《改行表示》115.ウォルター・ヒルが少年期に好きだったものをブチ込んだ作品ということなのですが、確かにロックにバイクに軍隊上がりの凄い奴と、アメリカの男子の大好きなものが目いっぱいに詰め込まれています。さらには、物語は極めてシンプルであり、敵は同情すべき背景を持たない純粋悪だし、主人公の恋敵は粘着質の嫌な野郎で、理解の簡単な勧善懲悪の物語に徹しています。また余計な陰惨さは与えないよう、誘拐されたヒロインが暴行されたりはしないという青少年に対する配慮もばっちりであり、まさにアメリカの若い世代に全力でアピールした作品であると言えます。 そんなサービス精神満載で制作されたにも関わらず、アメリカではウォルター・ヒルの前作『48時間』の1/10程度の売り上げに留まるという大コケをしており、観客からは完全にソッポを向かれてしまいました。10代しか喜ばないような浅い内容であるにも関わらず舞台は50年代風の街に設定されており、若者を喜ばせたいのであれば世界観が古すぎたし、おじさんたちの懐古趣味に付き合いたいのであれば大人の鑑賞にも耐える内容にすべきだったし、どの観客の方向にも振り切れていない中途半端さが良くありませんでした。 現在の目で見ると、キメキメでやっていることが心底ダサく感じるという問題もありました。私はこの映画の世代ではないためか、冒頭のライブで「おぉ、ダサい」と感じてしまい、そこから先は全部ダメでした。楽曲がダサすぎてダメな場面もあれば、楽曲は悪くないのに演出がやりすぎてダサい場面もあって、基本的にはずっとダサかったです。また、主人公への恋心が募るほどに男勝りな態度に出てしまうサイドキックと、そんなサイドキックの思いにまったく気づかない鈍感なヒーローという図式にも悪い意味で80年代っぽい古臭さがあったし、作風に合わせて当時の若者言葉に寄せた日本語字幕(担当したのは女帝・戸田奈津子さん)もダサさを余計に助長していました。 当時、CEOのマイケル・アイズナーが旗振り役となった「ハイコンセプト(内容を一言で説明できる分かりやすい企画)」により売上を拡大したパラマウントの手法をユニバーサルが真似て作ったのが本作だったのだろうと思います。脚本が悪すぎるという指摘はあったものの、「本作については、脚本の出来は問題ではない」とジョエル・シルバーが言っていたという話からもそうした製作者側の意図は推して測れるのですが、パラマウントがエイドリアン・ラインやトニー・スコットといった高い映像感覚を持つ監督を使っていたのに対して、本作はウォルター・ヒルという泥臭いタイプの監督に任せてしまったことが、そもそものボタンの掛け違いだったように感じます。 さらには、ウォルター・ヒルが監督しているのにアクション映画としても締まりがないという大問題もありました。まず眠たそうな顔のマイケル・パレでは軍隊上がりの凄い奴には見えないし、またウィレム・デフォーは顔のインパクトでこそマイケル・パレを圧倒しているものの、サシで勝負させるとめっぽう弱く、強そうに見えないヒーローが顔色一つ変えずに見掛け倒しの悪党を終始圧倒し続けるというアクション映画では、さすがに面白くなりません。 さらには、暴走族に誘拐されたヒロインが恐怖の表情を見せておらず、このことが救出劇にエモーションが伴わない原因となっています。ダイアン・レインは本作を含む複数作品の不振により一時期は引退状態にまで追い込まれましたが、確かに本作では顔が綺麗なお人形さん程度のパフォーマンスしか見せられておらず、これでは女優としてのキャリアの仕切り直しもやむを得なかったかなと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(字幕)] 4点(2018-07-09 18:46:08) (良:1票) |
《改行表示》114.評価高いですね。 わたしにははまりませんでした。 【へまち】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-02-04 15:26:33) |
113.90分格闘しまくる映画と期待しましたが、ほぼ最初と最後だけで拍子抜けです。でも、町を席巻するギャングと戦うという設定や、ちょくちょく挟まれるロックンロールのシーンで退屈はしません。ハンマー対ハンマーの対決は危険そうで新鮮でした。ラストに流れたあの曲(「ヤヌスの鏡」のメインテーマ!)に80年代は良い時代だったなあと思いだしました。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 7点(2017-10-17 09:29:03) |
《改行表示》112.一昔前のロックンロールな青春映画。 今みると、気恥ずかしくなるほど青臭い『スクール・ウォーズ』を彷彿するような、時代錯誤的な感覚に包まれる。 趣味じゃないし、乗れない。 【飛鳥】さん [地上波(吹替)] 4点(2014-11-15 00:43:26) |
