106.内容としては日本社会のパロディであり、日本社会自体が何かを真剣にやろうとするとパロディのようにしかなれないというお話です。学園ドラマ、アクション映画やスパイ映画の真似事、鉄腕アトムの主題歌、とにかく何をやってもごっこ遊びのようにしかならないという倦怠感。テーマは世界の核拡散への警鐘…のようなものではなく戦後世代の戦争経験者へのコンプレックスです。あのバスジャック犯の老人のように無気力ではなく何かに対して必死で生きてみたかった、その気持ちが主人公を突き動かすのです。しかしその無気力な倦怠感の原因が何か社会にあるのではないかという点は追求されずに、漠然とそういう空気があることだけを前提として物語が進んでいくところがこの映画の限界です。明確なメッセージが欠けているので行き当たりばったりなまま終わるのは主人公だけじゃなく映画自体もそうなのは困りものです。もはや沢田研二も老人となる現代ではこの映画自体がゲリラ撮影やキワドイ題材を可能にしたエネルギッシュな時代への憧れのような論調で語られるのも皮肉な話ですな。 |
《改行表示》105.ジュリーは、TVドラマ「悪魔のようなあいつ」もそうだけど、虚無感と狂気をはらんだ役柄がよく似合う。 油の乗り切った菅原文太との対決が素晴らしい。アクション映画としても一級品に仕上がっている。 只、原爆を扱ったこの内容では、規制が厳しい現代では映画化が難しいのではないか? 長谷川和彦監督は、才能があるのに、この作品以降ほとんど撮っていないのが残念でならない。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-09-17 00:48:47) |
104.うーむ。。コメントに困る映画ですね。とにかくメチャクチャなキャラばかり。ジュリーの行動は頭がおかしいのか、計算なのかよくわからない。終盤は自爆気味な行動が多いので、前者なのか?菅原文太はお前は不死身か?と突っ込まざるを得ない程、銃で撃ちまくられても死なない。池上季実子は仕事をほっぽらかして、ついて行っちゃったり、最後のカーチェイスでヘリ呼んだり、もうメチャクチャ。設定が面白かっただけに、もう少しまともなオチをつけて欲しかった。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 4点(2016-09-19 21:20:35) |
《改行表示》103. これと狂い咲きサンダーロードの二本立てかあ。たまんないなあ(ウィキで調べたばっかりの知識…笑)。北海道にそんな粋な映画館はなかったなあ。スターウォーズ三本立ては狸小路1丁目でやってたけど(笑) 突っ込み所にツッコむなんて野暮なことはやめましょうや。映画と同化して限界の向こう側に行くのが最高でしょ! 【JF】さん [DVD(邦画)] 8点(2015-05-21 09:58:21) (良:1票) |
102.国家が原爆を持つのを正当化できるのなら、どうして個人でそれを持ってはいけないのか、という問題。そして実際問題として知識の核拡散は防ぎようがなく、やがて汎核時代になっていくのは必然ではないか、という暗い予想が根底にあり、実際、世界はその後そのように動いている。この映画の面白さは大局的なテーマとは別に、犯人の孤独って問題もあること。主人公は趣味が高じて原爆を作っちゃうわけ。そして自分が手にした手段の大きさに驚いてから、それを確認するように「目的」を探していく。原爆という桁外れなものの存在が、犯人にとって困りものになる。原爆が手元にあることの利用法は、それを使ってはならず、それを持っていることを他者に知らしめることでしかない。自分が作れたという手応えも他者に確認してもらいたい。ここらへんに孤独が匂ってくる。文太は気づいて、この犯人は他人に触れてもらいたいんだ、と言っている。少しでも自分が関わった他人にべたついていく感じね(初めてディスク・ジョッキーに電話するとき、ひどくあがってしまっている)。こういう「他人知らず」の人間が“手段”を持つと、一人の女の命と引き換えに大量殺戮を無反省にやったり出来そうだ、という怖さもある。ちょっと後半だらだら。渋谷の場は切り詰められそう。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-06-24 09:41:18) (良:1票) |
