1. 見終わって「で?」って感じで。
どれもこれも「これが日本のアニメの技術力ですよ」みたいなシロモノで、デザインや作画力を誇示しているような感じばかりがして、でもあまり魅かれるものがない状態。その絵から一発で心掴むモノが感じられません。そこそこワクワクできたのはオープニングくらいでしょうか(それすらも予告を見て期待したほどでは、という状態でしたが。あの超高速着替えの中に既成アニメのデザイン入っちゃってますよね? 褪めますわ)。
その技術力にしてもデジタルが主流になった今となっては何の優位性もなくなってしまっていて、たとえばカトキハジメデザインの『武器よさらば』のメカニックなど、これ見よがしに線いっぱいのデザインだったりする訳ですが、CGIで動かしてるのならばどうとでもなるんじゃ?としか思えなかったりするんですよね。
『九十九』の反物だって、そういうテクスチャー貼ってバーッて、って。
もうデジタルの匂いがプンプンしてきちゃうの。フルデジタルな世界からデジタル臭を消す努力をしている海外のアニメーションとは違って、むしろ露悪的にデジタル匂わせてない?って感じがして。和とデジタルのミスマッチ感覚こそが今の日本のアニメです、みたいな主張でもしてるのでしょうかねぇ?
もっとも最大の問題はコレが今の日本のアニメのメインストリームからはちょっと外れてるって事ですかねぇ。確かに『AKIRA』とかって海外ではウケがいいけれど、これこそがアニメだ!っていうと、ちと違う気がして。
オリエンタリズムを強調して海外向けにパッケージングされた、なんか『ミカド』とか『ゲイシャ』とか商品名付けたシロモノみたいな映画って印象でした。