《改行表示》111.時代の空気を色濃く纏って見事にハマる映画がある。これはまさに80'sの映画。当時だからこそ打ち上がる一発花火。残念ながらリアルタイムでは見逃してしまった。当時一緒に盛り上がりたかったなあー。ダイアン・レインもの凄い人気だったもんなあ。 30年という時に洗われると、お話のクサさ、ベタさ加減はもとより、D・レインの横顔があまり良くないなあとかM・パレの髪型が看過できないとか気付いてしまうのだ。無法のアウトローキャラなのに当時大流行のbratpackな髪型かあ。無骨な男のチョイスじゃないでしょ。おしゃれカットだもん。 音楽は、まだ生きている。華があってストレートなロック、聴いててわくわくする。 一本気な男気質のW・ヒル節を堪能するなら“ウォリアーズ”の方がおすすめ。シンプル故に、時代に流されず骨組みがしっかり残っています。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-10-28 00:29:13) (良:1票) |
110.歌の場面の多いシンプルなストーリーのアクションドラマです。時代背景は1950年代位でしょうか、導入部から一気に引き込まれました。登場人物のキャラクターが強烈でノリのいいロック映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-26 20:40:25) (良:1票) |
《改行表示》109.歌はカッコイイ(特に最後)。 でもそれ以外の内容はかなり薄い。いやほとんど納得感無い。気分によっては盛り上がるのだろうか? 違和感の中で通り過ぎた映画。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-08-15 15:49:23) |
《改行表示》108.BSで久々に見ましたが、やっぱりいいですね。音楽良し、キャスト良し、分りやすいストーリーも良し。 何と言っても当時は無名だったマイケル・パレがいい。文句なしのカッコよさですよ。 何でだろう?この人はこの後も作品に恵まれなかったのが何とも残念。 他にも候補者はいたと思いますが、よくぞ本作の主役に抜擢してくれたことだと思います。 エイミー・マディガンもいい。ダイアン・レインが素敵。 ロック。青春。喧嘩。バイクにクルマ。 80年代って、こういう世界観が絵になる若手スターが一杯いましたね。 いい青春映画、カッコいい青春映画が一杯あった時代でもありました。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-13 23:51:08) |
107.公開当時、映画館で観たあとの興奮が自分の青春の一ページとして記憶されている映画です。点数が甘いと言うことは承知していますが、映画でしか見れない寓話として高く評価します。 【cogito】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-07-29 19:11:26) |
106.期待しすぎたかワリと普通な気がした。シーンのワイプが80年代ぽくていい味。なんかヒーローもダサいしウィリアム・デフォーが惜しい感じ。ファミコンのゲームを映画にしたようなそんな感触。 【reitengo】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-05-09 18:56:07) |
|
《改行表示》105. マイケル・バレの声と、ダイアン・レインの歌がかっこいい。 ストーリーは薄い。浅い。でも爽快。 ウィレム・デフォーは顔色が悪すぎてゾンビに見える。 序盤は、ずっと「北斗の拳」を連想していました。なんかノリやバイクが。 で、マッコイは「バット」みたいだった。口が達者でそこそこの働きっぷりだから。 ラストシーンはもうストリートファイターですね。昇竜拳とか出なくて良かった。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-11-12 11:52:51) |
《改行表示》104.懐かしいな。 子供の頃とか学生の時とか、テレビ東京でやってるとボーッと見てた記憶が。謎の末世観がどことなく漂う雰囲気はすごく魅力的だった。作り込みがすごく甘いから没入できないんだけど、この年代の良さって逆にそこにあるのかも。 次から次へと軽い映画が登場して見ては忘れていく。そういうサイクルって今となっては考えられないんだけど、時々突然変異的に濃い内容のものが混じってる。この映画がそうではないんだけど、名作を盛り上げる徒花的な切なさってあるかもしれない。 この映画見るとなんか切なくなるんだけど、この映画そのものじゃなくて当時のいろいろが影響するのかもしれない。80年代物は特にそう。 【黒猫クック】さん [地上波(吹替)] 6点(2011-09-27 02:54:42) |
