以後の近代演劇のほうが異常なのである(いま思ったのだが、植木等の「およびでない」のコント、大好きだったが、これと関係してないか)。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-25 09:36:48) (良:1票) |
《改行表示》83.サイレント映画でもこれほど伝わってくるのはさすがチャップリン。 ただ、ラストがあっけなくてストーリーとしては物足りなかった。 夢のシーンもあまりピンと来ず。 【飛鳥】さん [地上波(字幕)] 6点(2013-02-14 01:44:12) |
82.10年近く前に、リバイバル上映で見ました。チャップリン初の長編映画で、J・クーガンが子供で初めての百万長者(?)になった、とかで有名でした。マイムよりもストーリーに力を入れて作られたことが、映画を見るとよくわかります。親子の絆は、いつの時代でも普遍のものだ、ということなんですね。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-11-11 16:10:24) |
《改行表示》81.子役が出てくる映画はたくさん観てきたけど、 この子供はとてもかわいい。彼の姿を追っているだけでも楽しめる。 全体の作りとしてはコメディー要素が少なく、ストーリー色が強いのだが、 その分上映時間も短いので、集中力が途切れるということはまったくなかった。 ラストは定番の温かいシーンで、こちらの気持をほんわかとさせてくれる。 チャップリン映画の入門編としても手頃な作品。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-10 00:54:39) |
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80.母親が子を捨てるまでのドラマが冒頭にある。つまりこれから始まるチャップリンと子供のドラマにおける設定説明的なものなんだけど、ここだけ見てもその語り口に唸らされる。どうして捨てなければならないのか、その説明が一切の言葉も無く成される。たった一つの画、一瞬の表情、些細な体の動きで。映像で語るとはこういうこと。演出とはこういうこと。そしてサイレントで活きるチャップリンの技とそのチャップリンをも凌ぐ勢いの子供の動きと表情が楽しい。大昔に見たときは子供が施設に連れて行かれようとするシーンの大袈裟な泣きの演技がくどいなと思って、チャップリン映画の中での私的評価はイマイチだったのだが、つい最近見たベロッキオ『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』にこの映画が上映されるシーンが出てきてちょうどその泣きのシーンに見る者たちが大泣きしたり拍手したりしているのを見て、あるいは最近子供と映画(アニメだけど)をいっしょに見るようになって思うに、やっぱりここぞというときの大袈裟な動きというのは(特にサイレント映画の場合)演出としてありなのかもと。子供のように映画に一喜一憂し、感情を露にしながら見るというのはたぶんステキな鑑賞方法であって、そこんところを刺激してくれる演出はやっぱありなんだと思った。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-08-05 14:12:41) |
79.サイレント映画の傑作であり、チャップリンはもちろん子役の演技が光る。あのハンモックでミルクを飲む赤ちゃんですら演技をしているようだ。ただ結末は意外とあっけなかった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-13 20:51:58) |
78.チャップリン作品では「街の灯」の次に好き。音楽がチャップリン作品中一番良いのもあって、シンプルなドラマなんだけど、随所でホロッときてしまう。子役も最高。 【ashigara】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-07-07 15:32:22) |
77.笑いあり感動あり、温もりに満ち溢れた作品。私がチャップリンを好きになるきっかけとなった作品でもあります。 【akila】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-02-21 15:33:08) |
《改行表示》76.チャップリンの作品で最も好きな作品。 というより子役ジャッキー・クーガンの作品と言ってもいいくらいだ。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-07-17 11:30:38) |
75.擬似父子人情モノとして別にいいんですけど、あんまりブチュブチュしないでほしいの。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-03 06:00:07) (良:1票) |
74.このほろ苦い感じは大好き。チャップリンのキョトン顔と子供の豊かな表情が絶妙です。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 7点(2009-12-25 21:22:35) |
73.子役の子の演技がかわいければかわいいほどそれに比例して切なくなってしまいました。音楽もチャップリン映画では一番よいと思いました。 【くらわんか】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-04-24 23:31:16) |
《改行表示》72.チャップリンの代表作の一つとして有名すぎる本作。 かなり期待して観たせいもあって、満足とまではいかない。 泣かせ部分がどうも薄い。 ただ、チャップリンの動きは本作でも健在。 本作を「泣ける」イメージで観てしまうと拍子抜けをくらうが、普通に「チャップリン喜劇」としてみれば、卒なく楽しめるレベルにある作品であろう。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-02-09 04:41:52) |
《改行表示》71.とにかく子役の子がカワユイ。サイレント映画。音声の代わりにところどころに字幕が入るわけですが、それすら説明的過ぎて必要ないと感じてしまうくらい、映像でストーリー・感情が伝わってくる。映画が、サイレントからトーキーに変わるとき、「映画ももう終わりだ」と言われたそうだが、その気持ちもわかる気がする。言葉に頼りすぎて映像で表現することに怠惰になってしまう。しかし一方で、ウディ・アレンの映画のように、会話の妙を楽しむ映画がつくれるようになったのはトーキーのおかげだけど。 【きむねぇ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-06-26 22:40:33) |