《改行表示》68.これは非常に政治的な映画であり、共産党と国民党と支那派遣軍の3者の関係がわかってない人が見ても、この映画の意図は意味不明だろうし、「鬼」というワードに釣られて、戦争映画にありがちな人間の狂気とか残酷さといった感想しか持てないだろう。問題は、この作品がどの程度のプロパガンダ性があるのかであるが、基本的に中国映画は共産党の思想に反する映画は製作も上映もされないと思っているので、一応はクリアしているのだろう。よって、当然の事ながら根底には「抗日戦争」に勝利したというメッセージが込められているのは間違いない(本作品は国の許可を得ずにカンヌに持ち出され、中国国内では上映禁止となったようだが、その後解禁されたとの事なので、中国共産党の正当性をアピール可能という判断だろう)。 ちなみに冒頭の「私」が誰なのか?が謎になっているようだが、これはその後の展開から共産党と考えるのが妥当だろう。時代は45年なのでもはや日本の敗北は明らかであり、日本の武装解除後の武器装備をめぐる国共の争いが本格化する時期でもある。よって日本軍への協力地域を混乱に陥れる事により共産党の解放区(辺区)拡大の意図があったと考えるべきだろう。ポツダム宣言に言及している人間が皆無なのだが、戦後蔣介石の「以徳報恩」により日本軍は国民党からそれなりによい扱いを受ける。収容所を出て自由にタバコを吸ったり、過酷な捕虜生活になっていないのはそのせいである。ラストの極端な演出はその「以徳報恩」の映像化でもある。日本軍は敗戦が明らかになり、自暴自棄となり中国人民を「祭り的」に虐殺した。そして、日本軍に復讐した中国人民に対し、国民党軍は処刑を言いわたす。これは、それまでの台詞で何度かでてきた「中国人とは違って日本人は約束を守る」の裏返しでもあり、中国は法治国家であるとのメッセージとも取れるし、抵抗を示した中国人民を処刑した国民党軍を非難しているとも取れるので解釈が難しいところでもある。あえて普遍的なテーマを見出すとすれば、法(ルール)と倫理(道義)の関係性だろう。 |
《改行表示》67.白黒でなくてもよかったのでは? 中国から描いているので当然だが日本の酷さが伝わる。 |
《改行表示》66.序盤の設定に関して、最後まで何のフォローもないのが気になるが、 ここは目を瞑って鑑賞したほうがいいのかな? コミカルなシーンも結構あり、全体的にそれほど重たいという印象はないけど、 終盤のシリアスな展開でうまくバランスが取れていたと思う。ラストは本作の一番の見所。 思わずうーんと唸ってしまった。主役二人の役者さんもいい。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-22 13:08:26) |
65.物凄く脚本が練れてると思います。ステロタイプというか、かなりプロパガンダが含まれていると思うのだけど、どうもスタッフがそのプロパガンダを利用してかなり皮肉めいたものを出しているという所も感じられますね。 【奥州亭三景】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-12-05 10:40:49) |
《改行表示》64.そもそもこの作品にどの程度リアリティーがあるのかが気になる。 後半の宴でとんでもないことになりますが、どんな言動が気に障って狂気の行動へ走ってしまうのか、不安が増幅して不快感しか残らなかった。 ちょっと自分には合いませんでした。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-07-18 00:26:38) |
63.なんとなくコメディタッチで進んでいてこりゃ後味悪い結末になりそうだなと思ったら案の定。香川の演技は10年後の現在での彼の持つ存在感を発揮しての大活躍を予感させる素晴らしさ。テーマが人間の狂気か戦争の悲惨さか日本軍の残虐さとか少し読みにくいんでどうしたらよいものやら。最後の場面の処刑の時のほのぼのとした歓声がなにげに印象深い。 【タッチッチ】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-04-15 21:08:36) |
《改行表示》62.はじめから終わりまでハイテンションで話が続くため 見終わったときにぐったり来ました。戦争は誰が悪で 誰が善でとかそういう単純な話ではないと思うので 総じてこの映画が描いている「狂気」にやられました 私には面白いという感想はまったくなくむしろ後味の 悪い感じの一本になりました。 【K2N2M2】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-06-21 17:30:36) (良:1票) |
61.確かに面白いが、この映画についての香川さんのエッセイの方がさらに衝撃的です。 【noji】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-22 12:23:38) |
【Michael.K】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-03-08 23:02:26) (笑:1票) |
59.話が歴史から寓話へ半分溶け出しているようなところが面白い。戦争について考えると、どうしてもそうなるのかもしれない。一般人にとって戦争はとりあえず「迷惑」なんだな。でも迷惑のレベルでなんとかやり過ごそうとしても、何かのきっかけでたちまち狂気の渦に巻き込まれ、迷惑どころではない事態に雪崩れ込んでしまうことがある。傍観者で居続けようとしても向こうから積極的に関わってくる戦争というものの怖さを、新たに見せてもらった気がする。最近の映画はロングショット主体で芸術性を出すのが多いなかで、久しぶりにアップを多用し、それでも安っぽくならない映画だった。こそこそした感じも出てるし。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-06-18 12:18:38) |
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【よしふみ】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-03-29 23:42:42) |
【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-10 01:02:57) |
56.っで,結局誰だったの?・・・それが一番大事・・・ 【マー君】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-03-08 14:51:25) |
55.素晴らしい出来。喜怒哀楽あらゆる要素をうまく取り入れ、かつ絶妙にまとめてあり見ごたえ充分。味わいに奥行きがあり、なかなかお目にかかれない上質な作品。 |
54.中国人が日本人の気質について理解を苦しむことがよくわかる。ラストシーンが特にそのことが表現できていたと思う。おもしろかった。中国が日本に占領されていた時代のことがわかって勉強になった。 【ホットチョコレート】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-12 08:33:25) |
【魚】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-04-20 02:45:59) |
52.ここのレビューの評判がよかったから見ました。が、最初見たときさっぱり意味わからないし見づらいし全然だめだと思った。だいたいなんで今どきカラーじゃないんだよとか思ってた。しかしそれでも翌日もう一回見てみるとよく理解でき印象ががらっと変わった。とにかく凄い映画だなーと思う。わりと最近作られた作品とは思えない血なまぐささがる。今の日本ではこういうのは無理かな。戦争時の話ですがこの作品に関しては細かい時代背景とかそんなのは気にならなかった。一人一人のキャラがたっていて、とにかく人間ドラマがよくできている。誰が正義とかそんなのこの作品には関係ない。まさにこれぞ人間なのででしょう。こういうことは昔の村とかではよくあったんだろう、今でも一歩間違えばこういうことはあるかもしれない。いやあ実に深い。ただこの作品白黒の上にアングルが悪いですし見づらいところが多いですね。 【青陽】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-01-12 14:33:51) |
51.あっぱれ照之。人が人を殺すってゆうコトは、すんごくすんごくむつかしくて、簡単にはできへんってゆうコトと、逆に、それでもあっけなくすんごく簡単に殺してしまえるコトやって思いました。コインの裏表やね。転がって、ぶつかって、止まって、どちらに転ぶか・・・。そんなんきっと、自分でもわかれへん。 【小星】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-09-16 23:24:13) |
《改行表示》【NIN】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-07-18 17:09:38) |
49.うーん、難解でした。戦争が生み出す”人間の狂気”というテーマの作品はたくさん見てきたので、、、その辺はこれといってくるものがありませんでした。個人的にはやはり最初の”私”の正体をしっかりあかしてほしかったかなー。 【maemae】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2006-06-04 15:12:04) |