《改行表示》28.原節子は直情型の激しい女性を演じているが・・顔が怖い、怖すぎる。 後半の夫の実家のシーンがとにかく長い、長すぎる・・。 黒沢映画は女性主人公がほとんど無いが、この映画をみると何となく納得できる。 ストーリーが単調で主人公にまるで魅力が感じられないからだ。 セリフが聞き取りにくいのもマイナス点。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 5点(2022-09-25 19:25:15) |
《改行表示》27.この映画の良さが分からない。 原節子の魅力が分からない。 黒澤明の作品が苦手。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2020-10-10 02:03:28) |
《改行表示》26.冒頭、京大事件(滝川事件)をモデルにした物語であることが示されるけれど、内容的にはその後日談のような展開が中心で、弾圧による夫の死と、残された妻が力強く生きていこうとする姿が描かれます。後半、スパイの身内として冷たい視線を浴びつつも、農作業に励む原節子の姿が、これでもかこれでもかと描かれる、このあたりのプロレタリアートな感じが、例によって例のごとく、もうホラー一歩手前なんですけれども。 あまりこの路線を突き進むと、都会生活よりも田舎の農作業の方が尊いんだ、みたいな感じになってきちゃって、胡散臭くもなるのですが、農作業の後、川で休める手と、ピアノを弾く手とが呼応し、うまく回帰していく。いや、それより何より、後半の迫力自体が、そんな胡散臭さなど吹っ飛ばしてしまう訳ですけれども。もの凄い「怒り」のようなものが、感じられます。 そして実際、この泥まみれで働き続ける原節子の美しさ。最初の方でうわー変な髪型だなあと思ってたら(失礼)、その布石だったか、と。 なんと、杉村春子ですら美しく見えてきてしまう、ってそんなアホな(って、そんな失礼な)。 ところでタイトルに「青春」なんていう言葉を入れちゃうのは、どうなんですかね。実際の内容よりだいぶ甘い印象になってしまいますが。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-04-23 09:43:07) |
25.黒澤作品にしては珍しく退屈した作品です。黒澤監督が脚本を担当してないからか、娯楽性もほぼ0で起伏に乏しく深みのない脚本に仕上がってます。さすがの天才監督もこの脚本ではどうしようもないというのが伝わってきますね。ただ主演の原節子の存在感と演技力は素晴らしくて、前半と後半では全く違う演技が要求される役柄を見事に演じています。この女優さんが主演で監督も随分救われたのではないでしょうか。 【キリン】さん [DVD(邦画)] 5点(2013-01-30 17:57:10) |
24.「自由の裏には苦しい犠牲と責任がある事を忘れちゃいかん」「顧みて悔いのない生活を」父と野毛の教え通りに、陰惨な迫害の中で一心に働く原節子の姿は、お嬢様時代の高慢さとのギャップと相まって圧巻でした。大河内演ずる慈愛滲む父親も忘れ難い存在でした。 |
23.本作が作られたのは、まだこれからの日本の進路が定かでないころで、世情もとりあえず共産党的な気分が沸騰していた(とりわけ東宝撮影所内は)。そういうシナリオをもらった監督は、こんな感じでいいのかなあと手探りで前半を作ったよう(藤田進の事務所の前、入るのをためらう原節子のカットの連続で季節のうつろいを表わすのは『姿三四郎』の復習だ)。後半の農村の場になって、好きだったソ連映画のタッチを大っぴらに練習することが出来た。ここに至って気合いが入ってきたのが分かる。原が昼間一人で田へ出て行くあたりの悲壮感、木々が嘲うところなどなど、もう完全に黒澤タッチ(『蜘蛛巣城』のバーナムの森)。原節子も全編を通し徹底してバタ臭く、しばしば泰西名画風のポーズを決めたり、ヨーロッパ・とりわけロシア的なものへの傾斜がうかがえる(彼女が弾いていたのはムソルグスキーの「展覧会の絵」だし、原が出たもう一本の黒澤映画はドストエフスキーの『白痴』だ)。監督はこのシナリオから左翼イデオロギーでなく、「平凡なものよりギラギラしたものへ志向する」ヒロイン像を中心に据えたのだ。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-03-10 10:04:43) |
【ホットチョコレート】さん [DVD(邦画)] 5点(2010-06-27 11:27:04) |