103.出演者を見てみると、この映画から有名になっていった人が多いですね。子供の頃にTVで見て以来ですから、すっかり忘れてしまいました。当時はきっと近未来を想定して作ったんだと思うんですけど、今になって見ると、どこから見ても80年代。原色を多く使った映像と、ドラムマシーンなどの打ち込み音楽が、当時を思い出させます。アメコミ映画みたいな作りですが、オリジナルでしたよね? 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-09-27 00:11:37) |
《改行表示》102.バイオレンスアクションとロックを組み合わせた、 当時としては新趣向のヒーローもの。音楽もそうだけど、とにかく流行りまくって、 当時の邦画やドラマでも、この映画の影響を受けてるな、という作品を随分と観た気がする。 お話は単純そのもの、登場人物たちの人間臭い描写は極力省かれており、 とにかく"派手なカッコよさ"を追及した内容で、あの時代にはぴたり合っていたんだろうな。 今観ると、懐かしいというレトロ感覚しか湧かないんだけどね。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-08-06 09:29:08) |
101.リックモラニス気障すぎる点が笑った。トムは男の中の男だ。ヒロインを助け、町を助け、そして去っていく。流れ者の典型ではあるが、これだけ死者を出さない映画も珍しい。 |
100.みなに慕われてたミコ的存在の歌姫をさらわれる、修行を終えて帰ってきた主人公、クノイチ風の脇役もいてラストにはちゃんとチャンバラがある、とそのまんま時代劇にもなれる活劇の原型。そのロックンロール版。まあイキがいいですな。歌姫のメロディに乗って、ワルたちがオートバイでやってきて、ドアを開ける影、悪玉の顔にだんだん光が当たってくる。主役のアンチャンにもうちょっと魅力があるといいんですが。だんだんチームが膨らんでくる楽しさ。群衆シーンの中に、ややお年寄りはいたものの、子どもの姿はなかった。若者の街に子どもっつうのは、世帯の重さが出ていけないのだろうか。夢がシラけちゃう存在なんだろう。そこが弱さと言えば弱さで、展望のない夢、未来へ広がっていきそうもない閉じた若者だけの夢どまりになった。時代劇で言えば、カタギの町人が出てこない町って感じになってる。それが原型ってことなんだから、別にいいんだけど。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-12-04 11:10:31) |
《改行表示》99.完成度がすごく高い。 女子にはコーディがかっこええ 男子にゃロックがかっちょええ スーファミ世代はファイナルファイトを思い出すのではないかと思われます。 【おでんの卵】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-12 00:19:01) |
《改行表示》98. まるで芝居を見てるようなレトロな様式美を持った映画ですね。 いろんな欠点はあっても、とにかく雰囲気に酔わせてくれました。 特にエンディング最高です。(ただ、歌詞を頭の中で、「Tonight! 別の心が Tonight! おなじ身体を」って歌ってる自分がすごく嫌でしたw。全く関係のないドラマの主題歌になって、そのドラマがヒットしちゃったのって日本でこの映画が好きな人間には不運でしたw) 【rhforever】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-07 11:47:08) |
【K】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-09-21 22:01:27) |
《改行表示》96.現代版の西部劇とでも言うのだろうか。オープニングとエンディングが強烈で、それ以外の印象は薄い。でも、エンターテイメントとしては一級品だ。ついでに言うと、バイオレンスアクション映画の癖に、誰も死んでいないのは驚きだ(重傷はいるみたいだが)。 エレン(ダイアン・レイン)が劇中で歌う"Nowhere Fast","Tonight is what it means to be young"は、ダイアン・レインに歌って欲しかった。尤も、その場合にはこれほど強烈なインパクトとのあるオープニングにはならなかったろうから、結果オーライか。 特典となっている劇場用予告編でバックに流れる"Nowhere Fast"は酷いアレンジだ。アレンジ一つで全く変わってしまうんですね。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-12-14 00:22:22) |