《改行表示》101.今でもカルト的な人気があるということだが、どこがカルトなのか全然わからない、 突っ込み所満載の娯楽作品。当時人気絶頂だった沢田研二と菅原文太の共演ということで、 ちょっと話題にはなったのだが、宣伝に力を入れていなかったのか、興行的には今一つだった。 主人公のキャラやストーリー設定はちょっと「タクシー・ドライバー」に似ているんだけど、 不真面目な作りがとても笑える。沢田研二はハマリ役とは思えないが、それなりに見れるし、 菅原文太のハチャメチャさは抱腹絶倒もの、昭和の人間には思わずニヤリとするシーンも。 肩の力を抜いて、細かいことは何も考えずに鑑賞する映画。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-03-30 05:56:06) |
100.随分と高評価なので期待しすぎたのがいけなかったのでしょうか。いやあ…意味が分からないし全然面白くなかった。とにかく冗長でイミフだし、古すぎて昭和臭が半端ないしBGMのダサさにはげんなりしちゃうしでもう何が楽しいのか…。これだけ古い邦画にしてはアクション頑張ってるとは思いますが今はあれより面白いアクション映画なんていくらでもあるからなあ。人間の厭世感とかそんなんがテーマだったのでしょうか、それともとくに意味とかテーマとかなくて単なる娯楽作品だったのでしょうか。どちらにせよ面白くないです。多分俺の世代が観るような映画じゃないんですね。残念 【ケ66軍曹】さん [DVD(邦画)] 2点(2011-08-31 07:12:40) |
99.いろんな意味ですごい映画を見てしまった。水谷豊とのくだりはどう解釈すればいいの?ともかく、未見で迷っている方は絶対見るべき! 【T橋.COM】さん [DVD(邦画)] 9点(2011-08-06 19:48:19) |
《改行表示》98.いろいろ思うところはあったが、日本だからこそ許される(?)映画でした。 とりあえず見終わって一言。「こんなん作って大丈夫なん?」 【SAKURA】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-01-31 20:07:32) |
97.初見は公開後のテレビ放送でした。大学に入ったばかりの頃で当時は衝撃的でした。うだつの上がらない教師が原爆を作るという設定に驚いたものね。原発(だったかな…)に忍び込むジュリーがルパンみたいでカッコ良かった。これは高度成長が終焉した後の時代の閉塞感みたいなものを映し出している映画でしょう。比較的最近(と言っても10年ほど前か…)に再見した際には、すでに衝撃でも何でも無く、突っ込みどころが先行するクライム・サスペンスでした。今の時代に初めて観ていたならこんな点は付けないでしょう。思いっきり観るべき時代を選ぶ映画で、鮮度で勝負していたとも言える。比較的新鮮なうちに食して良かったです。長谷川和彦には、この後にも映画を創って欲しかったなぁ…。 【アンドレ・タカシ】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-12-07 01:39:00) |
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96.長谷川和彦監督の第2作。長谷川監督の前作である「青春の殺人者」は前半のインパクトに対して後半がダラダラだったし、本作も賛否両論があるみたいな感じだったので期待せずに見た。主人公の教師がなぜ原爆を作ったのかとか、そういう背景は一切描かれていないし、ストーリーもめちゃくちゃで荒唐無稽としか言い様のないもので、退屈なシーンも少なくないが、単純に娯楽映画として見る分には思ったより面白かった。主演の沢田研二と言えば深作欣二監督の「魔界転生」で演じていた天草四郎役が強烈に印象に残っているが、本作でも「原爆を作ってしまう理科教師」というインパクトのある役を演じていて印象に残る。長谷川監督は胎内被爆者であり、この主人公が自ら作った原爆によって被爆し、原爆症に苦しむシーンもちゃんと入っているあたりに長谷川監督の反核メッセージのようなものも感じられた。対する刑事を演じる菅原文太はまだヤクザ映画の雰囲気が抜けていない感じ。「王選手のホームラン」などは少し時代を感じてしまうものの、製作当時である70年代の雰囲気がなかなか良かった。それから忘れてはいけない、バスジャックする老人を演じる伊藤雄之助。出番は少なく、またこの頃はもうかなり晩年だったと思うけど、やはり本作でも出てくるだけで強烈な個性と存在感を発揮していて印象に残る演技を見せている。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-05-05 03:21:29) |