21.この映画は何と言っても原節子が出ているということに注目である。単に出ているだけなら何の注目も感じないし、どうってこともないが、黒澤映画に原節子が出ているというのは小津映画に三船敏郎が出るぐらい凄いことである。男の力強さを描くことに力を注ぐ黒澤明監督が原節子を主演に選ぶというのは小津や成瀬、木下、今井といった同じ時代を生きてきた名監督への挑戦とも考えられなくはない。俺だって、女を描こうと思えば描けると黒澤明監督の叫びが聞えてきそうです。作品全体の空気、原節子にしてもそうです。小津や成瀬映画の常連となる原節子に対してもやはり黒澤明監督はまるで男のように描く。後半の農婦姿での原節子の描き方、力強さは男社会の中でも女はやっていける。十分に暮らして行けるものだ!というような叫びのようなものが聞えてきそうなほどの他の監督作品ではまずは見られない原節子がここにいる。映画的にはそんなにも特別に面白いとも思えないし、黒澤映画の中でも普通の作品というのが評価として最も相応しい映画である。それでも原節子!しつこいようだが、黒澤映画で原節子というのを見れる映画として「白痴」同様貴重な作品という意味で昔の邦画好きなら見て損のない映画でもある。 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-06-21 21:36:45) (良:1票) |
《改行表示》20.前半の美徳をうっとおしいくらいに押し付けてくる演出には少しついていけなかったが、後半で盛り返した。原節子の演技といい、農村の絵全体といい、とにかく後半は凄まじい力をもって観る側を引きつける。原節子の演技以外は、良くも悪くも凄く普通にまとまっている映画だと思った。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-01-22 00:13:20) |
19.後半の田植えにはすさまじい気迫を感じた。黒澤作品の心は、いつも真っ直ぐとしているので観ていて心地よいなあ。それはさておき、原節子さんの胸ポッチが気になって仕方がなかった件について。君もそうだろう? 【ようすけ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-05-11 22:24:14) |
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18.最初から最後まで原節子様々な映画なので、それ以外の些細な部分をつついてもしょうがないと思いつつ一言二言。戦中~戦後にかけて野毛と糸川という対照的な人生を歩んだ男が出てきますが、どうしても「野毛=英雄」「糸川=裏切者(又は臆病者)」といった構図になってしまっているのが疑問です。果たして糸川の選んだ人生は幸枝にあそこまで軽蔑されるべきものだったのか(気まぐれに「土下座して私に謝りなさい」なんてホザくバカ女に!)。彼は彼なりに自分の人生に対してケジメをつけたのではないか。戦争が終わり、かつての軍国主義を振り返って批判するのは結構ですが、なんかフェアじゃない気がしました。 【とかげ12号】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-04-05 12:07:48) |
17.黒澤明監督が自身では脚本を書かずに演出した2作品のうちの一本。前半はストーリーがつかみ辛くやや退屈したが、後半はけっこう引き込まれた。特に原節子演じる主人公が野良仕事をするシーンはかなり壮絶(「七人の侍」エンディングの田植えシーンとはえらい違い。)で、そこに黒澤監督らしいエネルギッシュさを感じるし、その演出に見事に応えている原節子の熱演ぶりがまたすごい。以前原節子を見たのは木下恵介監督の「お嬢さん乾杯」だったと思うけど、その時の令嬢役とはまるで違う逞しい女性を堂々と演じていて驚かされる。黒澤監督の作品の中では珍しく女性の生き方について描いている点も(描き方がちょっと男っぽく感じられてしまうのだが)新鮮だった。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-03-16 16:41:16) |
16.こんな壮絶な田植えシーンははじめて見ました。ちょっと理想主義的すぎるかな、という内容ですが、自分の信念を貫くにはそれぐらいの覚悟は必要なんですかね。 【ゆうろう】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2006-05-02 12:45:11) |
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14.とにかく、亡夫の農家に戻り、畑仕事をする原節子の姿が凄い。、、、泥に汚れ、日に焼け、汗を流し、エネルギッシュに動く原節子のこんな姿は他では見たことがありません。また亡夫の農家に対して、誹謗中傷を加え、白い目で見る、農民たちの表情を、短いカットでつなげてゆくところとか、リズム感とリアリティがあります。、、、、、、しかし、話全体としては、あまりに単純な構図になっているように思う。戦時中に節を曲げなかった野毛一人が英雄だ、みたいで。、、、、、特に、八木原が京大に戻った時の、学生を前にしたスピーチで、「一番残念なのは、ここに野毛君がいないこと云々」というくだりは最低。、、、戦場で死んでいった多くの学生よりも、野毛一人の方が評価できるのだろうか。そういう英雄主義、エリート主義が、映画全体を貫いているように思えた。 【王の七つの森】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-06-30 11:15:10) |
《改行表示》13.小津の映画で、妹役の有馬稲子にマージャン屋のおじさんが「あんたのお姉さん、 きれいだねえ」と言う場面があります。考えてみれば、 映画に出ている女の人は皆女優なので普通の人より綺麗な人ばっかりなのに、 その中でこの台詞に観客が納得してしまう女優、が原節子でしょう。 この映画でも、村八分状態の中堂々と歩いていく場面があります、 しかもお嬢様が野良着を着て。 村の人は気迫に負けて距離を置いて非難の目で見ているだけです。 やはり、あの顔なので成立つというのは否定できません。 それは黒澤監督がいかに原節子の魅力を撮るかを追求した (と勝手に思い込んでいますが) この映画の全ての場面に言えると思います。 【amicky】さん 7点(2004-09-12 20:08:33) |
12.黒澤明の戦後第一作。戦前の京大滝川事件、スパイゾルゲ事件を背景に、原節子が教授令嬢役を熱演する。ストーリーは戦中の国威高揚映画の反対の、取って付けたような戦後民主主義のプロパガンダで、深みはない。全編原節子、原節子による原節子ファンのための映画といってもよく、小津作品とは違った、若く美しく激しく、汚れ役にも果敢に挑戦する原節子が可憐である。(友人の感化により、すっかり原節子ファンになってしまった。) 【きりひと】さん 6点(2004-08-06 06:13:37) |
《改行表示》11.黒澤の映画はまず、どうしても伝えたいことがあり、それは言葉だけでは伝えきれないという狂おしいまでの渇望があり、その伝えたいことをどうしたらもっともインパクト強く伝えられるか、ということのためにあらゆる技術が総動員されてる気がする。映画であれ何であれこれが表現の基本で、とくべつ撮りたいことがなにもないのに、ただ映画が好きだから映画が撮りたいなどという人は、見せられる方が迷惑なので映画など撮るのをやめてください。 黒澤の映画はすごくシンプルで、てらいがないし、ストレートで、つよい。その光はあまりにもぎらぎらとつよすぎて、目をそむけたくなるほどだ。だから日本人に黒澤アレルギーの人が多いのもなんとなくわかる気がする。 それから黒澤映画はひとつひとつの絵の構図がとにかく完璧です。 【ウェルテル】さん 9点(2004-06-06 02:11:06) |
《改行表示》10.哀愁の糸川検事!!可哀想な糸川検事!!一番真っ当なのは彼だ。それなのに、「戦争阻止!!」で自分よがりな親不孝者の非国民である野毛に原節子を取られちゃうし、その原節子には軽蔑の眼差しで睨まれちゃうし、理不尽である。糸川検事が学生時代、政治運動に挫折したのは臆病風に吹かれたからではない。女手一つで育ててくれた母親への親孝行の為、断腸の想いで離脱したのだ。だのに、不当に卑怯者に描かれておる。不憫で涙を禁じ得ない。私には原節子が健気で勇敢なヒロインとは思えない。どう見てもファナティックでどう猛な女だ。 糸川君、嘆く勿れ、泣く勿れ。君は美しい。時代の運命に従順である者は美しいのだ。糸川検事よ永遠なれ!!糸川検事に7点!! 【水島寒月】さん 7点(2004-04-26 19:35:39) (良:1票) |
9.見所は原節子のヨゴレ役ですね、白痴でも悪女に仕立て上げる黒澤監督、原節子って眼力あるしハキハキ喋るから意思の強い女性が似合います。思想の左右ってのは時代によって判断分かれますから、どちらが正しいというのは一概には言えないでしょう。ただ一点の悔いも残すことなく信念を貫くというのはなかなか出来る事ではない。そして戦争よりなにより一番恐ろしいのは思想もなにもない普通に生活している市民です。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2004-02-14 01:21:51) |