95.昔の日本にこんなエンタメが作れていたとは・・おもしろかった。今の世でも充分通用する映画だと思います。本当におもしろかったです。それしかいえません。 【Shiori】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-02-14 01:08:58) |
94.城戸がなぜあんな破滅的な行動をとり続けたのか動機が最後までよくわからなかった。昔の日本映画でありがちなムリがある話の展開が見られたのは残念だけど、印象的なシーンも多くなかなかおもしろかった。それにしても沢田研二はわけわからん役がよく似合う。 【しっぽり】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-02-12 20:56:59) |
93.もうなんかはちゃめちゃでおもしろかったです。でも原爆の恐怖というより、なんでもない人が方法さえ知っていれば原爆を作れてしまう。とか、無気力な現代人の恐怖、とでも言うのでしょうか、そういう形のない危機感があるように感じました。 【kagrik】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-12-17 15:08:14) |
《改行表示》92.何年も前、DVDを購入してまでかじりついた映画です。 なんて言うんでしょうか、ものすごい不況の時代にいろいろ考えたくなかったんでしょうか? はまった自分がわからない。 つっこみを入れまくる場所がいっぱいあるんですが、今みるとそこにつっこんでも大しておもしろくないんですよね。 計算してめちゃくちゃにしたという形跡が無くって、そのめちゃくちゃさが良かったのかなぁと。 なんか周波数が合っちゃうとはまる人が多そうな作品です。 でもいつまでも合っているとは思えない、そういう映画ではないでしょうか。 【黒猫クック】さん [DVD(邦画)] 4点(2008-08-17 01:34:49) |
91.人物像の輪郭を描く気のないスタッフによる、冗長にして拙劣な、日本映画らしい日本映画。 【みんな嫌い】さん [DVD(邦画)] 3点(2008-08-16 20:01:20) (良:1票) |
《改行表示》90.ビデオからDVDに焼きながらついつい全部観てしまいました。 20年振りに見たら、確かに荒唐無稽な部分も有るけど、満足しました。 胎内被爆者である長谷川監督は、どんな気持ちでこの映画を撮ったんでしょうね。 【木登り猫】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2008-07-23 14:00:22) |
89.原爆を造った男が日本国家を脅迫するコメディのようなサスペンス・・・なのにやたらシリアス。でも滑稽。二時間半もあって登場人物も少ないのに、人間背景も何も書かれず、淡々と事件を追ってくだけの手法の割りに、めちゃくちゃな展開で飽きはしないです。どうも感情移入できないのが難です。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-05-29 17:25:06) |
88.20年ぶりに鑑賞。結構良かったイメージを持っていた。改めて観て見ると粗いけどいい雰囲気もっている。とくに沢田の演技はいい。巧いとかじゃなくオーラが。キムタクに通じるような。後半は70年代の何でもあり的なアクションでいまではちょっとだけど少し笑えるけどまあよし。ノスタルジーにも浸れる快作。 現代の基準なら?作かもしれないけど、30年前の作品というのも考慮に入れてこの点数。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-18 21:34:00) |
87.70年代の雰囲気を味わえるという長所はあると思いますが、ストーリーの支離滅裂さが面白みにあまりつながっていないように感じられてしまいました。まあ俳優陣は魅力あるんですけど。 【くろゆり】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-05-10 19:18:54) |